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釧路・弟子屈一人旅②

↑これの続き

屈斜路プリンスホテル→神の子池→弟子屈駅 っていうクソ長い行程をタクシーで走破してもらった訳だけど、もちろんその間無言という訳では無く、運転手さんも大阪に住んでた期間があったらしく若干関西弁混じりで当時の話をしてくれたり、プリンスホテルの食事の残念さについての愚痴を聞いて貰ったりしてた。
北海道に上陸してからこんなに長い時間雑談したのはこれが初めてなので、久しぶりに口の筋肉の体操になった。

そんでまた電車で釧路に戻る訳だけど、田舎の電車というだけあって非常に本数が少なく、次に来るのが3時間後とかで、釧路に着いたら夜になっちゃう感じではある。
とりあえずは昨日の豚丼の店で出来るだけ長居して時間を稼ぎつつ、後は駅のベンチで本でも読んでるしか無いかな?
って思ったんだけど豚丼の店は大盛況で、混雑してる状況で長居出来るほど俺の神経は太くない。
とりあえず豚丼を食ってそそくさと店を出た(昨日も豚丼食いに来てるのでバツの悪さも早く店を出る動機になった)ので、もう1回タクシーに乗って次は摩周湖にでも行くか? とも思ったけど、タクシー代2.8万円の悪夢が再来しそうなので、大人しく3時間くらい駅のベンチで本を読んで待ってた。
真夏の本州で同じ事をすると絶対熱中症になるので真似してはいけない。

で、3時間後に無事に電車に乗ったのは良いけど、途中に釧路湿原駅ってあってそこで大量に乗客が乗ってくるわけ。
もう外は薄暗くなってきてるけど、せっかくやし俺も釧路湿原がどんなところか見てみたくなったので、車掌に後続の電車があるかどうか確認して軽率に降りてみた。なお、このタイミングで降りたのは俺一人のもよう。
駅舎の窓の外は民家も店も何も無く、登山道しか無い。人っ子一人歩いてる様子は無い。

すごく…少ないです…

まずは念には念をという事で本当に後続の電車があるかどうか確認しないといけない。まあ無かったらタクシーを呼ぶしか無いんだろうけど…次の電車はわずか1時間後という事なので、さっき3時間待った事に比べたら余裕である。ところでこの釧路湿原駅の駅舎は扉が全て閉められてて、弟子屈駅の駅舎とは対照的に開放厳禁的な雰囲気を醸し出してる。理由は、駅舎を出て一瞬で分かった。 

実に不穏な張り紙

さっき神の子池に行った時に非常に虫が多いと書いたけど、その比では無いくらい虫が多い。そしてでかいしよく見たらクマバチ的なやつもおるやんけ!こえええええ!
ってなって駅舎に退避して長袖のシャツを装備したのと、昨日ホテルの売店で虫除けスプレーは無いか訊ねた(屈斜路湖にもそれなりに虫はいた)が、「虫除けスプレーは売ってないけど、北見名物のハッカ油スプレーならもしかすると虫除け出来るかも」的な事を言われたので仕方なく買ったハッカ油スプレーとエイトフォーを鞄から取り出した。
今の俺の武器はこれしかねぇので、これを全身に吹きかけて、それでも駄目ならこれを虫に直接吹きかけて攻撃するしかねぇ!いざ頂上まで突撃!
うおおおおお!

虫「ブウウウウウン!!(轟音」
ぼく「ひいいいい!!ママーーー!!」


助かった。なお、帰りがあるもよう。

全力疾走して虫を躱しながら頂上までたどり着いたんだけど…残念ながらここからだと釧路湿原の大事な部分が見れない上に霧が出ててくっきり見れなくて残念。
という訳でさっさと写真だけ撮って全力疾走で駅舎まで退避したのだった。

この中にいる限り安全なはず…

というわけで駅舎にて籠城作戦を決行してるんだけど、絶えず窓にぶつかってくる虫の音とか駅舎に潜む虫のカサコソと僅かにする音で俺の精神は早速蝕まれていった。
とりあえず自販機でコーラを買ってスマホのスピーカーでレゲエを流して気を紛らわせ、外を見ると…迫り来る圧倒的な闇。

この時間帯はまだ綺麗だとしても、ここから闇が深くなっていく恐怖

外には人工物など無く明かりも虫対策のためか最小限である。
虫ならまだ良いんだけど熊とか出ないよな…?
等とナーバスになる事1時間弱、ようやく電車が来て事なきを得た。

生き延びた

普段人の多い都会で暮らしてたら人類滅びろ的な事を考えがちだけど、1時間とはいえ一人で真っ暗な森の中に閉じ込められた後で、見知らぬ人とは言え誰かが近くにいたらちょっと安心するなぁ、とか虫のいい事を考えたり。

今夜泊まるのはドーミーインPREMIUM釧路。
全国各地にある神ビジホと名高いドーミーインの上位版との事だが、出張とかないタイプの人間なのでドーミーインは旅行で稚内に行った時しか泊まったことが無くて(しかも10年前の話だ)、PREMIUM要素がどこにあるのかは知らないけど…

広くて最高

ANAのダイナミックパッケージで予約してるので個別のホテルの値段はわからんけども、今調べたら同価格帯との事で、コロナ前とコロナ後なので単純に比較して良いのかは分からんけどともかくこの時点でドーミーインに軍配が上がる。
そして稚内のドーミーインに行った時の記憶と、予約した時の情報で、朝食に海鮮乗っけ放題丼があるという確定情報を入手しているし、大浴場には露天風呂がついてるしやっぱドーミーイン最高やわ。
一応プリンスホテルを擁護しておくと、部屋からの眺めは流石にプリンスホテルに軍配が上がる。
って思ったけど、今写真引っ張り出したらドーミーインも悪くないわ。

ドーミーインの部屋からの眺め
 

そんなこんなでホテルを出てご飯屋さんを探す訳だが、どうやらドーミーインの近くにご飯屋さんが集中してるようで…もっと早く知りたかった…
素直にスマホで探せよって思われるかも知れないけど、それは余りにも無粋な行為では無いでしょうか?(昭和生まれのおじさん感)
飲食店の当たり外れは実際入ってみないと分からないので、初めに目に入った寿司屋に迷わず入店。

厚岸産の牡蠣

厚岸産の牡蠣以外は北海道産の素材かどうかは分からんけど、それよりも今回北海道に上陸して初めてまともな海鮮にありつける。それだけで感無量でした。


やっぱ酒飲んだあとはラーメン食いたくなるよな

ホテルに戻った後はドーミーイン名物夜泣きそばを食う。
無料サービスでこのクオリティのものを出してくれるのはありがてえ…
大浴場の露天風呂につかってご満悦で就寝した俺であったが、翌朝目にした光景は…

やべえよ…やべえよ…


やべえよ…やべえよ…

うせやろ…明日から仕事なんやけど…飛行機飛ばなかったらどうしよう…

…うん、朝ごはん食べよう。
俺は考えることを諦めた。
 

やっぱこれ☝

これこれこれこれ神神神神
やっぱ北海道のホテルの朝ごはんと言ったらこれだね。
いくらホタテカニサーモン甘エビ、っていう偏差値が低い俺向けのラインナップでたすかる

おかわりもしちゃう

オタクなので日曜朝の女児アニメを観る事も欠かせない。

今は亡きプリチャン

タイムテーブル的には
0730 朝食
0830 プリキュア
0900 風呂 
1000 プリチャン
1030  ミュークルドリーミー
といった具合だ。
なお2023年現在ではプリチャン(というかプリティシリーズ)もミュークルドリーミーも終了した模様。
プリチャンは続編が発表されたので首を長くして待っているところ。

話は逸れたけど、ホテルを出た頃には霧も晴れてたのでタクシーに乗って釧路のおすすめ観光名所まで行ってくださいとリクエストしたところ、これが相当な無茶振りだったらしく、運転手は悩んだ末、観光地っぽいところということで高台の公園まで走らせることになった。

もっといい写真撮れてた気がするんだけどこれしか残ってなかった。  

中心部に戻ってきた後はお土産屋さんとか飲食店等が入ってるビルに空港行きのバス停もあるとの事でタクシーでそこまで行ってもらって、バス待ちの間お土産を買って釧路名物(ほんまか?)を食べて…

釧路名物さんまんまん

帰路に着くわけだけどこの時点で鬱病になりそう。いやもうなった。

このひんやりした空気ともこれでお別れ

で、空港についたら何だか滑走路に急に霧がかかってきたし運休か?
運休なら宿の予約して、会社のボスに連絡しないとな(ウキウキ

おや…?滑走路のようすが…?

とか思ったけど普通に飛行機は飛んで大阪に帰ることになった。


鬱END

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