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大宮ネットカフェ立てこもり事件公判傍聴記・2023年1月20日(被告人:林一貴)

2023年1月20日

東京高裁第8刑事部

820号法廷

事件番号:令和4年(う)第1247号

罪名:逮捕監禁致傷等

被告人:林一貴

裁判長:近藤宏子



13時50分の傍聴券締め切りまでに、33枚の傍聴券に対して15人が並ぶ。うち7名は女性である。抽選なしで入ることができた。

入廷前、荷物預かりが行われた。その後、法廷前に並ばされる。記者席と関係者席には座らないよう、職員からアナウンスがされる。メモ用のペンやノートを荷物からとってもいいか、と尋ねている女性が、複数いた。

14時25分、入廷が許される。アクリル板で、バーと傍聴溺の間が、遮られている。「ガラスに手を触れないでください」と、板には書かれていた。

弁護人は、短髪で眼鏡をかけた3~40代の男性。PCを立ち上げ、机の上に書類を広げている。

検察官は、髪の短い痩せた初老の男性。被害者参加代理人の弁護士が隣に座っており、眼鏡をかけたショートカットの中年女性であった。確か、一審でも被害者参加代理人として法廷に立っていた記憶がある。机の上に書類を広げている。

記者席は五つ指定され、満席となる。

被告人は、一瞬下を向いて、入廷した。前頭部の髪が後退し、残った髪をやや長めの丸坊主にしている。がっしりとした体格である。白いラインの入った黒いジャージを着ている。白いマスクをつけている。被告席に座ってからは前を向いており、視線を横に向けたりしている。傍聴席の方は見ない。

それからすぐに、裁判長たちが入廷する。裁判長は、髪が長めの中年女性。裁判官のうち一人は、眼鏡をかけた中年男性。もう一人は忘れた。

林一貴の控訴審初公判は、14時30分より開廷した。


裁判長『それでは、開廷いたします。被告人は、前に立ってください』

被告人は、証言台の前に立つ。

裁判長『名前は何といいますか』

被告人『林一貴です』

裁判長『生年月日は』

被告人『昭和56年5月20日』

裁判長『本籍は、栃木県日光市の方で変更ないですか』

被告人『ないです』

裁判長『住所不定、無職となっているが、よろしいですか』

被告人『はい』

裁判長『では、元の席に戻って座ってください』

被告人は、被告席に座る。一審の時と比べて、声は小さめだった。

弁護人は11月2日付に控訴趣意書を提出しており、その通りに陳述する。

検察官は、「弁護人の控訴趣意には理由がないので、控訴棄却が相当と思料します」と述べる。

弁護人は、12月20日付で、事実取り調べ請求をしている。被告人質問を、記載の趣旨のとおりで、尋問時間5分で請求している。検察官は、これに対し、「しかるべく」と答える。

裁判長『被告人質問について採用しますので、被告人は、もう一度、前へ出て来てください』

被告人は、証言台の前に立つ。

裁判長『今度は、その証言台の椅子を引いて座ってください』

被告人は、証言台の椅子に座る。

裁判長『なお、ご承知のとおり、被害者特定事項については、秘匿決定をしている。質問に答える際には、十分注意を。弁護人、どうぞ』


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