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ふんわり作品シェアお話し会Vol.2「アリス」編

初めまして!dance sharesメンバーの櫻井です。先日、メンバーの下村唯さんが企画する「ふんわり作品シェアお話会シリーズ」の第2回がオンラインで開催されたのでその様子を皆さんにshareします!!

◇企画概要
• 7月31日(土)19:00~ 
• ZOOMにて
• ふんわり作品シェアお話し会とは。。。

この企画はメンバーそれぞれが自分のシェアしたい作品(舞台、映画、本など共有できるものなら何でも可)を持ちより、その中から事前にルーレットで一つの物を決めて、みんなでそれについてふんわ~りと話そうという企画です。今回は、メンバー7人がZOOMで集まりあれこれお話ししました。
各々好きなお酒などを片手に集まり、まずはゆるりと自己紹介。初めましてのメンバーもいたので、お互いを知る良いきっかけになりました。dance sharesにはダンサーだけでなく、様々な経歴、世代のアーティストや社会人、学生が集まっているため、自分にない視点からお話ができる貴重な交流の機会にもなっています。

さて、今回選ばれた作品は、ルイス・キャロルが著した『不思議の国のアリス』(1865年、イギリス)を原作に、チェコの映画監督ヤン・シュヴァンマイエルが1988年映像化した作品『アリス』(1988年、スイス、84分)でした! 

 
この作品、表現が特徴的でメンバー間でも様々な議論が巻き起こったのですが、その中でも一番盛り上がったのが”質感”の表現。作中では特にウェットな表現が多く見られ、その湿ってベタっとした感じが、原作にもあるアリスの不気味で不思議な世界観を画一するのに非常によく機能していました。議論はこの”質感(マテリアル)”に関して繰り広げられ、私達がダンス作品を作る際や踊る際にどの様に意識しているかという話題になりました。メンバーが各々が意識している質感の話をする中でわかってきたのは、作品の構造として機能する質感とダンサー個人の中にある動きの質感の二つが考えられるという事でした。私個人としては後者の質感というイメージの方が強く、作品を構成する上での質感という意識は薄かったのですが、クリエイションの中で作品の解像度を上げる為のヒントとして新たな発見になりました。そこから繋がり、身体的な質感を意識して動くのか、そうではなく呼吸を意識して動くのかなどダンサーの中でも様々な捉え方があり、他者の身体感覚のを通して自分の身体を客観視することができ、私自身は、質感の意識が無意識下で呼吸に影響していることを知りました。

他にも、原作はシュルレアリスムのブームが起こる前に書かれていたのに、その要素を孕んでいることや、ルイスキャロルの数学者であるという背景にも、作品のカオスに見えて、幾何学的に整理された世界観の形成に大きく関わっているのではないかなど、様々な議論が生まれました。2時間半ほど行われた会でしたが、まだまだ話し足りないような素敵な時間でした。

「ふんわり作品シェアお話し会」は次回も開催が予定されており、また、それ以外のメンバーによる企画やWSもあるのでdance sharesの可能性にワクワクしています!!

(櫻井拓斗)

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