自分にとって適切な観劇回数の話

無理のない趣味をね、という、自分自身の戒めのための記事。

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「よっしゃ取れるだけチケット取って、行けるだけ行くぞこの作品!!!」

チケット最速先行開始時、そんなノリでただひたすらに舞台観劇に申し込んでしまうことが私にはよくあります。よく、というか、毎回毎回そんな感じ。

クライマーズハイならぬ、チケットゲッターズハイ…?
あの、血液が全部脳に回ってひたすらに何度も観ることだけを考えてしまう感覚…。楽しくもあり、己の悩みでもあります。

これも個人の観劇スタイルの話になるので、回数を重ねることがそのまま悦びに繋がり揺るがない人ですとなんの問題もないのですが、私の場合は確実に


その時のテンション


が影響しているので、後々「やりすぎたな」と後悔することもしばしばあります。わはは。

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何度見ても良いなと思うものもあれば、あぁこれは1度で良かったなぁと思うもの、何度も観たいけれど脳内処理が追い付かないので間を空けて観たいもの、これでおしまいなのに「頼むもう一度行かせてくれ頼む...あぁ...」とうわ言のように呟いてしまうもの。

自分が2回目以降観ることについてどう感じるのか。
初回を経験しないとなんとも言えないので、先にチケットを確保しておくことがちょっとギャンブル的になる感覚はあります。

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私にも俗にいう『応援している役者さん』がいます。推し役者さんと表現したほうがいいのでしょうか(推し、という単語が最近しっくりこなくなっているのですが…)。
その人の出演作品に対して、
「あの人のためならエンヤコラー!ドッコイショー!!何回でもいくでぇーーー!!!」
という心意気でずっとやってきたのですが…。最近になって、「あれ、どうも自分は違うタイプかもしれないなぁ」と。

たしかに舞台は生き物で、すべてが同じ公演というものは二度とないと思っています。1回1回が『その時にしか感じられないもの』で構成されていると信じています。

ただ少し自分は、そういう舞台芸術の特性に、ちょっと必死にしがみつき過ぎていたなぁと…。
長くゆっくりとこの趣味を楽しんでいきたかったはずなのに、自分の行けなかった公演を見た人に嫉妬をしたり、感情がコントロールできなくなって無駄に疲れてしまったり、そして単純にお金のやりくりを大切にしなくなったり。

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できることなら沢山観たいです。好きな役者さん、長い時間観ていたい。

でも、己の行動が己の疲弊を生み出していると気が付いてしまったなら、やはりここは見直すべき時なのだろうなぁとしみじみ感じています。

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わたしにとってちょうどいいのは、経済的なことも考慮して、2回かなぁと思っています。
1度目でたくさんの新鮮な感動や喜びを得て、2度目でそれを思い返しながら気に入ったところに注目する。1度めとの違いを楽しむ。

3度目4度目を観たくなって、
「なんでチケットを取っておかなかったんだ自分は!」
と憤ることも絶対今後あると思うのですが...。


そう感じたならその時から動く(チケットを探す)ことにして、さらにその先にいる未来の自分のためにも、個人的な「けじめ」はつけないといけないなと感じています。
そんなこと言うたかてやっぱり沢山観たいねん、という作品があるならば、衝動的にならずその分のチケット代をちゃんと計算してやりくりをしておくこと。

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以前、回数を重ねようとたチケットが外れて焦る私に、

「まだこれから先も素敵な舞台がたくさんあるんだよ」

と、そういった言葉を友だちがかけてくれて。これに何度も救われています。

シンプルにシンプルに言ってしまえば、自分の稼ぎが足りないことが一番の問題(笑)
でも、これが私の等身大だから、背伸びせずに楽しんでいかなきゃなぁと思っています。

今日の我慢が、その先の楽しみをくれる。
楽しみの貯金。楽しみの積み立て。

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観たい作品があり過ぎて、気持ちばかり前に進もうとする己の頭をちょっとリセットさせるために書いたnoteでした。

読んでくださってありがとう、ではまた。