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マーダーミステリーの評価ポイントとは?(MMアンケ集計結果6)

ここは2020年10月に行われた「マーダーミステリーに関するアンケート」の、6報目です。他の集計結果は以下からご確認ください。
X報目:アンケート票の内容
1報目:回答者に関する集計(属性確認)
2報目:回答者に関する集計2(初プレイ時期、オンオフ比率)
3報目:人気ベスト5集計
4報目:部門別・推しベスト集計
5報目:部門別・おすすめベスト集計
6報目:遊ぶ前・遊んだ後の評価要素集計

はじめに

 今回の集計結果は、回答者に聞いた『オン/オフの参加偏りの理由』と『マーダーミステリーの評価要素』です。前者は作品形態毎のメリットの可視化、後者は今後作品作成や宣伝で参考になる情報に出来ればと思い、回答を集めました。
 前提として、1報目・2報目を復習していただけますと幸いです。

1報目
■男女比はバランスよく、30歳前後が中心である。
■住まいは東京を中心に関東圏(全体の約61%)と大阪が多数。
■プレイ作品数は約84%が100回以下、最大ボリュームは21~50回。
■マーダーミステリーの作品を発表したことがある回答者は15%程。
2報目
■回答者の2割強が2019年8月以前、6割がコロナ蔓延前の2019年12月以前にマーダーミステリーを初めてプレイしている。
■回答者の約17%の初プレイタイトルは『王府百年』、同率で『約束の場所へ』である。
■回答者の約45%がオフラインよりもオンライン作品のプレイに大きな比重がある。コロナ蔓延以降の2020年1月以降に初プレイだった回答者のみで見た場合、約77%がオンライン作品に比重が大きい。

報告サマリー

 オン/オフ作品の参加比重の質問は、アンケートを収集した10月頃に緊急事態宣言が解除されてある程度時間が経っており、オフライン作品への参加機会/選択機会が増えたと判断して設けました。ただ、この設問の集計では真新しい結果が得られませんでした。
 今回の報告で一番重要な結果は、”「良かった」と思う評価軸”の集計結果にあると考えています。(今回、すこし言い過ぎの書き方をしているかもしれません、と先に謝罪します)
■オフライン作品の参加比重が大きい回答者は、対面でのプレイ感を大きく重視している。
■オンライン作品の参加比重が大きい回答者は、時勢柄もあり家でプレイできることを大きく重視している。
■プレイしてみたいと思わせる評価要素は、第一に作品の雰囲気やあらすじ、その次に参照可能なプレイ感想である。
■プレイ後の良い作品という評価要素・上位3つは、「没入度」「物語の展開」及び「論理的推理の納得度」である。

集計:オフライン作品の参加に比重が大きい理由

 オフライン参加への比重が大きかった回答者に、なぜオフライン作品のほうが多い理由について質問しました。(Q9、必須回答:N=136 ※Q8で「OFF:ON=10:0」あるいは「OFF:ON=9:1~7:3」を選択)
 多くはオフライン=対面によるプレイ感の好みによるもので、自由記述の回答(「その他」を選択)でも上位の項目にも含まれるような「オフラインのほうが表情が見える」「RPに表情や仕草は重要だと考える」等のご意見をいただきました。
 他、自由記述での回答で「オンライン作品のプレイ可能なネット環境にない/システム利用に不安がある」や「オンライン作品はオフライン作品より質が低いから」、「オフラインのほうがソロ突しやすい/人集めしやすい」といったご意見も少なくありませんでした。

設問:オフライン作品の参加が多い方にお伺いします。なぜ、オフライン作品の方が参加率が高いのでしょうか。当てはまるものを全て選んでください。なお、当てはまるものがない場合は「その他」を選択し、記述にて理由を教えていただけますと幸いです。【必ず回答】 (複数選択)

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集計:オンライン作品の参加に比重が大きい理由

 次に、オンライン参加への比重が大きかった回答者に、なぜオンライン作品のほうが多い理由について質問しました。(Q10、必須回答:N=163 ※Q8で「OFF:ON=0:10」あるいは「OFF:ON=4:6~1:9」を選択)
 時勢柄もあって家でできるという理由に多くの票が集まりました。「コロナ!」と力強い自由記述回答をいただきました。
 その他、「オンライン作品のほうが数が多いから」「地方/海外に住んでいるため」「身内卓にしやすくて楽しい/オフラインで地雷プレイヤーに会いたくない」等のご意見が複数あり、なかには「オンラインでやるものだと考えていた」という回答も拝見しました。

設問:オンライン作品の参加が多い方にお伺いします。なぜ、オンライン作品の方が参加率が高いのでしょうか。当てはまるものを全て選んでください。なお、当てはまるものがない場合は「その他」を選択し、記述にて理由を教えていただけますと幸いです。【必ず回答】 (複数選択)

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集計:初見で「遊びたい」と思う評価要素

 マーダーミステリーの特徴として”1度しか遊べない”ということは、作品のファーストインプレッションがかなり重要です。本設問では、「これは遊びたいぞ」と思う要素がどこになるのか聞くために設けました。(Q12、必須回答:N=365)
 結果として、作品の雰囲気を伝えることも重要ですが、プレイ後の感想も比較的重要視されていることが分かりました。また、あらすじの重視度合いが強いことからも、魅力的なあらすじを書けるかどうかも重要となるようです。
 ちなみに、その他の回答の多くは「なんでもプレイしてみたい!」というご意見でした。

設問:初めて見るマーダーミステリー作品に対し「遊びたい」と思う要素について、特に重要だと思う要素を5個まで選んでください。なお、当てはまるものがない場合は「その他」を選択し、記述にて理由を教えていただけますと幸いです。【必ず回答】 (複数選択:1~5個まで)

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集計:プレイ後に「良かった」と思う評価要素

 次はプレイした後に、回答者が「この作品は良かった」と考える評価要素について聞きました。(Q13、必須回答:N=365)
 圧倒的に「没入感」と「物語の展開」が得票していますが、「論理的推理の納得度」と「エンドのスッキリ感」を評価要素とする意見が5割を超えました。前者は作品のゲームとしての演出力、後者は作品の提供する物語あるいはミステリーの構成力に関わる評価と考えます。また、前者2点は実際にプレイしている同卓メンバーとの関係性や進行で左右される要素ですが、後者2点は提供されている物語・シナリオの質に関する評価要素です。
 ただし、「論理的推理の納得度」と「エンドのスッキリ感」は似たような評価要素ながら(前述でもひとまとめに扱っていますが)、必ずしも併存するものでもないかと思います。実際に、両方に票を入れた/いずれかにしか票を入れなかった回答者は五分五分でした。

設問:マーダーミステリーに参加して「良かった」と評価するうえで重要視されるであろう要素を、以下にキーワードとして挙げました。当該キーワードの解釈はあなた自身が決めて問題ありません、あなたがマーダーミステリーの良し悪しを評価するうえで、特に重要だと思う要素を5個まで選んでください。【必ず回答】 (複数選択:1~5個まで)

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参考集計:推理動線なきエンディング

 これは作問者が単純に聞きたかったシリーズの一つにあった設問です。前集計の参考として結果を載せておきます。(Q24、必須回答:N=365)

設問:犯人が見つからないまま終わったマーダーミステリー、解説を聞いても推理動線が一切ない。そんな時、あなたはどちらの心情に近くなるでしょうか。

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参考集計:台詞読み合わせの好み

 こちらも、作問者が単純に聞きたかったシリーズの一つにあった設問です。直接作品の評価に繋がる結果ではありませんが、読み合わせが好きな人が大半である、という結果が出ています。(Q25、必須回答:N=365)

設問:自分の担当している登場人物の台詞を言う、台本を読むタイプのマーダーミステリーは好きですか?

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6報目のあとがき

 あけましておめでとうございます。あと1回くらいおまけ報告事項はありますが(単純に「聞いてみた」という設問の集計結果/以前に「分析してみるかも」といっていた集計)、およそ重要な集計結果は出したかなという理解です。ちょっと報告を分けたため見にくいことから、どこかに1本でまとめておこうと考えています。
 評価要素について、言い過ぎかもしれない…と最初に謝罪をしていますが、実はこれまでの報告ではなるべく、個人的な見解の記載を避けていました(解釈の提案はしていましたが)。しかし、今回の評価要素の結果は個人的に大切にしたいと思ったので、突然色々書いています。ご容赦くださいませ…。その考え方は間違っている!といったことは、ご指摘いただけましたら幸いです。
 集計をしていると「あれも取っておけば良かった!」「あそこの設問、こうすれば良かったなぁ」等反省多くも、集計作業は楽しかったです。365名の回答者の方々、ありがとうございました。

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