憧れの異世界転生?!シンデレラを王子に会わせたくない/小説⑫-2/ストレスジャンププール
シンディーが面接会場に行くのを、考え直して貰うには、、、
ふう~
一息ついて、気持ちを整えた
「ねえシンディー、その王子様に、あなたは、直接会って話した事はあるの?」
「えっ!?
そんなのないですよ💧
だだの平民や庶民が、簡単に会える人じゃないですよ。」
「そうよね…
王子様の人となりは、どれ位知ってるの?」
「う〜ん、新聞や噂で聞く限り、誠実で優しそうな人と、、、」
「そうなのね。もし、シンディーの望みが叶って結婚出来たとして、王族としての暮らし方や貴族との関わりが必須になると思うの。
体面と体裁を強く守らなくてはいけなくなるし、富める人間の苦労を背負う事にもなると思うの…」
「そ、それは、結婚出来た後に考えれば、いいことじゃ…」
「ええ、それも一理あるわね。
ねえ、今回の一目惚れ騒動で、面接会場の設営や広報で、人もお金もたくさん使われてると思うけど、王子様のお小遣いでなくて、税金=国費よね?」
「…そ、そうだと思いますけど、、、
魔女さん、何が言いたいですか!?」
……
「一度も会った事もない人といきなり結婚するなんて、親の決めた相手と無理矢理結婚させられる、政略結婚みたいなものよ…
仕事や公職での表の顔だけでなく、私生活での振る舞いや人間性を知らずに、結婚するなんて、必要な段階を飛ばしてしまってると思うわ…
お互いをよく知り大切に尊重し合える関係を築けるか、見極めない内に結婚してしまうなんて…」
「…そ、それは、、、」
「それに、一目惚れが本当だとしても、権力を使った執着が強くて、あたしは怖いと思うの…
一目惚れした女の子に、彼氏や夫がいたら、どうなってしまうの?
すっこぐ一方的で強引で自分勝手。
相手の気持ちを勝手に決めつけてない?」
「……」
「これは、あたしの邪推だけど、一目惚れでじゃなくて、何かの余興や女遊びなんじゃないかと思うのよ…
王族と不釣り合いの女の子をお嫁さんにする気は、最初からないんじゃないかな?
本気でお嫁さんにしたい人なら、あらかじめ用意周到に、表裏で手を回すのと思うの…
事前に、貴族の身分にさせるとか、王族や有力貴族の味方を内々で作るとかして、ようやく表沙汰に、、、」
「…魔女さんは、魔女さんは、私の邪魔をしたいんですか!?
私が、私が、やっと幸せになれると思った希望を否定するんですね!」
「シンディーが幸せになる事を、あたしは否定しないし、応援しているわ。
残念だけど、今回は相手と方法がシンディーの為にはならないと、あたしは思ったの。」
「だって、だって、王子様と結婚出来たら、大切にして貰えて、愛されると思ったから…」
「恋愛も、結婚も、どちらか片方だけの忍耐や努力と、与えて貰うだけの関係ではないと、あたしは思うの。
それと結婚だけが幸せの全てでないし、何が幸せなのか、幸せの形は人それぞれだと思うの。」
「でも、でも、私の事を大切にしてくれる人も、愛してくれる人も、身近に一人もいない!」
「…今は、そうだとしても、これから先に、出会えるかもしれないし、出会えないかもしれない…
それにシンディーの事を、一番に大切に愛する事が出来るのは、シンディーあなたのよ。」
「わ、私ですか? !どうして?!」
「誰だって、自分の事を理解してくれて、認めてくれて、褒めてくれて、励ましてくれて、大切にしてくれて、愛してくれる人がいたら、とても幸せだと思うの。
けど生まれてから、ずっとずっと長い年月と時間を過ごしてきたのは、他の誰でもない自分自身なのよ。」
「…自分自身」
「ええ。
ねえシンディー、この家から出たいと思った事はある?」
「…それは、何度も何度も。
でも家を出る事は出来ないから、あきらめて考えないようにして…」
「貯金は、あったりする?」
「…この家に居させて貰っているから、昼間働きに出ています。
お給金は、その、、、
全て取り上げられて…」
「ちょ、ちょっと待って!
それって変じゃない!?
シンディーが、一生懸命働いて得たお金よね?
必要な物や欲しい物が、あったらどうしてるの?」
「少しだけ、私のお給金の中からお金を渡されて、やりくりを…
私のお給金がいくらなのかも、知らないんです…」
……
……
……
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お読み頂いて、ありがとうございます。
書いている内に、思った以上に話しが広がり、一旦区切りました💦
少し前までは、シンデレラの物語が、幸せになれる話しだと思い込んでいました。
が、違うんじゃないかと、ふと思い…
今日は、風が心地よい晴天で、洗濯物も乾きそうです🌀👕🧺
今日も、いい1日で、ありますように
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