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ダンススタジオ開業について〜私がオススメしない理由〜

こんにちは。ダンススタジオ社長です。

いきなりですが、私がダンススタジオ開業を「基本的には」オススメしない理由を書きます。
開業を迷っている人には、もしかしたら競争に勝つためのヒントがあるかもしれません。

オススメしない理由 その1

レッスンは大手が非常に強い

当たり前に聞こえるかもしれませんが、レッスンに関しては、EN Dance StudioやNOA、DANCE WORKSなどの大手が圧倒的に強いです。

平日〜土日の朝から晩まで、多くのインストラクターによるレッスンがびっちり入り、そして受け放題で15,000円〜20,000円と非常に安くなっています。
ほとんどの生徒は受け放題のプランを選択していますが、いわゆるサブスクリプションとも言えます。これは大手の強みを生かしているからできる戦略です。

大手の強みとは、

・豊かな資金による集客力
・広いスタジオで多数の生徒を入れられる
・市場を独占することで客単価を下げられる
・人気インストラクターを雇用できる

集客できるから客単価を安くでき、安く多くの生徒を囲うことができるのです。
結果、市場を独占することができ、儲かるからこそ人気インストラクターを雇うことができます。

ダンス人口は限られていますし、ダンサーは若いことが多いため、払えるお金にも限りがあります。

ダンスレッスンは、限られたパイ(ダンサーの娯楽費)の奪い合いです。

パイの奪い合いという観点からは、個人が大手に勝つことはできません。

じゃあ個人のスタジオはどのような経営戦略をとったら良いのでしょうか?

ターゲットを変えるか、大手にはないアピールポイントを持つか、そもそもレッスン代を当てにしない経営方針にする(競争しない)こともできます。

この辺の経営方針については、他の記事で書いていきたいと思います。

オススメしない理由 その2

個人のスタジオの売り上げは大きくない

その1とも関連しますが、レッスン中心の場合は、個人スタジオで大きく売り上げを出すことが難しくなっています。

売り上げがそこそこのスタジオでは、インストラクターのみで活動している時と収入はあまり変わらないことも多いです。

ざっくりと試算しますと、都内でフロアが50㎡のスタジオとして、

売り上げ
大手の価格を基準にして、仮に1レッスン 2000円として
月曜〜土曜まで1日平均3レッスンを設定したとして、週15コマ、月60コマ
1レッスンあたり3〜5人(もっと集められるかもしれませんが、少なく見積もります)
予想売り上げ=2000×15×4×3〜5=360,000〜600,000円
経費
賃料:20万
インストラクターに支払う給与は2パターンありますが、今回は出来高800円/人とします。(600〜1000円が多いです)
固定給:3000円+α
出来高:800円/人
光熱費:10,000円
備品などの雑費:10,000円
予想費用:200,000+800×3〜5×15×4+10,000+10,000=364,000〜460,000円
収入
売り上げから経費を引くと、
-4,000〜160,000円

かなり厳し目に計算しましたが、どうでしょうか?

インストラクターのみで働いているときの収入とあまり変わらない、または少し下がるのではないでしょうか。

とはいえ、自分がレッスンする場合は費用はかかりませんし、もっと人を集められる自信がある方もいらっしゃると思います。平均10人がレッスンに来れば、売り上げは1200,000円(120万!)にもなります。

しかし、自分を入れた甘めの計算はオススメしません。
生徒はインストラクターに付くといっても、月60コマのほとんどを自分で埋めることは難しいでしょう。

そして、自分自身の人気を売りにして集客することの危険性もあります。

時間が経つことを忘れてはいけない

ここで気をつけないといけないのは、経営は年単位であるということです。
初期費用は数百万かかりますから、5年〜10年かけて回収しなければいけません。

人気は時間とともに衰えます。間違いなく衰えます。

どんな人気ダンサーであっても、今のファンが年を取ればダンスを辞めたり、育児で離れたりと、基本的には減っていきます。
ダンススタジオ経営をするということは、最前線で活動をし続けるわけではないと思います。当然、今までのような人気商売は難しくなります。

だからこそ旬のインストラクターを使えるようにならないといけません。

自分自身の人気を売りにするなと書きましたが、例外もあります。それは別の記事で触れたいと思います。

オススメしない理由 その3

ダンサーの雇用の難しさ

これは経営側になって初めて気づくことかもしれません。

はっきり言って、ダンサーを雇うということは、かなりのストレスを伴います。

知り合いのスタジオ経営者は、ダンサーの雇用関連のトラブルで精神を病みました。

基本的にダンサーは、真っ当に働くことが嫌でこの世界に足を踏み入れている人達が多いです。例外はバレエかもしれません。

厳しいことを言いますが、ダンサーには一般社会の常識は通じません。
元ダンサーであっても、経営側に回ると知る苦労は間違いなくあります。

その精神的な負担や苦労と、稼げるお金が釣り合うのかをよく考えたほうが良いです。

ダンススタジオ経営は、インストラクターとして活動することとは全く異なります。
ただし、非常に関係が良好なインストラクターと長く経営されてるスタジオもありますし、あくまで一般論です。

厳しいことを書いていきましたが、参考になったでしょうか?
今後は具体的な経営戦略・ノウハウや、創業計画書の書き方などについても書いていきます。

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