「ゼロで死ね」読了
カリフォルニアで越してきた街には歩いていける距離にすんばらしぃ図書館があって、よく出かけて映画だの本だの借りてきています。この図書館のすんばらしぃところはもうひとつあって、それは建物の裏手に人造池と噴水があり、木陰のベンチに座ってすいすいと泳ぐカモやアヒルを眺めることができるところ。
新しい街で好きな場所がひとつずつ増えていくのってなんだか嬉しいですよね。
それはともかく、昨日読み終わった本がこちら。
「ゼロで死ね」です。
これは要するに若い頃に体力があって楽しめるうちに経験にお金を使った方がいいよ、だって年取ってからじゃ感じ方も楽しめる範囲も変わってくるからねという本ですね。
わたしは28歳の年末に当時勤めていた会社がリーマンショックのあおりを受けて倒産し、折しも当時付き合っていた彼氏に愛想を尽かせて別れた時に「今しかない!」と思って世界一周航空券を買って一年間バックパック旅行をしたことがあります。40を超えた今考えてみると、ああいう貧乏旅行は年取ってからじゃなかなかできないよな、と思う。
29歳の目に映る風景と、旅先で出会う人との会話と、旅の経験は年を取ってからお金を積んで買おうと思っても買えないもの。そしてとてもじゃないけどバックパックでもうアフリカになんか行けないと思います。もし今また行くんだったらちゃんとツアーガイドを付けてもらって、ちゃんとしたホテルに泊まって・・・って思いますからね。
面白いなと思ったのが、経験や思い出も投資と同じように利息が付いて複利で成長するものだから、早いうちに経験に投資しといた方がいいよというくだり。この本によると、リタイア後に貯金を使い切れず亡くなる人があまりに多いんだそうです。人は年を重ねるにつれてあまりお金を使う必要も使いたい理由もなくなってくるので、若くてお金の価値がもっとあるうちに使おうよねという話です。
使われている英語自体は難しくないので原書で読んでもさらっと読めると思います。ただ、後半同じことが何度も繰り返し言い方を変えて出てくるので最後の方はパラパラっと流し読みしてしまいました。コンセプトは面白いし、こういう本は若い人にいっぱい読んでもらいたいなー。
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