見出し画像

葛藤を抱えて対処する力がなければ、意思決定はできない

長文ファンの皆様おはようございます。

よくリーダーになるためには意思決定の練習が必要だと言われます。確かに組織の大小に関わらず、リーダーは意思決定をする機会がとても多いと思います。

どれだけ大企業のいいポジションでも、意思決定されたものをただ執行していた場合、意思決定がうまくできないことが多々あります。
意思決定することと、それを執行することは質的に全く違うからだと思います。
意思決定に関する理論は山ほどあると思いますが、もしものすごくシンプルにして考えるなら、勇気と葛藤調整に尽きると思います。

誰がみても矛盾がなく葛藤のない意思決定はほとんどないと思います。それがあると信じられるなら、まだリーダーになったことがないだけだと思います。

意思決定能力が現れるのは「情報が十分でなく、何が正しいかわからない段階で、決定する」時となります。当然、後から情報が出てきてあの時の決定は間違えていた、違う意見の人をないがしろにした、などの批判も受けることになります。
そして、いくら説明してもその溝を埋めるのは限界があり、最後は結果で見てもらうしかありません。しかもその結果が出るのは自分の死後かもしれない。

矛盾する価値観、対立する利害。この間の葛藤を抱えながら意思決定をしていくことになります。意思決定者の話を聞くと、葛藤があることは所与のものとして議論されていることがわかります。

意思決定を人は嫌がります。それは葛藤調整が辛いことだからです。組織に属することの最大のメリットは意思決定を委託し、葛藤から逃げられる点です。組織の窮屈さは、個人が葛藤する辛さを引き受けることで生じている副作用だと思います。自由であることは、葛藤を内包することですから。

リーダーになり全体を見渡した時、これほど世の中には多様な正しさがあるのか、言い換えれば正しさなんてものはないということに気が付きます。
そうして宗教、占い、理念、思想、歴史。なんでも良いので何か自分の軸になるものを人は求めていくのだと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?