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私、グレました32話


お姉ちゃんと妹からことみさんの不満は聞いた事がない。

ことみさんと喧嘩してるのも見た事がない。

まさか私にだけ態度が違うんか?

私にだけ厳しいんか?

当時はそう思っていた。

2人がことみさんについて何も言わないから私も言わなかった。

そして何だかんだ中学を卒業した。

ことみさんは私の友達には優しかった。

卒業式も来ていて私の友達いろんな子と喋っていた。

私も誰にも愚痴とか不満を言った事がなかったからそれに合わせた。

中学を卒業してから何かの糸が切れたかのように遊びまくった。

先輩の繋がりが多くて変な遊びばっかしてるマホとめちゃくちゃ仲良くなった。

先輩の原付の後ろに乗って走り回ったり、マホん家に泊まりに行くと行って夜遊びをしまくった。

マホの家は母子家庭でお母さんが夜勤勤務が多く夜も自由だった。

ある日マホに誘われて電車で行ける距離の隣の県に好きな先輩がいるから遊びに行こうと言われた。

「いいよー!」と言ってホイホイついてった。

それがなかなかヤバい人達の集まりだとは知らずに...

夕方出発して暗くなる頃に待ち合わせ場所についた。


そこは海辺で静かな場所だった。

しばらくすると原付やらビックスクーターやら軽トラやらいろんなのが到着した。

6人ぐらい男の人が来てこちらは女2人...

「よぉ来たねー!!」とマホと楽しそうに話している。

「名前はー?」

1人の男の人が話しかけてきた。

「ともみ」

「ともちゃんねー!俺はたつや!」

歳上だしその人がめちゃくちゃカッコよく見えた。


つづく

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