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わきまえない弱さ・わきまえる強さ

 先に公開したnote『どちらが勝っても人類に未来はない』では過大なる評価を頂きまして誠にありがとうございます。自身初めての1000スキを達成し、今電車の中で涙が止まらないトゥーンベリ・ゴンです。

さて、皆さんは既にご承知でしょうが、Twitterのアカウントに「わきまえない」「空気なんて読まない」と属性表明をするフェミニストの方々を散見されていると思います。

今回は、この「わきまえない」に着目し、昨今日本で活動する著名なフェミニストの方々の行動を私の目線で評価したいと思います。

① はじめに

 突然ですが、みなさんはテレビゲームをプレイしますか?私はスーファミ時代から魂斗羅が大好きで、Wiiのバーチャルコンソールでもプレイしました。いわゆるアクションシューティングゲームですが、ある日数少ない友人宅で改造魂斗羅をプレイする事になりました。

引用元:nintendo Wii Virtual Console VC魂斗羅スピリッツより

友人はゲームマニアでしたが違法ダウンロードのコレクションの収集に手を染めており、この日プレイする事になったのは無敵モードの魂斗羅(プレイヤーキャラクターの当たり判定がない改造が施されたもの)でした。友人は収集癖はあるもののプレイそのものは余り上手ではなく、いつも無敵モードでプレイするのです。

改造コードと言えば現職国会議員がツイッター上で堂々と改造コードを尋ねるなんて事件がありましたが、友人は当たり前に雑誌とインターネットで情報を集めて独力で成し遂げ、それをひけらかす事なく、身内だけで遊んでいるタイプです。本件とは無関係ですが、彼は言わずもがな非モテ同盟の盟友です。笑

話を戻しまして、友人のプレイは自由奔放です。自機が死なないので、相手の出方を読んだり、ポジション取りを変えたり、武器の選択を考えたり、ボムを節約したり、と言う試行錯誤・・・平たく言うと「攻略」を一切しません。とにかく先に進んでエンディングを見て満足している様子。

私も攻撃を避けるのがバカらしくなって、ただ撃ちまくって無双していました。しかし開始直後はそこそこ爽快感を感じ得たものの、直ぐに面白いと思えなくなるのです。そして後日、HARDモードで慣らしたはずの私の腕前が落ちている事に気が付きました。

② 「わきまえない」と「無敵モード」

 前フリが長くなりましたが、SNSという言論が飛び交う空間において「わきまえない」と表明することは、大袈裟に表現するならばコンピューターゲームでいう所の「私は無敵モードでプレイします」と公言する事に近いと思います。

あなたが何を言おうとも、私は正しい。
そしてあなたは無様に倒される為に私の目の前に出現したのだ。

こういう感じですね。わきまえないと宣言しているから相手が何を言っているかを吟味する必要がないし、真っ向から受け止める事もない。鋭い攻撃を避ける必要もありません。そしてそれらを選択したり躊躇する思考すら捨て去ってしまい、会話や言論に無頓着になってしまうのです。

こうした日常を送って慣れきってしまうと、相手が何を主張しているのか、議論の本質はどこにあるのかが本当に理解できなくなってしまいます。それが如実に現れたあるツイートが、みなさまの目に止まったのはつい先日の話でした。

第三者的に見て、明らかにクリティカルに本質を突かれていても「私はわきまえない!」「女性が上げる声を塞ごうとするな!」と言えば、そのミサイル攻撃が通ります。またそれを注意されたとしても「トーンポリシングは止めてください!」と火炎放射器を放てば一掃出来るのです。

ごく普通の社会通念を持っている一般人なら、彼女ら・彼らと議論をしようとしても、直ぐに途中で話をするのが馬鹿臭い、これ以上関わるのは御免被りたいと、ここで退いてしまうでしょうし、それは当然の選択です。しかし「わきまえな人々」は、それを自身の勝利であると錯覚してしまうのです。

そうした不戦勝を積み重ねるほど、読解力や思考力は低下し、建設的な会話が出来なくなります。無敵モードでゲームを続けていると、攻略する必要がなくなるので、どんどん下手になるのと同様です。

③ わきまえない無双モード

 さらには、そうした行動規範で生活していると、敵キャラクターが大量に発生した時に正攻法で対応するのが面倒になります。改造コードを仕込んだコンピューターゲームならポーズを押してメニューで選んで最強の装備を手に入れ、より簡単にそれらを一掃しようとしてしまいます。いわゆる無双モードです。

SNSであれば、より強い言葉を使って跳ね除けよう、と言う事になるでしょうか。オマエ、クズ、バカ、アホ、脳みそ空っぽ、クソ、底辺、モテない、キモオタ、ハゲ等と個人攻撃に走ったり、中身を精査する事なくクソリプ、クソバイス(クソ+アドバイスの造語)等とレッテルを貼り、議論とは全く無関係の言葉で相手をやっつけようとします。挙げ句の果てにはオマエの妻は托卵した、浮気をしている、等とも言い放ちます。

つまり、わきまえないという強力な武器を一旦身につけ、その麻薬的な強さを行使する無敵感に魅入られてしまうと、読解力や思考力の著しい低下を招いてしまうのではないか?と私は考えています。自分の主張を相手に説明する為の論拠も探さなくなり、理路や構成力を失い、自らの言葉を紡げなくなってしまう。

当然相手から理解を得られず誤解や反発を招きます。そしてさらに、反発や苦言を一掃しようと今まで以上に強い言葉を選んでしまうという悪循環を繰り返し...

リーサル・ウェポンは大抵「死ね」です。

これでは一般の人々が立ち向かえ続けるはずがありません。

④ わきまえる強さ、わきまえられる強さ

 わきまえる事には様々な制限が課せられます。その国の法律に従う、議論のルールやSNSの利用ルールを遵守する、相手を罵倒したり議論と無関係の所で人格攻撃をしない等が該当するでしょう。

わきまえない人間は簡単に相手を罵倒し、人格攻撃をしたり場合によっては家族まで傷つけます。理路や根拠はなく、こちらに何を主張したのか、何を要求しているのかもまとまらないまま、とにかく強力な言葉を投げつけてきます。

わきまえる側は罵倒や人格攻撃に耐え忍びながら、相手に根拠や理路を示し続けるしかないのです。もし一度でも「オ~マ~エ~は~ア~ホ~か~(横山ホットブラザーズ風)」等と言えば、鬼の首を取ったように「罵倒するとは何事だ!」と反撃されるチャンスを相手に与える事になってしまいます。

わきまえて言葉を選び相手を傷つけまいと試行する行為は、わきまえない相手とのディベート中は終始押されているように見えますが、結果的にはその本人を強くします。さらには多くの仲間を呼び込み、ファンを獲得します。

 このように考えると、わきまえない相手に立ち向かう方法は唯一つ、徹底的にわきまえる事です。法律を、ルールを、モラルを守ります。人権に配慮し、差別発言を封印します。

この方針は、誕生から1年で1万フォロワーを達成した神崎ゆき氏のnote「「KuToo」で学ぶマーケティング戦略」にまとめられています。

※本記事の為に、神崎さんご本人が図解を作成して下さいました。改めまして感謝申し上げます。

④ 無敵モードの無効化

 最近「わきまえない」モードを「空気なんて読まない」モードにチェンジした方がいらっしゃいます。

しかし、「無敵モード」を「ノーデスモード(No-Death mode)」と言い換えた程度で中身は一緒です。

 そして先日、その無敵モードを無効化するコマンドを自ら入力してしまった事件がありました。自身の暴走を諌めようとする仲間の声をも無視し、つい今月作られたばかりのアカウントの無責任な放言をリツイート(=同意、拡散)してしまうのです。

 わきまえない事で弱くなってしまった読解力は、味方であるはずの弁護士からの声すら跳ね除けます。弁護士に引用リツイートをした一人は、ツイッターでは良くある今月作成された新規アカウントで、凍結も意に介すことなく暴言・暴論で既存ツイッターアカウントを攻撃する輩です。

自分に対して折角アドバイスを下さったありがたい苦言を、事もあろうに新参アカウントの放言をリツイートする形でキャンセルしてしまうのです。

しかもよりによって、伊藤和子弁護士はフェミニスト界隈では石川氏の大先輩に当たるリーダー中のリーダー的存在です。このツイートも先日の米山氏と同様、彼女の普段の言動や思想の好き嫌いはさておき、ド正論であります。

しかし恐らく、今の彼女の心境はきっとこうででしょう。そのクソバイスは自分には不要だから軽々しく口出しすんなよ、と。

「わきまえない」「空気を読まない」という無敵モードは、その無敵モードを応援してくれる人々がバックにいて、承認を得る事が出来て成立するものであると私は考えます。

意図的であろうがなかろうが、その後ろ盾やリーダー的存在からの庇護を失ってしまえば、無知蒙昧の世間知らずのいい大人がギャーギャー騒いでいる滑稽な姿を聴衆に晒しているだけの嘆かわしい光景でしかないのです。

⑤ フェミニズムとフェミニストイズム

 それでは、一般のわきまえる人々はわきまえない人々に対して、どう反応しているでしょうか?

このような考察を経るまでもなく、一般の人々はドン引きしています。既に、彼女ら・彼らと関わり合いになりたくないのです。

オンラインゲームに例えるなら、チート級の強さと、チートを使っての強さは全く違います。オフラインでチートツールを使って遊ぶならまだしも、それを恥ずかしげもなくオンラインで使ってしまう時点でお察しです。

奇しくも先日、米山氏が発した「フェミニストイズム」はフェミニストの代表ヅラをしてはわきまえない、空気を読まないと言ってはばからない彼女らに一石を投じる事となりました。

もし仮に、仁籐氏や石川氏が感じたような錯誤があったならば、それについて冷静に話し合えば良いだけの所を、彼女らは米山氏の人格攻撃や過去の行動(清算済)への揶揄に徹しました。その結果、行き過ぎた発言が妻である室井氏をも巻き込んで傷つけ、騒動となったのです。

これでは事態は何も解決しませんし、解決しないどころかヘイトを拡散するばかりで収束する方向へは進みません。世間一般の人はこのような喧騒を好みませんから、聴衆の多くは無敵モードでフェミニストである自分に酔うフェミニストイズムに共感せず、距離を置きます。

無敵モードのプレイヤーとゲームをしても楽しくありません。戦略も攻略法も煮詰めず、ただブッ放す連中と手を繋げるはずもないのです。

奇しくも、騒動冷めやらぬ最中に、室井氏がこんなツイートをします。

ここ1~2年で、我々アンチフェミニスト界隈が戦ってきたのは、
まさにこの「かなり面倒臭い人たち」であります。

ここで重要なのは我々はアンチフェミニズムではなく、アンチフェミニストである点です。私たちは、恐らく皆さんがご存知であろうフェミニズムと、いわゆるSNS上でフェミニストを名乗るわきまえな人々を、どう分類するかを観察・研究して来ました。(私はフェミニスト&フェミニズムの全てが例外なくクソである、という考え方も理解出来ます。)

もし、ここまでお読みになったあなたが自身が持つフェミニズム像・フェミニスト像と、私のこれまでの評価が余りにも乖離しており、なおかつ女性に対する差別や不平等の解消を訴え、男女同権、男女平等の社会実現を目指すのがフェミニズムであるはずだ、そしてフェミニストとはその体現者である、と疑問をお持ちでしたら、ぜひ次の坂爪真吾氏の記事をご一読ください。

私の評価が大きく的を外しておらず、またなぜ彼女らがこのように振る舞うのか、腑に落ちる解答を得る事が出来ると思います。

そしてこの記事でツイフェミと呼称されている彼女ら・彼らの行動を短期間で見抜いた米山氏が、『私はフェミニズムには賛同しますが、フェミニストイズムには共感を感じません。ご自由にと思うだけです。』と突き放したのです。

⑥ わきまえない先に孤独な未来

 近い将来、わきまえない・空気を読まない人々を待ち受けているのは、決して明るくはない孤独な未来です。

自分達は気に入らない相手に対して罵詈雑言を投げつけ、それを止めようとするものは敵であろうと味方であろうと跳ね除けます。前回のnoteに『フェミニストは蠱毒だ』という感想が多くありました。正にSNS上の蠱毒で先鋭化するフェミニストイズムは蠱毒(そして孤独)そのものでありましょう。

例えば、下記のような怒りの永久機関を誰がどのような方法で止められましょうか?応援してもダメ、なだめてもダメ、励ますのもダメ、オマエは仲間じゃない、謝罪を求められていないから謝罪しない。挙句の果てに「弁護士に読んでもらう」と言えば「わかりました、弁護士さんが入られるのですね。」と返答してしまうのです。

これらのツイートからお察しの通り、アンチフェミニスト=フェミニストイズムに抵抗する者が日々対峙している相手は難攻不落のモンスター。さりとて黙っていれば、男性全員が生きているだけで加害者扱いされたり、女性であっても自分達の仲間でなければ同様に加害者扱いされてしまいます。味方は離れ、やがて敵となりましょう。

わきまえない先に待っているのは孤独な未来なのです。

⑦ まとめ
〜やっぱり空気を読んでわきまえよう〜

 テスト直前に友達同士で「全然勉強していないんだ」と言ったり、マラソンの前に「今日体調悪いんだよね」と言って、成績が振るわなかったとしても自身の評価が下がらないように防衛手段を講じるセルフ・ハンディキャッピングをご存知でしょうか?

自ら「わきまえない」「もう空気なんかよまない」と名乗るのは、何か間違った事を言った場合の防衛手段としての予防線を張る行為とも受け取れます。③わきまえない無双モードで私はこのように表現しましたが、

わきまえないという強力な武器を一旦身につけ、その麻薬的な強さを行使する無敵感に魅入られてしまうと、読解力や思考力の著しい低下を招いてしまうのではないか?

対話が始まる前は「わきまえない」と名乗ってセルフ・ハンディキャッピングしながら自らの無敵モードを正当化し、対話が始まるとスムーズに無双モードに移行、その後は「私は最初からわきまえない、空気なんか読まないと言っています」と、どんな攻撃も払い除ける姿…

私にはどうしても、この先に明るい未来が待っているとは想像できません。

このnoteをここまで読み進められた人の多くは、恐らくわきまえる事が出来るでしょう。しかし、もし「わきまえない」「もう空気なんか読まない」と名乗りながらも、名乗る事に疑問を感じ始めたのであれば、今直ぐにその宣言を取り下げ、怒りの永久機関を停止する事をおすすめします。

以上だ。

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