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できることを増やす(3)

前回のブログで、「できる」ことが講師には必須であるということをお伝えしました。
「できること」を提供するからお金がいただけるのです。
収益を得るためには、その方法のコツや収益化に繋がった方の経験を聞くだけでなく、自分自身の提供物が、「出来るレベル」なのかを検証・研鑽することが何よりも必要です。
「出来るレベルかどうか」「何が必要なのか」を知るには、講師の場合は、模擬研修を見てもらうこと。
見てもらうのは、誰でもよいわけではなく、講師仲間、率直にアドバイスをもらえる人が一番です。

最初からうまくできるわけではありませんから、うまくやろうと思う必要はありません。
でも、たとえ上手くできなくても、見ていただくのですからしっかり準備を行うこと。準備も整えず行き当たりばったりで、数をこなしても何も得られませんし、見てもらう人にも失礼です。
できていることを認められると、やる気が出ますが、出来ていないことや、もっとこうした方がいいと思うことは、たとえ厳しい意見でも言ってもらうこと。そして言うべきだと私は思っています。

セミナーと異なり、企業研修は「受けたくない方」が多く受講されます。
自分の時間を奪われる研修で、興味のない話、興味が持てない伝え方をされても、「時間の無駄」「参加する意味がない」と思うだけ。企業は問題や課題解決のために研修を開催しているので、効果がなければ行う意味がありません。
「あれもよかったよ」「これもよかったよ」など、自分自身が褒められ、認められるばかりでは厳しい現場で立ちまわれません。
「私はまず認められないとモチベーションが上がらない」では、選ばれる講師にはなれないと、私は思っています。

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このファイルは、模擬研修で参加してくださった方にいただいた感想メモのファイルです。
平成5年2月20日から、平成6年7月23日まで毎月2回~3回実施される講師勉強会に参加していました。
模擬研修は参加者が順番で行っていましたが、私は自分自身の力を磨きたかったので、毎回登壇させていただきました。
通い始めた頃に参加されていた方は、すでに講師としてお仕事を行われていた方ばかりでした。ですから、ほとんどの感想は、出来ていないことの指摘ばかりになっていました。

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言葉のクセ、気になる動作や表情、ホワイトボードの使い方、板書している字、研修の進め方や質問の仕方、フィードバックの仕方…etc。
厳しい意見ばかりストレートに書いてありましたが、先輩方から見ると、まだまだ講師としては未熟なことを痛感しました。
渡されるメモが改善点ばかりで、「恥ずかしい」「情けない」と思うこともありましたが、明確な課題を教えてもらえたのはありがたいと思いました。

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それでも、しっかり準備をして登壇し続けていると、「できるようになったことも、まだまだ改善が必要なことも、気を抜いてはいけないこともよく見てくださっている!」と思えるようになり、とても励みになりました。
受講してくださった方に書いていただくアンケートや感想レポートがどんな内容であっても、しっかりと受け止め改善につなげられるようになったのは、勉強会で率直な意見をいただいたおかげです。

あの頃は、このような機会がほとんどありませんでした。でも今は、オンラインを使えばいくらでも自分がアドバイスや助言を受ける機会を作ることができます。
どこかに所属してその機会を待っていても、自分自身を高めることや、お金をいただくために必要な「出来ることを増やすこと」はやってきません。

「明確な目的を持って自分から行動を起こさなければ、変わらない、変われない、変えられない」なのです。

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