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2024/08/29 日経新聞 朝刊 個人的厳選4トピックス

[1面] 政策株売却、最高の3.6兆円
前期、トヨタや日立多く M&A促す契機に

上場企業の政策保有株の売却額が過去最高になり、東京証券取引所による資本効率改善要請を受けて2024年3月期は3.6兆円に増加した。日本企業のM&Aを促す契機となった。売却額は86%増の3兆6861億円で、政策保有する銘柄数は9%減少した。トヨタグループを含む上場企業が売却を進め、自社株買いに資金を回す動きも見られる。今後も政策株の売却が増え、M&A環境が変化する可能性がある。企業価値向上が最大の買収防衛策とされ、成長分野への投資や株主還元が重要視されている。

金最高値でもマネー流入 
インド、税優遇で需要増
新興国中銀、ドル離れで備蓄 中国取引は陰り

米利下げ期待を背景に金相場が歴史的高値を維持し、新たな資金が流入している。主要消費国のインドが金取引に有利な税制改正を実施し、新興国の中銀も金の購入を継続。ニューヨーク金先物は20日に最高値を更新した後、2550ドル前後で推移。中国に代わって資金流入が期待されている。 インドでは金現物買いが期待され、7月に輸入関税を引き下げた。インド市場では金価格の上昇がロンドン価格との差で表れ、高水準を記録している。国際調査機関WGCによると、金の消費者需要は増加傾向で、インドの金取引に期待がかかる。 新興国の中銀も金買いを続け、ロシアのウクライナ侵略以降、金の備蓄が進む動きが見られる。インドの金純購入量も増加し、欧米の機関投資家らも金相場に投資。一方、中国では金需要に陰りが見え、金の輸入量も低水準を記録している。 市場では金相場の上昇が続く見通しで、インドの税制改正や米利下げ期待が金相場を支える要因となっている。金市場は今後も注目される展開が予想される。

インターコンチ、中低価格で攻勢
高知や浜松、ビジネスホテル国内勢と対決

IHGホテルズ&リゾーツは国内のホテルチェーンと提携し、2026年に3施設を「ANAクラウンプラザホテル」に切り替える。IHGは中低価格帯への本格参入でビジネスホテル市場に参入する。ビジネスホテルは日本特有の名称で、出張ビジネスマンを対象にしている。IHGはHMIと提携し、3施設がIHGグループに加わる。ANAクラウンプラザは宴会場や式場を備えたホテルで、価格帯は手ごろで、ビジネスホテルと同等。IHGは日本で高級ホテル展開しており、今後100施設ほどを増やす計画。外資系は中低価格帯を攻める動きがあり、国内勢との競争が激化。ビジネスホテルは観光とビジネス需要に支えられているが、外資進出で競争が激化する見込み。旅館でも外資の進出があり、国内勢との競争が激しくなる。政府目標の訪日客年間6000万人に向けて、国内勢と外資の顧客獲得競争は激化しそう。

金融、潜在転職者を発掘へ 
攻めの採用で人材確保
三菱UFJ銀、各部門が直接スカウト あいおいニッセイはスマホで社員が紹介

大手金融機関が中途採用を本格的に広げるため、潜在転職者の発掘に乗り出し、人材紹介会社を経由した受け身の採用では人手不足をまかなえないとして、直接潜在転職者にアプローチする方針をとる。三菱UFJ銀行やあいおいニッセイ同和損害保険、みずほ信託銀行などが新たな採用方法を導入し、中途採用の割合を増やす取り組みを行っている。特にデジタル・システム分野などの専門職の重要性が高まっており、直接転職者にアプローチする取り組みが注目されている。三菱UFJ銀行では、ネットを通じて転職候補者に直接接触する仕組みを導入し、採用活動を強化している。これにより、採用コストを抑制しつつ、適切な人材を確保する方針を打ち出している。また、各金融機関は直接採用比率の引き上げや専門人材の採用に焦点を当て、エージェント経由の採用方法を見直す動きが広がっている。これにより、中途採用の拡大を進めつつ、採用費の効率化を図る方針が浸透している。

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