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出版について 3

一昨日から、「まいどなニュース」で本の紹介をしていただいたときに、メールインタビューを受けた内容について書いています。


今日は出版後の反響についてです。

この質問への回答の前に、この本を誰に読んでもらいたかったかについて、少しお話します。

当初、私はメモが取れないことで仕事や人間関係に支障が出ている若い世代の方向けに書きたいと思っていました。
学校の授業がパワーポイント中心で行われるようになり、パソコンやスマートフォンでのやり取りが主流になり、メモやノートを取らない人、取り方がわからない人が増えてきました。

絶対に、手書きのメモを使わなければいけないのではありませんが、ササっとメモしておけばもっとスムーズに物事が進むのにと思う様子をたくさん目にしてきました。

「上司は『メモを取るのは社会人の常識だ!』と言うけど、何をどう書くかを教えてくれません」「メモを取れという上司も、メモを取ってないのになぜ部下の私たちに強要するのか意味がわかりません」

そんなコメントを耳にするたびに、メモが取れない若い人たち向けの本を出版したいという思いは強くなっていました。

しかし、本は売れなければ出す意味がありません。商業出版の場合は、著者と出版社が協力して本を世に送り出すもので、自分が書きたいことを書かせてもらえるわけではありません。
本を売るためには、購入してくれる人に向けて書く必要があります。私が当初対象に考えていたのは、メモやノートも取らない、取る意味がわかっていないだけでなく本も読まない人たちです。そんな人たちが興味を持ってくれることは少ないのです。
だったら、新入社員や若手を指導するマネジャーや管理職向けに書くことも考えたのですが、メモの活用に指導の観点を加えるとえたいテーマがぼやけてしまうし、関心は持ってもらえそうにないなと思いました。

編集担当の方と何度か話し合いを重ねていきながら、「メモやノートを使っているけれど、活用しきれていない人」に向けて書くことにしました。

対象を絞り込むのは、本を売るためだけではありません。「誰に対して」が明確だと、「書くこと」と「書かなくていいこと」が明確になります。このことは、本だけに限らず、プレゼンテーションや研修・講座を行うときにも共通して大事なことです。

ーー出版後の反響は

読んでくださった方からは、

・「メモを3分割する発想はなかった」
・「打ち合わせのメモを3スプリットに変えて内容がとってもわかりやすくなりました」
・「丁寧にきちんと書かなければと思うと負担に感じていましたが、活用するためにメモを書けばいいんだと思うと楽になりました」
などの感想をたくさんいただきました。

特に学校の先生方からの反響が大きかったです。

・「ノートやメモの取り方は教わったことがないと思うので、生徒たちにこのメモの書き方をぜひ使わせたい」
・「実際に授業のワークで3スプリットメモを取り入れて話し合いをすると、友だちと意見が違うのが不安でなかなか意見が言えない生徒も、メモを使って意見の違いを楽しんでいたのがとてもよかった」
・「以前のように黒板を使わず、タブレットやパワーポイントが主流になっているので、必要なことを自主的に記録するために、3スプリットメモを勧めたい」
・「これは大学生たちにも必読です。学びの質が大いに上がりそうです」
などのように、生徒や学生たちに勧めたいというご感想をたくさんいただきました。

また、先生方ご自身のについても、
・「ロジカルなメモの使い方が勉強になりました。特に『あとで』という欄の設定や、メモを事柄ではなく一人ずつ作成することで部下育成にもつながるとわかり、早速活用してみます」
・「読み始めたら止まらなくなりあっと言う間に読みました。メモの取り方ではなく、私たちの身近な課題や問題がとりあげられていて、まさに!とい気持ちで読みました。これらの課題を解決するために、メモを取ることが大切だと深く納得しました、まさに攻めのメモ!この言葉いいですね!」
・「私自身、メモすることが多く、机の上はメモだらけになっています。メモ自体を忘れないようにするために壁やパソコンに貼っているのですが、いつまでも貼ってあり活用されていません。本を読んで、メモを活用するということがなかったので、なるほどと思いました。目からウロコでした。まさに『メモは未来につながる中間貯蔵庫』3スプリットメモをいろいろなことに活用させていただきます」
などのような感想をいただきました。

「普段からメモを取ることは大事だと思っている」「メモを自分なりに取っている」という方に絞り込んで書いたことで、励みになる感想をたくさんいただくことができました。

また、メモの取り方・活用の仕方だけでなく、
・「単なるメモの取り方ではなく、仕事の進め方の基本や考え方も書かれていて役に立ちました」
・「この本を読むだけで、職場の問題や課題にどう対応していけばよいかがわかるので、職場の全員で共有したい」
・「本を読んで、聞き取る力、要点を掴む力、整理してアウトプットする力、どれも中途半端な状態だなと気づき勉強になりました」
など、自分自身の仕事の進め方を振り返ることができたという感想も多くいただいています。

さらに、
「これは今、まさに中2のうちの子にピッタリなのでは!と思って子どもにも読んでもらっています。実用例は仕事向けだけど、考え方は勉強の苦手な子にも活用できると感じました。ダンドリ下手改善、底上げができたらいいなと思っています」
と、親子で本を共有してくださっている友人も何人かいらっしゃいます。

読んでくださった方が、本の内容をお仕事や人間関係の発展や向上に役立ててくださっているのが、機能改善士Ⓡとして何より嬉しく思っています。


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