WHO’S NEXT DYNAMIC GLOVE on U-NEXT👑👑 FIGHT WEEK ー波田大和選手

■OPBF東洋太平洋 Sフェザー級タイトルマッチ12R
王者：坂 晃典（仲里）
VS
挑戦者：波田 大和（帝拳）

波田大和ってどんなひと？

★OPBF東洋太平洋S.フェザー級2位、WBOアジアパシフィックS.フェザー級6位、日本S.フェザー級1位

所属ジム：帝拳
生年月：1997年1月(27歳)
出身地：埼玉県草加市
スタンス：サウスポー(左構え)
身長：171cm
プロデビュー：2015年10月
アマ戦績：48戦39勝9敗
プロ戦績：16戦14勝(13KO)2敗

KO決着必至？
初のタイトルに挑戦する波田選手に
今回の試合について聞きました

ーデビューから9年目。初のタイトル挑戦ですが、どんな気持ちで過ごしていらっしゃいますか？

タイトルマッチはやっぱり特別ですよね。タイトルマッチが決まりそうと言われていてその状態が何か月か続いて、ついにマネージャーに（タイトルマッチが）決まったことを言われたときは「やったー！」という感じで、めちゃくちゃ嬉しかったです。

ー相手の王者・坂選手にはどんな印象を持っていますか？

パンチ力だけじゃなくて、テクニックもすごい。パンチ力は当たったら危ないという印象です。スパーリングなどでも一緒になったことはないですね。

ー今回はそんな王者に何を活かしてどうやって勝つ予定ですか？

坂選手はパンチ力が強いと言ったのですが、自分もそれ以上にパンチ力は負けていないと思っていますし、ビビらないでいけたら良いな、と思っています。自分、元々緊張しいで…。ワンクッション、ジャブとかフェイントとか入れて、自分の強みにしているパンチを当てたいと考えてます。

ー緊張しいなんですか？意外です！克服の仕方は何か持っていますか？

そうなんですよ。あがり症なことを課題にしています。「自分はそういうものだ」と受け止めています。緊張に付き合っていて、「しょうがないかな」と思っています。スパーリングもめちゃくちゃ緊張して硬くなっているんです。

ースパーリングの話が出ましたが、今回はどなたとスパーリングをされてましたか？

最近は、嶋田淳也選手、齋藤麗王選手、宮田彪我選手、尾川堅一選手とやっていました。スパーリングでこれが8オンスだったら倒せるという感覚をたくさん掴めています。それまでに至る過程を大事にしています。

ーKO決着が期待される今回の試合、読者の皆さんも楽しみになってきましたね！

前回までの"もやもや"が解消！
「めちゃくちゃ最高の状態です」

ー2試合連続でタフな中国人選手相手にKO勝利していますが、前回の試合の振り返りをさせてください。前回の試合は何点でしたか？

自分の中では、試合は勝ったらもうけもの。正直毎回ジムでガードや基礎のことで怒られてるので、勝ったら上出来だと思っています。

ただ、この2戦は自分の中でもやもやするものがあって、今はそれがいろんな人からのアドバイスでほどけている状態で…！めちゃくちゃ最高の状態です。

ーちなみに中国人選手のタフさは感じましたか？

そうですね、「このパンチにびびらないんだ、ひかないんだ」という感じでした。同じタイミングで（パンチを）打ってきて、「怖いな」という印象を抱きました。

第8回WHO'S NEXT DYNAMIC GLOVE on U-NEXT 59.4kg契約8回戦
VS リウ ビャオ(中国) 
出典：ボクシングモバイル

人生の転機①
長谷川穂積さんの試合を父とテレビで観戦。
格闘技に初めて遭遇。

中学1年生の時に父が長谷川穂積さんの試合をテレビで観ていて、一緒にその試合を観ました。長谷川穂積さんは同じ左利きで、人間のパンチをこんなにかわして、パンチを撃って、という試合をしていて、「やば！」と衝撃的でした。あと、反抗期でその時期は父とはあんまり話していなかったので、「父とこんなに話すんだ」ということも衝撃でした。「晴れた」という感じでしたね。その後すぐボクシングを始めようとして、父が探してくれたんですが、すぐ辞めるだろうと思っていたらしく…、近所のキックボクシングジムに通い出しました。地元のESG（埼玉県草加市）というジムでした。

ー手応えはありましたか？

キックボクシングってパンチもキックも両方あって、アマチュアというのもありましたけど、中学3年生で6試合6勝しました。「いけるじゃん」と思いました。思ったより、本気で取り組んで結局3年間通い続けて、高校で、花咲徳栄高校で本格的に始めようと思いました。

ESGジムでのお写真
出典：ご本人Instagram

人生の転機②「このまま逃げたらダメだ」
準優勝が悔しかった高校3年生、プロ転向を決断。

ボクシングをはじめた当初はプロになろうと思っていなかったんです。高校1年生の時に、強い2,3年生の先輩がいてそんな甘い世界じゃないと痛感させられました。ボクシングの駆け引きを見てがむしゃらにやってるだけじゃだめなんだと、中学時代は井の中の蛙だったと思い知らされました。

ずっと負けてましたし、結果が出なくて面白くなかったんですよね。
僕、お母さんが大好きなんですけど、お母さんが毎回を観に来てくれていて、負けてリングからお母さんを見たときに、「大和ならもっとできるのに」という表情が見えて、「うわ、嫌だな」という風に思ってました。そのお母さんの表情を見たくないというモチベーションで頑張ったらちょっとずつ結果が出るようになりました。

そしたらお父さんも観に来てくれるようになって。両親から正面切って褒められることって今までなかったんですが、ボクシングを始めて初めて褒められました。兄は勉強ができて、妹はピアノができて、昔から兄妹は正面から褒められていたんですが、僕にはそういうものは昔はなくて。嬉しかったですね。

高校3年生の時、このままじゃ終われないと思ったんです。インターハイ決勝で優勝を逃して、その時に「こんなに悔しいことあるんだ」と思いました。その後の国体でも準優勝で、「このまま辞めたら逃げだ」と思って、プロに転向を決意しました。

ーアマチュアで大学進学するなど、他に選択肢があったと思いますが、プロに転向したのはなんでですか？

プロには憧れていた長谷川穂積さんがいて、プロの世界に対して興味、憧れがあって、プロに転向することを決断しました。

2014年IH ボクシング ライト級 決勝 保坂剛（東福岡）×波田大和（ 花咲徳栄）
出典：インハイTV

人生の転機③原優奈選手に敗北。
「何が何でも勝つ」勝利への執着がさらに強く。

ー原選手（真正ジム）との試合では、試合前に個人的なアクシデントがあってメンタルをコントロールできなかったんです。勝つ選手は結局勝つんですが、1ラウンド目で鼻が折れていて、落ち着いて対応できなかったことが悔しかったです。「今までやってきたことは1ラウンド目で終わるんだな」と思ってしまいました。

それに応援してくれている人たちに嫌な思いをさせてしまって、暗い雰囲気にしてしまったこと、それに親の見たくない表情を見てしまって、「何が何でも勝ちにいかなきゃ」という気持ちがすごく強くなりました。

ー何が何でも勝たないといけないと思う一方で、モチベーションがさがる瞬間はありませんか？

それはありますね。練習は嫌だなと思う時もあります。怒られてもやもやして、「なんなんだよ」って思うこともありますし…。でも練習にいかないと不安になるし、練習が終わった後はやって良かったと思えます。行くのは大前提で愚痴を言ってますよ。でも、ごはんを食べて寝れば嫌なことを忘れるので（笑）

第617回ダイナミックグローブ 2022年10月1日(土)
日本Sフェザー級 挑戦者決定8回戦
出典：ボクシングモバイル

父の相撲部屋で特訓！フィジカルだけでなく
張り手でボクシングのスキルも磨く

波田選手のご家庭は相撲一家ですよね？相撲をやることはなかったんですか？

兄と一緒に相撲業界にいかないか？と言われていました。小さい頃はちびっこ相撲に参加したが、増量する世界は子どもながら「クレイジー」だと感じました。父には力士じゃなくて行司の世界でもいいから、と言われてました。お父さんがやっていることはかっこいいなと思うんですが、なんか違うなと思って、今はやってないですね。でも練習には父の相撲部屋の友綱部屋によく定期的に行かせてもらっています。

ープロボクサーで定期的に相撲部屋に出入りしているってなかなかないですよね。どんなことをやっているんですか？

プロに転向してから行かせてもらっていて、場所中は出稽古禁止なので、場所中以外で1-2ヶ月身体づくりも兼ねて行ってます。ただ、お相撲さんの体格と僕らの身体は違いますし、やり過ぎると首をおかしくしてしまうので胸を貸してもらっているという感じですね。ボクサーとぶつかっても軽く感じるわけではないんですが、「お相撲さんの方がでかいでしょ」と思えて自信につながっています。

廻しを巻いて、四股を踏む練習を300回、すり足やぶつかり稽古を朝6時から10時までやってます。めちゃくちゃハードです（笑）終わりが見えないフィジカルをやり続けるような感覚です。

ー聞いているだけでハードさが伝わってきます…。元大相撲小結・旭道山さんであるおじさまや幕内格行司の木村寿之介さんであるお父様からのアドバイスや影響はありますか？

はい。おじは自分が生まれた頃に現役を引退したんですが、周りから「すごかったんだよ」と言われて、昔のハイライトを観たことがあります。「こんな張り手をしてたんだ。」と思いましたね。ボクシングのフックのやり方も教わりましたし、「見えない角度から撃つから効くんだ」という教えもありました。実際相撲の張り手とボクシングのパンチは身体の使い方が似ています。

あと、「一発だけは気を付けろ」と口酸っぱく言われています。ぶつかり稽古以外にも張り手の練習もあって、それがボクシングの練習にもなっていると感じてます。例えば、ボクシングで相手の近くまでいって雰囲気的に「このパンチはもらっても大丈夫」とわかるようになりました。

父は家ではテレビで観ている父と違いますけど、いろんなお相撲さんを観ているから、父も見る目もすごいですね。2人ともめちゃくちゃリスペクトしています。それに一番の応援団でもあって、たくさん応援してくれています。

ー最高に心強い応援団ですね！

友綱部屋でのお写真
出典：ご本人Instagram

試合前は極力外に出ない。
最近はアニメ「ワンピース」にはまり中

ー試合前の息抜きやプライベートのご趣味はありますか？

最近のアニメを見たり、ゲームをしたりしています。アニメは、1話からワンピースを観始めています。今500話まで観ています。もう半分くらいまでいけましたね。ゲームはスイッチとプレステ5を交互にやっています。
スイッチはスーパーマリオギャラクシーをやっています。プレステ5だと、フォールアウトっていうゲームで、世界を救う感じのゲームをやっています。

減量中は身体を動かす時間以外は極力家を出ないです。歩くのもしんどいですし、怪我もせず安全かなと思ってます。

憧れのボクサーは
山中慎介さんと長谷川穂積さん。

長谷川穂積さんと山中慎介さんが憧れです。同じ左利きというのもあって。山中慎介さんはジムで練習していてオーラがあって…「強くて優しいんだ」と尊敬しています。試合が終わったら食事に連れていってくださいます。この前ジムで会った時は「どうだ？」と気持ちの面をケアしてくれているような会話をしてくれます。

長谷川穂積さんは前に帝拳ジムにいらしたんですよ。「長谷川穂積さんを観てボクシングを始めたんです」と言ったら、「そうなんだ」と言ってくださって…サインもツーショットも撮ってもらって…めっちゃ嬉しかったです。

長谷川穂積さんのサイン
出典：ご本人Instagram

ー近い距離に憧れのボクサーがいらっしゃるのも心強いですね…！本日はありがとうございました！

WHO'S NEXT DYNAMIC GLOVE BOXING vol.17
6月1日 17:20 配信開始
https://video.unext.jp/live/LIV0000005411

配信前の詳細はこちら
https://video.unext.jp/livedetail/LIV0000005411

格闘技 - 動画配信 | U-NEXT 31日間無料トライアル