見出し画像

除雪の在り方検討会

札幌市の除雪行政に興味がある身としてはこれに応募したかった。↓

でも、残念ながら私は札幌市民ではないのでした。

北海道は極端に札幌一極集中が進んでいる。札幌の例は他の地方にも応用できると思うので、今後フォローして行きたい検討会です。

さてさて、これは予算がついてる検討会で、札幌市役所の「雪対策室」が旗振りをしてメンバーを集め、市民の声を反映しよう、と頑張っているということなのだと思うのです。

素晴らしいことですね。

札幌はもうすぐ200万人都市という大都会。で、ありながら世界的に見ても有数の豪雪地。ヨーロッパにありがちな高山や、カナダなど高緯度の乾燥豪雪地とは違い、日本を取り巻く海の水蒸気と西高東低の冬の気圧配置から毎日のように新鮮な雪が降り積もる、という特異な気候と地形から成り立っている「雪の街」である。除雪はそんな街だからこそ生まれ育まれた特異なシステムなのです。

さて、生活にもかなり密着しているこの除雪問題、誰かが市民の代表として検討すればいいわけではない。こういった検討会が開かれることの前提に、市民が関心を持っていること、早急に議論しなくてはならない課題があること、そこでの検討内容が少なからず札幌市民の総意を反映したものに近いことがあげられるのではないでしょうか。

それならば、本来はこうした検討会を町内会や商店街、会社、地域レベルで話しあって共有し、都合のつく何名かが主体的に動いて開催し、行政とのテーブルについたほうが本当の議論や意見などを検討できるのではないでしょうか。旗振り役は専門のファシリテーターなどにお任せして、まずはそれぞれの立場からみた「除雪の在り方」の共有をする。もちろん、行政側も法律、予算、現場の監督、実行してる人、システム管理のひとなど、一通りのステークホルダーと話せる場があればいいな。

実はね、帯広の百年記念館に行ったんです。そこは、従来は十勝開拓の歴史を伝えるための博物館として建てられたと思うんだけど、それから半世紀近くたって、”先住民として暮らしていたアイヌの文化が失われ、急速に和人社会に組み込まれていく時代でもありました”みたいなことが言及されていてかなり頑張ってるな、と思ったんです。
もちろん、アイヌ工芸品や民具の展示もあり、文化を伝える一端を展示で担っているのだけれど、本質的な問題はきっとそこではなくて、もっと多角的にみんなで「知る」「考える」「学ぶ」ってことに積極的に取り組みたいんだな、って感じたことがあったんです。

それは、「アイヌ民族文化情報センターリウカ」の存在。この部屋は常設展示室の出口からロビーに出たらすぐあって、もしかしたら昔から書籍資料閲覧コーナーだったのかもしれない。展示的な空間演出はなく、ポスターやパンフレットがいっぱい貼ってあって少々雑然とした印象。手作りのゲームボードが置いてあったり身近な植物の包埋標本が置いてあったり。テーブルと椅子で学芸員らしき人が打ち合わせをしているけど、気兼ねする必要はなくて、ちょっとたとえが悪いかもしれないけどショッピングセンターのフードコートの空気のような居やすい感じ。

こういう空気の中で拾えるキーワードや、会話の中から生成される意見や考え、認識できる捉え方って多様なんじゃないかな、って思ったのです。

つまり、何が言いたいかっていうと、検討しなきゃいけない、と問題化して委員会を立ち上げる前に、フォーマルとインフォーマルの間くらいの、ちょっと「アイディア出し」的な空気と空間があったら、同じ問題について議論する「同士」になれるんじゃないかって思ったんです。

もしかしたらもうあるのかもしれないし、その存在にもしかしたら私が無関心なだけかもしれない。でも、今こうして私が関心を持った時に、そういった「場」にアクセスできていない事は事実。

組織って難しい。町内会やPTAは関わるか、関わらないか、の二択になっていることが多い。関わったら責任を問われたり、関わらなかったら意見を言う資格が無かったり、そんな世知辛い運営をしていたら最終的に崩壊してしまう。
どんな立場の人も何を言ってもいいし、自分の認識の変化が受容され、発展していくことが
前提で、意見の変遷がなじられたり妥協の積み重ねで苦汁を飲んだりすることがありませんように。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?