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神様?に、まだ出会わないで!と言われた話


今から10年くらい前のこと。
「貧乏から脱出するには、一生貧乏でもいい!と思うくらい貧乏を楽しむことだよ」
という言葉を聞いて、マジか、と思った。
薄々感じてはいたけど、やっぱりそうか。

当時の望みはお金ではなくパートナーだったが、同じことだ。
一人を終わらせるためには、一生一人でもいい!と思えるくらい一人を楽しむこと。

それ、めっちゃ怖くない?!

一生一人でもいい、って思うくらい一人が楽しくなったら、それこそ一生一人かもしれない💦。

でも、ここまで来たらもうやるしかない。
どうしてもペアになりたかった私は覚悟を決めた。

とりあえず、一人で楽しく生きるためには、居場所が必要。
そう思った私は、カウンターバーを開くことにした。

なぜカウンターバーなのか…その経緯については、長くなりそうなので、またの機会に。

で、数ヶ月後、私は、開店間近な店で、椅子を組み立てていた。
開店準備は着々と進んではいたが、大変なことはもちろんたくさんあって、私はすごく疲弊していた。
椅子は8脚もあって、スチール製で重くて、安物だからネジの穴の位置がなかなか合わなかった。真夜中、黙々と一人で椅子を組み立てている自分が、すごく惨めに思えて泣けてきた。

ぜんぜん一人を楽しむどころじゃなかった。
何で私は一人でこんなことしてるんだろう。
ずっと頑張っているのに、何で運命の人に出会えないんだろう。
ただ、ただ悲しくて辛かった。

その時、上の方から声が聞こえた。

「まだ出会わんといてや、傷つくで」

優しい男性の声だった。そしてなぜか関西弁?!だった🤣


その瞬間、私は理解した。

出会えなかったんじゃない。
出会ってはいけなかったんだ。

出会わないことで、守られていたんだ。

今まで、男性との関係でずっと傷ついてきた私が、もうこれ以上傷つかないように。
神様か、ご先祖様か、プログラマーかわからないけれど、私を愛してくれている何か大いなる存在が、私の準備がちゃんとできるまで、出会わないようにしてくれていたんだ。

嬉しくて、ありがたくて、また涙が出た。

そして、同時にもう一つ、はっきりわかったことがあった。

私の運命の人は絶対にいる。
私はその人に絶対に出会う。

信じる信じないのレベルではなく、それは確信だった。

その日から約一月後、私のカウンターバーは無事オープンを迎えることになる。
しかし、最初に店のドアを開けるお客さん第一号が、まさかその「運命の人」だとは…その時の私は、知る由もないのだった。笑笑。


沖縄の濃いピンクの桜は、花のまま散ります。
色っぽい桜だなぁ、と思います。

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