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ヘルプページをのぞいてみる

ウェブサイトにあるヘルプページについて考えてみました。

ウェルカムなヘルプセンター

サービスのコア機能が光なら、ヘルプセンターは影といえるかもしれませんね。主たるコア機能を支える縁の下の力持ちともいえる。

コア機能を使っていく中で、わからないことや素朴な疑問をケアしてくれる存在。不安な気持ちを抱えたユーザーがやってきたヘルプ。どのような姿勢で出迎えているのでしょうか。

slack
「こんにちは!なにかお困りですか?」

Slack-ヘルプセンター-Slack (1)

ユーザーが抱えた疑問や不安を、前のめりで解決したいという意思が感じられますね。


Twitter
「いつもご利用いただきありがとうございます。」

ヘルプセンター

はじめに、いつも利用してくれていることへの感謝が述べられていますね。

Airbnb
「ヘルプセンターへようこそ」

ホーム-Airbnbヘルプセンター

「ようこそ」からは文字通りウェルカムな気持ちを感じます。

ウェルカムなヘルプセンターから想像するのは、デパート・百貨店の入口ににある案内所。その案内所には人がいて、お客さんに向かって「どうしましたか?」とたずねているイメージです。

そうそうヘルプセンターの「センター」という言葉からも人がいる感じがしますね!

ヘルプセンターの役割

ヘルプの役割はなんだろう。

使い方
最初に思いつくのはサービスの利用方法や素朴な疑問への回答。ウェブサービスでいえば、画面の操作方法にあたる。

お困りごと
「ログインできない」や「メールが送られてこない」などお困りごと、文字通りユーザーが「ヘルプ!」って思うことへの回答や解決方法も提示している。

お支払い
お金を払うことは、とてもセンシティブなので、細かな説明がされている場合が多い。たとえば「1か月無料体験」のあと、お支払いが発生するサービスなら、この内容をもっと詳しく知りたくなる。

・いつまでに「やっぱり辞める」を伝えれば良いのか
・事前のリマインドがあるのか
・トータルでいくらかかるのか。料金の再確認。
・解約するためにはどうすればよいか・・・等

ガイド
はじめてサービスを利用する人向けに「はじめてガイド」が用意されているケースも多い。使い慣れた人には、もっと活用してもらえるように「エキスパートガイド」的なものもある。

サービスを使いながら使い慣れていくこともあるが、こうしたガイドがあると効率よく使い方を学ぶことができます。

ポリシーに視座の高さを感じる

Twitterのヘルプにあるポリシーをみて驚きました。たとえば攻撃的なコンテンツについての言及がある。

背景や状況を考慮する
多様性に富んだ会話と世界中のさまざまな場所の人々とのつながりを可能にするのがTwitterです。多くの人々の声を聞くことは自分の世界を広げてくれますが、やり取りの背景や状況を理解していなければストレスや誤解の原因にもなります。たとえばツイート内で自分のユーザー名が言及されている場合も、言及されている理由を知らなければ混乱するだけです。

咎めたくなるようなツイートを見つけたときは、いったん立ち止まってそのツイートが発せられたより大きな会話の流れについて考えてください。個々のツイートは短いため、作成者の本来の意図が簡単に失われたり、歪められたりします。返信機能を使ってツイートを投げかけて会話に参加し、懸念を打ち明けてください。非公開のやり取りを好む場合はダイレクトメッセージを送信します。より多くの情報を把握することで、背景をより深く理解し、常識的な対話を交わすことができるようになります。

Twitterヘルプ「攻撃的なコンテンツについて」より抜粋

内容については、それぞれの意見があるかと思うので、ここでは言及しませんが、こういったことを考えていること自体から視座の高さを感じます。

以下は自身が抱いた自傷行為に対するTwitterの姿勢。

自分自身の自傷行為や自殺の願望に対応するには
あなた自身が自傷行為や自殺の願望を持っていたり、抑うつや不安を抱えていたりする場合、信頼できる人や、そのような状況に対応するのを支援する専門機関に相談することが、懸念される事態を避けるのに役立つ場合があります。うつ症状、孤独感、薬物乱用、病気、人間関係の課題、経済的困窮など、さまざまな悩みについてのご相談は、こちらのリソースを参照してください。

毎年数多くの人々が、さまざまな形で現れるうつ症状に悩まされています。共通した兆候としては、憂鬱、さまざまな活動に対する関心の低下、食欲や睡眠パターンの変化、無気力、思考障害、自殺願望などがあります。これらの兆候が明確に現れるか、わずかに現れるかは人によって異なりますが、いずれの場合も軽視してはいけません。

Twitterヘルプ「自傷行為や自殺について」より抜粋

上記の「こちらのリソース」のリンク先には、専用ページが用意されていて、さまざまな機関を紹介している。この視座でサービスを捉えているということですね。

コア機能がオンラインにある

slack、Airbnb、Twitterは充実したヘルプセンターを持っていましたが、当然すべてのサービスが充実しているわけではありません。「よくある質問」ページにQ&Aが10つくらいあって、おしまいというサービスもあります。

サービスのメイン側にリソースを集中したいだろうし、ヘルプにまで手が回らないケースは多々あると思います。

では、どんなサービスならヘルプに力を入れなくても大丈夫なのでしょうか。

ユーザーが「困った」ときに、解決方法が身近にあればきっと問題ないですよね。領域を広げて考えると、デパート・百貨店のウェブサイトのヘルプは充実していなくても大丈夫。なぜならユーザーが「困った」とき、身近に店員さんがいるから。

デパート・百貨店のコア機能は「店舗に行って何かを買う」ことなので、ウェブサイトではユーザーは「困る」まで物事をすすめることはできません。仮にウェブサイト上で素朴な疑問が浮かんできても「現地で聞こう」でその場はおさまる。

一方、サービスのコア機能がウェブサイト上で実行される場合は、ヘルプページは充実している必要があります。

メインページでメリットを訴求され「よし!使ってみよう!」と思い、先にすすめていく中で生まれた疑問・不安は、メインページでは補いきれない。そんなときヘルプページのフォローがあれば、ユーザーに安心感をあたえ先にすすむことができます。

ヘルプにまでリソースが追いつかない

「コア機能がオンライン上にある場合、ヘルプページが必要になる」と言いましたが、とはいえ、スタートアップや少数で取り組んでいるサービスの場合、ヘルプにまで手が回らない場合もありますよね。

そんなとき、さくっと解決してくれるサービスもありますよね。

ちなみに紹介するサービスと私はなんの関わりもありません(笑)
私の関わりは治療院・サロン向け予約システム「からだケア」です^^

Zendesk
Zendeskのヘルプページを使っているサービスは多いですよね。Zendesk=コールセンター文脈で語られる気がしますが、カスタマーサポートサービスを網羅的に提供してくれていますね。

noteもZendeskのヘルプでしたね。クラシルとかBASEとかも、Zendeskのものを使っていますね。

note

noteヘルプセンター

クラシル

クラシル-FAQ

BASE

ヘルプ-BASE

Tayori
コールセンター文脈ではなく、ヘルプページ自体を作るという意味では、Tayoriさん良いですよね。

Helpfeel
ちょっと横道にそれますが、ヘルプ探求をするにあたり、偶然見つけたHelpfeelさん。検索窓に特化したソリューションを提供してくれていますね。この検索窓を入れるだけでも、ぐっとフォローできる範囲が広がりそうですね。

ヘルプページについてだだだっと書いてみました。

メインページも良いですが、その裏側にあるヘルプページを覗いてみるのもたまには良いですね!

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