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オルタナティブロックとカットソーと中太縮れ麺

今日はタイトルから書いている。ほら、すごいnoteっぽい。(偏見)

書き続けて4日目にしてついにnoteっぽいタイトルを付けられるようになってしまった。

食とは自分との対話である

私は食べ歩きが趣味の一つだ。

コロナが落ち着いたのを幸いに3密に気を付けながら、こそこそと狙っている店を訪れている。

うまい飯を食っている時、人は無口になる。

一口一口と対話し、自分の全身全霊をもって咀嚼し、理解しようとする。

それは食を鏡とした自分との対話だ。

うまい飯を食えば、それを人に伝えたくなる。

どうすれば伝わるのか、他者の脳内をトレースし、表現によって自分が味わっている味を再現すべく言葉を選び、研ぎ澄ます。

味はもとより、食感、香り、温度、音。五感を駆使して解像度を上げ、知識と経験によって培われた語彙データベースから適切な単語を選ぶ。

ラーメンを食べる

レンゲでスープをひとすくい。

魚粉の旨み、香ばしく抜ける胡麻の風味、コクのあるスープの奥にある甘み。

割りばしを割って、丼に箸を差し入れ、麺を持ち上げる。

きらりと光るスープ、ほのかな湯気をまとった中太縮れ麺。

……

いや、待て。これ中太縮れ麺でいいのか?

中太って何ミリ?そもそも俺は目測では何ミリかなんてわからんぞ。

縮れ…てはいる。いや、でも普通っちゃ普通。

私縮れてまっせー!みたいなアフロみたいな縮れ具合ではない。

行ってみればゆるふわパーマくらい。女子大生かよ。

そもそも、麺の種類多すぎでしょ。

そらさ、博多とんこつバリ固細麺みたいなのはわかるさ。やたらぶっとい「うどんですかね…」みたいなのも大手を振って太麺と言える。

しかしながら、普通の麺ってさ、わかんないじゃん。匙加減みたいなとこあんじゃん。

製麺会社さんだって今時は既製品の麺じゃなくて、ラーメン屋の店主に合わせたオリジナル麺つくるからね。

こだわりの店ならなおですよ。だとしたら、あるミリ数の麺を「うちは細麺です」と言って、同じミリ数の麺を「うちは中細ですねー」とかいうパターンだってあるわけよ。

で、ここまで見た読者の中にはラーメンマニアもいるでしょう。

そして、こういう人もいるでしょう。

「麺っていうのは番手ってもんがあって、中細麺は21番手、中太麺は22番手だよ」

今俺も調べた。

でもね、その差僅か0.1ミリの世界でしょ?

わかるよ。

俺もラーメンが好きだ。だから、麺の太さ0.1ミリがどれだけラーメンにとって大事か。どれだけ店主たちがこだわっているか。

でもさ、それを表現するという段になって、「中太…中…細?」みたいな「どっちかなーこれ」みたいの絶対頭によぎるわけですよ。

ファッションだってわかりづらい

で、こういうのってラーメンだけに限らないよねってことが言いたい。

1000文字超えてやっと本論。

何なら食の世界だけに限らないわけよ。

例えばファッション。

カットソー。

Googleで「カットソー」で調べたら、一番上にでてきたのは下記のサイト。

「ところで、「カットソー」ってどんな洋服だっけ?? – Tshirt.st」

ですよ。

この時点で人類のほとんどはカットソーを理解していないわけですよ。

でもみんな「カットソーがカットソーが」って言ってる。

ちなみに、「編み物生地を、切って、縫ったもの」なんだってカットソー。

全然イメージつかない。

麺を「小麦を粉末状にしたものに水や塩を加えて細長くしたものです」って表現するくらいイメージがしづらい。

(ちなみに上記サイトは非常にわかりやすく説明してくれているので、ぜひ読んでみてください)

音楽だってわかりづらい

音楽業界にもありますよね。

私の好きなロックバンドも言ってますが、ジャンルは「オルタナティブロック」。

オルタナティブロックって何??

オルタナティヴ(Alternative)とは、「もうひとつの選択、代わりとなる、代替手段」という意味の英語の形容詞。大手レコード会社主導の商業主義的な産業ロックやポピュラー音楽とは一線を画し、時代の流れに捕われない普遍的な価値を求める精神や、アンダーグラウンドの精神を持つ音楽シーンのことである。

もう全然わからない。商業主義的な産業ロック??時代の流れに捕らわれない普遍的な価値って何??アンダーグラウンドの精神って何?

そもそも音楽のジャンルってば、すげえわかりづらい。

ハードロック、プログレ、ラウド、メロコア、ミクスチャー、インダストリアル、グランジ、デジロック。

わからなくても楽しいんだけど、語りたいぜ!って時に「〇〇はプログレでー」「いや、何言ってんだあれはメロコア系でしょ」みたいな議論に流れていくのマジもったいない。萎える。

自ら主張してほしい!

要は何がいいたいかというと、もう書いておいてほしい。

ラーメン屋さんならメニューのところに「太麺です。魚介系ととんこつのダブルスープです」みたいな。

ファッションなら値札のところに「これはカットソーです」とか。

音楽ならジャケットの隅っこにジャンルシールとか貼っておいてほしい。

でもここまで書いて思ったんだけど、こういうのを気にし始めるとよくないね。

難しく考えないで、「間違ったっていいさ」「俺が伝えたいのは麺の太さや製法じゃなくてコイツが最高だったってことなんだ」って素直にいえたらいいよね。

昨日食ったラーメンマジうまかった!最高!

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