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結婚式を挙げる本当の意味とは。イベントではない「一生のための、一日」

こんにちは。
株式会社Daiyuの人事採用担当 山中です。
Daiyuで運営している自社会場「萬屋本店よろずやほんてん」では、昨今のご時世により、結婚式を挙げるかどうか迷われている新郎新婦様のお話しをよく聞くようになりました。

そもそも「結婚式って何のために挙げるの?挙げたほうがいいの?」と疑問に思われている方もいらっしゃると思います。
そこで今回は、Daiyuが考える結婚式の目的や本質について書いてみたいと思います。

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結婚式を挙げるか、挙げないか。
その選択は人それぞれの考えがあると思います。

結婚式より新居のために貯金したい。
自分達が主役になるのはなんだか恥ずかしい。
準備も大変そうだし、二人の日々の生活が幸せならそれでいっか。

こんな風な想いで、なんとなく「やらなくてもいっか」と考えている方もいると思います。

また、一般的に結婚式というとバージンロード、誓いのキスといった、キリスト教式のイメージが先行され、キリスト教徒でもないのに「これをやるのが必要なのか?」と疑問を持たれる方もいるかもしれません。

なぜキリスト教式の挙式が多いのか? ・・・
1981年にダイアナ妃が行ったロイヤルウェディングの世界的ブームが背景にあります。法人の一般宴会を行っていた大手ホテルが、90年代のバブル崩壊によりターゲットを個人へと変え、ウェディング・披露宴ビジネスの展開が加速。そのときに洋風ウェディングを流行させたことが、日本人の結婚式の価値観に大きく影響しています。

Daiyuの考える結婚式の本質とは?

人の人生で、自分の為に周囲の人が集まってくれる機会は主に3回あるといわれています。
それが、「生まれたとき」「亡くなったとき」そして「結婚式」です。
そして、この3回の中で唯一、自分自身の記憶に残り、自分自身の意思で行うことができるのが結婚式です。

では、結婚式って何の目的で行うのだろう?
そう考えたとき、結婚式とは、これまで育ててくれた両親に感謝し、結婚相手を披露することで、新たな家族や大切な人との絆をより深めていくためのものだと考えています。

日本で一番古いスタイルの結婚式「祝言しゅうげん」とは?

萬屋本店ではこの「本質的な目的」に立ち返ったときに、お客様には祝言しゅうげんという挙式をご提案しています。
祝言とは約1000年前、平安時代から続く日本で一番古いスタイルの結婚式です。

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もともと日本では、結婚式は嫁ぎ先の家で行われるものでした。
新婦は生まれた家で花嫁としての支度を整え、新郎の自宅へ向かいます。
その場に親族や友人を集めて挙式を行った後は、飲めやうたえやの披露の宴が三日三晩つづきます。

当時のように「新郎の家」とはいかないものの、萬屋本店では代々日本人が大切にしてきた想いや風習を受け継ぎ、大切な方々との絆が深まる結婚式を行っています。

どんな意味合いがあるのか?
結婚式のシーンをいくつかご紹介していきます。

挨拶あいさつ

どんな人も生んでくれた親がいなければこの世に存在しません。
挙式前に、親御様へここまで育ててもらった感謝の気持ちを伝えるのが「挨拶の儀」です。

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日本では古くから、花嫁は嫁ぐ日の朝、親御様に三つ指をついて、今まで育ててもらった感謝を伝えたのち、新郎家の待つ嫁ぎ先へと向かっていたそうです。
親子水入らずの場で、「今まで育ててくれてありがとう」という言葉を伝えていただきます。

筥迫はこせこ

お母様にお手を引かれ、今まで一緒に過ごした時間を振り返りながら挙式会場へ入場していただきます。
入場後、お母様から筥迫はこせこを新婦様の胸元に贈っていただくのが「筥迫はこせこ」です。

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筥迫とは、花嫁が身に着ける和装小物の一つ。
今でいう化粧ポーチのような役割を果たしており、当時は筥迫の中にはおしろいや、懐紙かいしべになど、身支度を整える化粧道具を入れていたと言われ、嫁ぐ娘に母から贈る、嫁入り道具でした。
娘に「幸せになりなさい」という気持ちを込めていただくシーンです。

三献さんこん

日本人にとって命とも言われるお米から作られた、お酒を酌み交わす「三献さんこん」。
神聖しんせいなお酒を、共に体に入れることを通し、夫婦になる決意を表しています。

画像11三つの盃は過去、現在、未来を意味します。
おふたりが出会ってからはもちろん、出会う前も含む全ての過去を受け入れ、現在同じ場所に立って同じ景色を見ていることを実感する時間です。
そして、これから先、未来にどんなことがあっても支え合っていく覚悟を持って、お酒を口にします。

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三礼さんれい

「礼に始まり礼で結ぶ。」という武道の精神にも通ずる「三礼さんれい」。
三度の礼、つまりお辞儀を通し、ご列席の皆様に感謝の念を伝えます。

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新郎家、新婦家、ご参列いただいた皆様へ。
凛とした空気の中、これまで自分たちを支えてくれたことへの感謝、いまここに夫婦となる宣言という新郎新婦の込められた気持ちが、そこに居るすべての人々に伝わり、心を熱くします。

⑤ゲスト紹介

披露宴においては、新郎新婦様が自らゲストの方のテーブルを周り、お一人お一人を紹介する「ゲスト紹介」をご提案しています。

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思い出のエピソード、これまで支えてくれたことへの感謝、自分たちにとってどれだけ大切な方であるか、そしてこれから先も「よろしくお願いします」をお伝えする時間です

結婚式はお子様からご年配まで、あらゆる立場の方が一堂にいらっしゃるので、新郎新婦様だけでなくゲストの方も緊張されています。
そんななか、新郎新婦様から直接紹介することで「あなたに来てほしかった。」という気持ちを一人一人に贈ることができるのです。
また、最初は知らない人同士だったゲストの方も、だんだんと近くの方を身近に感じられ、会場があたたかな雰囲気に包まれます。

さらに、親御様にとっては、自分の子供が社会に出てどんなふうに過ごしているのか、どんな方とお付き合いしているのか、知ることのできる機会でもあります。
自分たちのもとを巣立っても、「これだけの方に支えられているのなら二人はきっと大丈夫」…と安心していただける時間です。

親御様②


一生のための、一日とは?

このように、萬屋本店では一つ一つに意味合いがあるシーンを大切にし、「一生のための、一日」をお創りしたいと考えています。

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結婚式を挙げることを決められたおふたりは、準備をするプロセスの中で、これまでの人生を振り返ります。
そのとき脳裏に浮かんでくるのはきっと、育ててくれた家族、支えてくれた友人、見守ってくれた親戚、道を示してくれた恩師や上司…大切な方々のお顔ではないかと思います。

そういった方々へ感謝を伝え、祝福を受けながら、新しい人生のスタートをきるのが「結婚式」です。
大切な人との「絆」は目には見えません。
しかし、それはきっと、おふたりのこの先の人生をより豊かにし、これからの「家族」をより強くするものだと、わたしたちは信じています。


ー人生で一番よかったことは何ですか?ー
そう聞かれたら、「大切な人と出会えたこと」と思うあなたに。

この記事が、少しでも結婚式を考えるきっかけになったら嬉しいです。