居場所

どこへ行っても
居場所がなかった
自分をさし出せば
後悔することばかりで
いつか自分を
心の奥にしまうようになった
それでも少しでも
自分を出せば
叩かれることばかりで
自分はだめなんだ
おろかなんだと

誰かに認めてほしかった
疑われるでも
貶されるでも
おだてられるでもない
ただありのままのわたしを

居場所なんてなかった
ひとりでよかった
みんなそうなんだと
言われてる気がしてた

音が溶けて
闇が落ちて
世界を失ったころ
わたしは
生きなおすことにした

ふたたび生まれたせかいは
喜びにみちて
あたらしく出逢う人たちは
不思議に
わたしの居場所だった

わたしはわたしを
どうにかとりもどした
それでもときどき
失ったりもするけれど

ひととして
はじめて生きられること
まだこの世に生まれたばかり
うれしい
出逢ったこと
すべて

ありがとう

2023.10.25

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