津山女児殺害事件公判傍聴記・2021年10月6日(被告人:勝田州彦)
2021年10月6日
岡山地裁第1刑事部
100号法廷
事件番号:平成30年(わ)第528号
罪名:殺人等(殺人、強制わいせつ致死、住居侵入)
被告人:勝田州彦
裁判長:倉成章
<法廷の風景>
勝田州彦受刑者は、大阪の女児殺害未遂事件と、この津山女児殺害事件で服役中に、たつの女児刺傷事件と、加古川女児殺害事件を自白したものである。もしも、たつのと加古川の事件が有罪なのであれば、勝田受刑者は女児を二人殺害し、二人に重傷を負わせたシリアルキラーということになる。
37枚の傍聴券に、183人の傍聴希望者が並んだ。並んでいたのは、バイトらしき人も多く、記者らしき人も多く並んでいた。私は傍聴券に外れたが、別の方に譲っていただいた。ありがとうございます。
記者席は12席指定されており、すべて埋まる。
検察官は、眼鏡をかけたがっしりした体格の中年男性、柔らかい短髪の青年、眼鏡をかけた青年の三人。後ろには眼鏡をかけた中年男性が座っており、被害者参加代理人と思われる。
弁護人は、二人ついていた。一人は、三浦という弁護士。痩せて眼鏡をかけた、短髪の男性である。ノーネクタイのスーツ姿だ。もう一人は、主任弁護人の賀川進太郎。柔らかい髪、浅黒い肌に、がっしりした体格の、中年男性である。半袖の青いワイシャツを着ていた。弁護人二人は、記録をめくりながら、しきりに話し合っている。
倉成裁判長は、白髪交じりの短髪の初老の男性。裁判官は、眼鏡をかけたがっしりした体格の青年と、髪を後ろで束ねた中年女性である。
法廷で、2分間の撮影が行われた。この間、法廷の写真をスマホで撮り、消させられている傍聴人がいた。再度、職員は注意を行った。
そして、被告人である勝田州彦が入廷した。やや後退した髪を丸坊主にしており、刑務所で日に当たらないためか、くすんだ白色の肌であった。やや小柄で、痩せた体を、肩に白いラインの入った黒いジャージの上下に包んでいる。どちらかと言えば大人しそうな印象を受ける。
被告人の手錠と縄が外され、裁判員たちが入廷する。向かって左から、眼鏡をかけた青年、短髪の中年女性、スーツ姿の中年男性、髪の長い中年女性、髪を後ろで束ねた中年女性、ショートカットの若い女性。
そして、予定の10時より少し遅れて、勝田州彦被告人の初公判は開廷した。
裁判長『それでは開廷いたします。勝田さん、証言台の前に出て、椅子に座ってください』
被告人は、促され、証言台の椅子に座る。
裁判長『最初に人間違いがないか確認していきます。名前は何といいますか』
被告人『勝田州彦です』
声は小さく、どこか朧であった。
裁判長『生年月日は』
被告人『昭和53年12月31日です』
裁判長『本籍は』
被告人『鹿児島県薩摩川内市(略)です』
裁判長『今、岡山刑務所におられるということでよろしいですか』
被告人『はい』
裁判長『仕事をしていない』
被告人『はい』
裁判長『貴方に対する住居侵入、強制わいせつ致死、殺人について裁判を始めます』
被告人『はい』
裁判長『最初に検察官の起訴状朗読から裁判を始めますが、この事件に関しましては、被害者特定事項、表に出さないと決定している。最初に検察官が起訴状を読み上げるので、聞いていてください』
被告人『はい』
裁判長『では、検察官』
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