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FACTFULNESSで見るベトナム

こんばんは。

またまたnoteご無沙汰です。

先日、ビル・ゲイツがおすすめした本としてネットで紹介されていた「FACTFULNESS(ファクトフルネス)10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣」を読みました。

普段は小説を読むことが多いのであまりこういったジャンルの本は読まないのですが、「世界の教養」という言葉に惹かれ(単純)、読んでみました。

この本の中で著者のハンス・ロスリングは世界が「先進国」と「開発途上国」という分断ではなく、貧富はレベル1〜4(1が最貧)に大きく分けられ、なおかつレベルは国ごとではなく同じ国の中でもレベルが異なることを述べています。

具体的には、1日の所得が

・レベル1:2ドル未満
・レベル2:2ドル以上
・レベル3:8ドル以上
・レベル4:32ドル以上

となっています。

このレベル分けと考え方は私の頭の中でもやもやしていた考えをすっきりさせてくれました。

私は大学で社会学専攻でしたが、大学の授業でも先進国と途上国という分断があるという考えを教わりました。事実、ベトナムに行くまで、ベトナムは「開発途上国」で、上記のレベルでいえば1〜2の貧しさの人ばかりだと思いこんでいたのです。

けれど、ベトナムに行ったことがある人はご存知のとおり、ベトナムは途上国でもあり先進国でもある。分断ではなく両方が同時に存在しているのです。実は私が最初にベトナムに行ったとき、国民がもっと貧しい生活をしていると思っていたので拍子抜けしました。

近年のベトナムの平均月給は少しずつ上がってはいますがそれでも約300ドルくらいです。単純計算で1日あたり10ドルの所得になるので、ベトナム人の平均はレベル3になります。

しかし、近年ITエンジニアや専門職などは月給500〜1500ドルとベトナム国内では高給になっています。そうすると当然レベル4の生活ができる人も多く出てくるわけです。ちなみに、本書で日本はレベル4にあります。(当然実際はそれより下のレベルの人もいます)

ベトナム=「開発途上国」だという考えの辻褄が合わなかった原因はそこにあったのです。

もちろん、日本と同じくらいの割合でレベル4の生活をしている人がいるというわけではありませんが、もしまだベトナムに限らず東南アジア=開発途上国だという昔の私のようなステレオタイプな考えの人がいればぜひ読んでほしいなと思った本でした。

ちなみに、著者の息子家族が運営しているドルストリート(Dollar street)というサイトで各国の収入別の暮らしぶりが写真で見れるサイトがなかなか面白いです。↓こちらは日本語版リンクです。

https://www.gapminder.org/dollar-street?lng=ja

異なる国でも同じような生活をしていたり、同じ国でも異なる暮らしをしていたり。世界は分断ではなくグラデーションなんだなと気づくことができます。今は海外旅行になかなかいけないので旅行気分でのぞいてみるのも楽しいかもしれないですね。

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