共育の場
昨日は1日、市民病院の看護師さんの研修でした。
看護師さんの全階層を対象に、パートナーシップを育むためにアサーションの研修を担当させていただいています。
新人さんからベテラン主任さんまで、各階層か直面している問題や、抱えている課題を、リアリティあるケーススタディにして、アサーションの考え方やスキルを用いながら、ロールプレイで発表し、自分自身の人間関係の構築や、仕事の進め方に取り入れていただくことを目標にしています。
主任さんの上司にあたる師長さんたちは、交代で研修委員を務め、ケーススタディのケースを考え、師長さんたちも、研修に立合ってご一緒に研修を受講していただきながら、部下の皆さんが受講されている様子を見ながら、現場での指導に繋げてくださっています。
全階層の中で一番大変なのが、師長さんたちです。研修の準備から、当日の運営を行い、私の研修を受講される部下の皆さまとずっと一緒に受講してくださっているのです。
しかし、皆さまは、この学びと気づきを得る機会を、いつも楽しみにしてくださっていて、ケーススタディの内容を作られるのも、研修の進行や研修終了後のミーティングの持ち方、現場での部下との関係構築や指導が、どんどん進化しておられます。
師長さんたちが作っでくださるケーススタディは、各階層でありがちな課題や問題がしっかり盛り込まれていて、受講されるみなさんから、
「まさに、今、直面している状況です」
「こういうとき、どう対応すればよいか、ずっと悩んでいました」という声がよく聞こえてきます。
そして、ロールプレイも私が工夫していますので、演じているというより、日常の会話そのもの、リアリティがあり自然なので、取り入れやすいようです。
私は、いつも、頼れるメンバーの皆様と、チームを組んで研修が行えていることを、心強く感じながら、話し合いやロールプレイに対して、「これなら、できそう!」と思ってもらえるような、フィードバックに集中して力を注ぐことができています。
どんなに講師のスキルが高くても、研修でできることには限界があります。
丸投げされても困るし、無理難題を押し付けられたり、言いなりでも良い成果に繋がりません。
研修の中で完結させること自体無理があります。講師賀やらなければいけないのは、受講生に何らかの変容を促せたら、それを成果に繋げていただけるよう、お客様に確実にバトンを手渡すことです。
研修が終わってからではなく、企画段階から一緒に意見を出し合い、研修の場に立ち合い、研修を成果に繋げるために話し合うこと。
そのプロセスを一緒に進むことで、バトンはより確実に手渡せると考えています。
これを私は共創型研修と呼んでいます。
研修に携わる担当者も、学び育っていかなければ、受講者に示しがつきません。
ありがたいことに、私が関わって要るお客様の大半は、この考えを理解してくださっています。教育とは、どこを切っても教育であること。そしてそれが単なる研修と教育の違い、それが共育となり、人も組織も成長していくことだと考えています。