【要点解説】「嫌われる勇気」 ~自分を変える方法と対人関係の改善方法~

タイトルが「嫌われる勇気」なので意外に思うかもしれませんが、

この本は人の感情の仕組みを説明したうえで、
どうすればよい対人関係を築けるか、
自分を変えられるか
が書かれてあります。

僕は前から疑問に思っていたこと、
悩んでいたことの答えが書かれていて衝撃を受けました。

ただ、この本、劣等感のしくみ、人生の嘘、人生のタスク、目的論など多岐に渡って、しかも対話形式で書かれてあるので、要点がつかめにくい。

ということで、いろいろ省いて、結局なにをすればよいのかを中心に

まず全体像を明らかにして、そのあとで一つ一つ丁寧に解説してみました。

最初に言っておきますが、

この本に書かれてあることはあくまで

理想論です。

ですが、その理想に近づくにはどうすればよいかを考えていきましょう!

良い対人関係を作る流れ

課題の分離から始まり、共同体感覚を得ることが目標。

共同体感覚を得る方法が

自己への執着から他者への関心に切り替えること。

嫌われる勇気図1

3つのアドラー心理学の特徴と大前提

・人は変わることができる
 変えるためには勇気が必要。
 勇気があれば今からでも変えることができる


 (変える勇気は他者貢献、人からの援助によって得られる
 「自己への執着→他者への関心」で解説)


 過去のしがらみ、自分に欠けているものがあるかどうかは関係ない。

・承認欲求を否定する(存在自体でなく、承認欲求を満たすこと)
 他者の期待をみたす生き方では、自分の生き方を貫けないため。
 (ちょっとおかしいと思うので、まとめで僕の解釈を書きます。)

・人の悩みはすべて対人関係の悩み

・悩みは他人を敵とみなし、対人関係の軸に競争があるため、
 他人と比較してしまい生まれる。
 →他人を仲間とみなせば(共同体感覚)、悩みは生まれない。

以下は課題の分離、自己の執着→他者への関心、共同体感覚について解説



課題の分離について

対人関係の入口についてです。

目的

 人に縛られず、人に介入しすぎないようにする

 対人関係の悩みを軽減する


方法

 自分の課題と他人の課題を分ける
 →他人の課題に介入せず、自分の課題に介入させない

 介入しないためには、
 対人関係を縦でとらえて相手を自分より低くみない
 →横の関係をつくり、自分と同等の存在とみる

 助けを求めてきて、援助するのはOK


理由と具体例

 他人の課題に介入するのは、他人を操作すること
 →自己中心的な発想
  
(自己中心的な発想の改善は「自己の執着→他者への関心」で解説)

 ・親は子供に勉強させようとしてはいけない
  →勉強は子供の課題で、親の課題ではない。親と子供は同等の存在。
   自分の課題を自分からこなそうとしなくなる。

 ・人に見返りを求めてはいけない
  →人に与えても、その人が与えてくれるかはその人の課題

 ・他人の評価、嫌われる可能性を気にかけてはいけない
  →他人からどう思われるかは他人の課題
    他人の期待を満たそうとするのは不自由な生き方であり、
    自分の人生を自分のために自由に生きることはできない!



共同体感覚について

共同体感覚とは

他者を仲間だとみなし、居場所があると感じること。
(多くの人が対人関係にこれを求めているんじゃないでしょうか)

「他者は自分に何を与えてくれるか」という考えではなく
「他者に自分は何を与えられるか」と考えるようになること。



自己への執着→他者への関心について

共同体感覚を持つ方法についてです。

自己への執着とはどんな状態か

 課題の分離ができないと、まるで世界の中心にいるかのように、
 他人は自分をどう見ているのか、何をしてくれるのか
 ばかりを考えてしまう。


 期待が満たされないと、彼らは敵であると感じる。 

 つまり、自己中心的である。

他者に関心を持つとはどんな状態か

 共同体の一部だと認識し、積極的に対人関係を築き、貢献しようとする。

他者への関心に切り替える方法

 他者への関心に切り替える流れは、
「自己受容」→「他者信頼」→「他者貢献」

自己受容とは

 ・他者を仲間とみなす
  →自分と同等の存在とみなし、競争をしない

 ・今の自分の状態を受け入れる
  →他者を仲間とみなすことで可能

 ・変えられるもの、変えられないものを見極める

他者信頼とは

 ・無条件に見返りを求めず、他者を信頼する

   →自己受容によって
    自分を受け入れ他者を仲間とみなすことで
    可能になる

 ※関わりたくない人に対してする必要はない

他者貢献とは

 ・自分の価値を実感するために行われる

 ・他者に貢献し(その行為だけでなく、存在していることも含む)、
  自分は共同体にとって有益であると感じたとき、
  自分の価値を実感できる。

  →感謝されれば効果的。
   感謝されなくても、貢献すれば(存在さえしていれば)
   自分の価値を実感するとよい。


 ・自分に価値があると思えた時、自分を変える勇気を持つことができる

 ・仕事は他者貢献の一つ



まとめ

最初の図にも書きましたが、対人関係は、課題の分離をして、
共同体感覚を得られた状態がゴールとなります。

その方法が課題の分離と他者への関心に切り替えることです。

他者への関心に切り替える方法が、自己受容、他者信頼、他者貢献です。

この中の他者貢献ができれば、自分に価値があると実感し、
自分を変える勇気を持つことができます。


逆に言うと、他者貢献をするためには、
他者を仲間とみなす必要があるため、自己受容、他者信頼が必要となり、
この2つをするために、課題の分離が必要となります。

承認欲求の否定について僕なりの解釈

この本では他者の期待に応えるような生き方は
悪だと繰り返し書いてありますが、

これは僕の勝手な解釈ですが、それは自分のやりたくないことの場合に限ったことだと思います。

つまり、他者の期待を満たすような行為が自分が自らやりたいと思えることと重なる場合はいいのではないかと思います。

この本に承認欲求を否定すると書かれていますが、上のような場合に承認欲求を満たすことは悪いことではないはずです。


感想

ここまで読んでわかると思いますが、

もう一度言うと、

理想論です。

僕もそうなんですが、他人にこうしてほしかった...と思ってしまうことって多分よくあることですよね。他人に期待してしまいます。

これはこの本のとおりにいうと自己中心的でよくないとされています。

だからといって、無理矢理自己の執着を捨て、
自分のことは後回しにして他人の関心を持とうとしても、
他者貢献は自分のためにするものなので、うまくいきません。

課題の分離だけでもできればいい方なのではないでしょうか。
(これも難しいかもしれませんが)

余裕があれば、他者への関心に切り替えればよいという感じで。

でも、言っていることはよくわかるし、実際にそうだと認められませんか?

アドラーいわく、

「誰かが始めなければならない。
ほかの人が協力的でないとしてもそれはあなたには関係ない。
わたしの助言はこうだ。あなたが始めるべきだ。
ほかの人が協力的かどうかは関係なく。」

だそうです。

ということで、皆さん

一緒に頑張りましょう!



あと、ここに書かれてあることは本に太字で書かれてある一部と
その周辺を要約した感じです。


このこと以外にも人生の嘘や、
賞罰教育の問題など興味深いことに関しての説明もありますし、


ここに書いてあることを多くの具体例を交えて
わかりやすく対話形式で書いてありますので、
これを読んでもわかりにくかったら、
是非一度読んでみることをおすすめします。損はないです。



最後まで読んでいただいてありがとうございます!

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