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ひっそりとそこにある物語たち


 物語を描き始めたのは、東京で最初の結婚をしているときだった。
 児童文学の講座で勉強した後、そこで出会った仲間たちとサークルを作り、書き続けた。
 その間に長女が生まれた。
 首が座っていない長女を両足の間に挟んで、ワープロ(時代!)を打った。サークルに参加するために、長女を抱っこして夜の中央線に乗った。紺色の抱っこ紐からぶらんと出ている長女のぷくぷくの白い足が、今も目に浮かぶ。

 それから20数年。その間に、私は5回賞をとった。
 海洋文学賞の授賞式では、当時の紀宮様にもお会いした。
 どこか遠くを見るような目をして「心が洗われるような気がいたしました」と、作品の感想を話してくれた紀宮様。ご結婚され、黒田清子さんになられて久しい。お幸せに暮らされているといいなぁ、と思う。
 夢のような受賞だったけれど、直後に結婚したばかりの(2度目の)夫の借金が発覚し、賞金が全部その返済に消えた。めっちゃ悲しかった😭😭😭。

 その前に受賞した作品とその後に受賞した作品は、一度本にもしたのだけれど、突然出版社が潰れて入手不可能になった😭😭😭。

 あとの2回もまがりなりにも大賞、と名のつくものだったが、賞の記念誌に掲載されただけで一般には公開されず、今に至っている。

 色々と大変な人生の時間の中で生まれた、南の島の物語たち。
 私にとっては、今も大切な宝物だ。
 もう一度、この宝物たちを誰かに届けられないかなぁ、とずっと考えていた。 

竹富島 曇り空のコンドイ浜



 で、noteに載せてみることにした💡💡💡


 まずは、海洋文学賞の受賞作から。
 問い合わせたところ、かなり昔だし、賞🏆の名前を明記してくれれば問題はないと言ってくれた。
 当時は、発表にあたり色々主催者側の意図も入り、題名を変えられたりもしたが、今回はそれももとに戻し、手直ししつつ発表していこうと思う。

 珊瑚礁の海に住む魚🐟青風(アオカジ)と荒くれ者のカリスマ漁師太郎(ターラ)の物語。
 近日公開!✨✨


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