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薬剤熱を起こしやすい薬とは?【抗菌薬・ロキソニン・カロナールに注目】

今回は

薬剤熱を起こしやすい薬とは?

という疑問についてまとめました。

発熱の鑑別として常に考えておかないといけないにもかかわらず、意外と忘れがちな薬剤熱

薬剤熱の可能性を考えた時、どのような薬剤を中止することを検討すればよいのでしょうか…?


1.ポイント

●臨床現場では、抗菌薬(特にβラクタム)が原因の薬剤熱は非常に多い

●薬剤内服のタイミングと発熱の相関を確認

●症状出現までの平均期間は8.7日程度
※時に24時間未満~数か月となることも… 1)

●薬剤熱をきたしやすい薬剤は以下の通り

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👆 2)引用

2.解説

今回の要点は上記のまとめの通りですが、以下解説をさせていただければと思います。

そもそも薬剤熱とは、薬剤により引き起こされる発熱のことであると定義されます。

薬剤熱の診断および対応は、薬剤熱を疑うところからすべてが始まります。

発熱の鑑別を考える上で薬剤熱の特徴として有名な、比較的三原則が役立つでしょう。

一方で、特異的な所見がないため診断が難しく、原因と思われる薬剤の中止により解熱した場合に薬剤熱と考えますので、

薬剤熱を疑った時には、まずは不要な薬剤を中止して、解熱するかどうか経過を見るのが妥当な対応でしょう。

ここで問題となるのがどの薬剤を休薬するのかという事。

臨床現場では、抗菌薬(特にβラクタム)が原因の薬剤熱は非常に多いので、

まず抗菌薬を終了してみるという選択肢がとられることがあります。

また、発熱を抑えるためのロキソニンといったNSAIDsや、

カロナールといったアセトアミノフェン系製剤も薬剤熱の原因となることもあるので、

一度終了を検討してみてもいいかもしれません。

熱さましのせいで発熱するなんて、なんだか不思議ですね…笑

内服のタイミングと発熱の相関を確認することも有用で、

症状出現までの期間は平均は8.7日程度といわれています。

しかし、時に24時間未満~数か月後に発熱するという報告もあるため、

結局は薬剤熱をきたしやすい薬剤を知っておくことが重要となります。

上記の表を参考に、どの薬剤が被疑薬となるかを知り、

そして終了することのメリットとデメリットを考慮して勇気をもって休薬を検討しましょう!

3.引用、参考文献

1)Drug fever: a critical appraisal of conventional concepts. An analysis of 51 episodes in two Dallas hospitals and 97 episodes reported in the English literature Mackowiak et al. Ann Intern Med. 1987 May.

2)医学書院 第2792号 レジデントのための日々の疑問に答える感染症入門セミナー〔 第5回 〕原因不明の発熱が持続するとき:特に薬剤熱の考えかた 大野博司


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