見出し画像

あなたのダイナマイトはBTS?SMAP?

きのう、取材先で中学1年生の男の子(以下、サブロー)と話したんだけど、サブローがSMAPを知らなかった。サブローはBTSにハマっているらしい。これぞ、時代。

知らないのも無理はない。SMAPが解散してしまったのは約6年前の、2016年12月31日。当時のサブローは6歳か7歳くらいで、テレビで見ていたとしても強く認知していないのだろう。解散したこともよく分かっていなさそうだったし。

あえて言わせてもらえば、解散したと個人的にはまだ認めていないけれど。

サブロー。ごめんよ。BTSの活躍は認めるが、DynamiteといえばSMAPだ。異論は認めない。(認めろ)

どんなグループだったんですか?とサブローが聞いてきたので、Youtubeにあがっていた爆イケ動画を見せてみると、奴は「へえー!歌もダンスもBTSの方が断然うまいっすね」と言いやがった。

その通り!BTSの方がだんっぜんうまい!!認める!!!(認めるな)

どうしよう。サブローの言うことは何も間違ってはいない。くそう。と頬の内側の肉を奥歯で噛み締めていたら、奴が「でもめっちゃ楽しそうっすね」と微笑んだ。

よく分かってんじゃん・・・サブロー・・・!

歌がうまい人。
ダンスがうまい人。
顔がかっこいい人。
スタイルがいい人。
面白い人。

人気者になる分かりやすい条件はいくつかあるけれど、SMAPの人気の理由を聞かれると、僕は、だってSMAPだからとしか答えられない。周りを巻き込み、安心感、多幸感、興奮、いろんな感情を喚起してくれる楽しさがSMAPにはあった。

もう、なんか、SMAPっていう動詞を辞書に登録した方が分かりやすい。
I want to SMAP you. (おれは君をべらぼーに楽しませたい)みたいに。

SMAPは日常に温かな光を与えていた。
僕が覚えているのは、毎週月曜日のSMAP×SMAPを録画して、録画しているのに月曜22時からリアルタイム視聴、翌日の20時ごろに2回目を見るというナイトルーティンをかましていた母の姿。

正直に言えば、僕は毎回欠かさず番組を見ているわけではなかったけれど、宿題をやっているときに「ロート!ロート!ロート!」と聞こえてきたり、メールを打っていたら慎吾君がビストロで壁をぶち破っていて思わず手を止めたり、ささいな力をもらえる瞬間だけは、確実に積み重ねていた。

僕は直接的な被災者ではなかったので偉そうなことは言えないけれど、東日本大震災のときにSMAPがいたこともありがたかった。
彼らが「大丈夫」といえば、なぜか大丈夫な気がしたし、何年経っても募金のお願いをやめない番組の姿勢にも大切な何かを教わった。

僕にとって、いちばんテレビの力を教えてくれたのがSMAPだったということは、大人になるまで気付けなかったなあ。いろんなことは時間が解決するとも言うけれど、どんどんSMAPの存在が大きくなるんですけど???

悔しいなああああああ。大切なことなのでもう一度言うけれど、解散したと個人的にはまだ認めていない。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?