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アスタリスト株式会社の人事評価制度と信託型SO制度を公開します

アスタリスト株式会社の代表をしております池上と申します。
当社は、iPaaS(integration Platform-as-a-Service)「ActRecipe」や各種SaaSの導入コンサルティングを行っている、創業7期目を終えたスタートアップとは言い難いベンチャー企業です。「日本一」または「日本初」の事業しか行わないことをポリシーとしており、DXの追い風と周囲の皆様のご協力をいただき急成長している会社です。
これまであまり社内のことを発信してこなかったのですが、試行錯誤を繰り返したルールの策定と運用がようやく固まってきましたので、人事制度・給与テーブル、そして先日導入しました信託型ストックオプション(以下、信託型SO)の制度についても公開したいと思います。

なぜ社内制度を公開するのか

目的は明確に"IPOに向かうため"です。
数年以内のIPOに向かうためには多くのチャレンジと課題解決を繰り返していかなければならないのですが、そのためには共に苦難に立ち向かってくれる仲間の存在が欠かせません。現状を客観的に見る限りですと、アスタリストという社名も認知されていなければ、iPaaSという言葉もActRecipeというサービス名も認知されていません。そのため、会社が出せる情報をオープンにしていき、少しでも会社やサービスに興味を持っていただきたいというのが素直な想いです。

人事評価制度の内容

皆さんが気になる給与テーブルは「Level」と「Rank」の2軸で構成されているのですが、この説明は後述することとしまして、まずはRankに紐づく評価について説明します。

アスタリストでは以下のMissionとValuesを掲げていまして、採用の前提にはこれらについての圧倒的共感が求められます。

【Our Mission】
"Create time through innovation"
イノベーションによって時間を創る
【Our Values】
Be Special - 特別であれ
More Faster - より速く
With Everyone - 皆と共に

(頭文字をとって"BMW"です)

このうちValuesについては全メンバーが「どのようにしてこれらを体現するか」という目標を共有し、それを360度評価で相互に採点する方式としています。また、上長等はその採点結果を受けて最終的な評価を行います。(以下、評価1)
Valuesの内容はBMWに加えて、OKRライクに「会社目標(または組織目標)」とそれに準ずる「個人目標」を定めることとしていますので、ムーンショットができると必然的に会社目標も大きく達成できる仕組みとしています。
年間設定ができるValuesとは別に、四半期ごとにValuesを定量化した目標(Mission)も定めており、通期のValuesを見据えながら四半期のMissionを実行していくことで会社目標に対してブレのない行動ができるようになっています。Mission評価は四半期ごとに自己評価をします。(以下、評価2)
最終的な年次評価では、評価1の平均と評価2の平均で閾値を超えたメンバーはRankが上がる対象となります。平均ですので中途入社したメンバーに対しても平等な評価となります。
続いてLevelですが、Levelは本人の能力・パフォーマンスによって以下のようなテーブルを設けています。

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「基準イメージ」は元の内容から大きく変更していますが、基本的にはMission/Valuesの体現とマネジメント要素でLevelが上がっていきます。
数字は仮ですがLevel2のRank1を業界平均の年収とし、レベルは絶対評価、Rankは社内の相対評価または「マネジメントはできないけど突出プロフェッショナル」というケースは意図的にRankを挙げています。Rankの係数は0.6ずつ変動し、Rank3以上も存在します。
このテーブルは職種別に社内公開しており「自分が今どのLevelとRankにいて何をすれば年収が上がるのか」がわかるようになっています。
LevelのUp/Downは期末評価にて、本人の自己推薦と上長評価で決まります。「自分は仕事ができるのに評価されない」というギャップをさけるために自己推薦を可としていますが、上長が的確な評価をしていれば自己推薦よりも先にLevelアップを提示します。
2020年9月期の評価では半数以上のメンバーの評価がポジティブとなり、結果として年収が数百万円上がったメンバーもいました。

2020年10月時点では、当社の平均年収はマザーズのそれを上回っているようです。年収が全てではありませんが、今後も他社に比べても引けを取らない魅力的な待遇を続けたいので、メンバーには是非高い成果を発揮してくれることを期待したいです。

信託型SO制度の内容

次に信託型SO制度についてです。
素人が信託型SOについて説明するのは難しく語弊を生む可能性もありますため、信託型SOについては下記をご覧ください。

特徴
1. ストックオプション発行時には割当先をバイネームで決めず、後決め可能
2. 株価が上がる前の低い行使価額を、信託に”冷凍保存”
3. なるべくアーリーステージでまとめて発行するため、希薄化を防げる
4. 税務はシンプル。有償ストックオプションと同じ税制
5. 一度の実務・登記で済むため発行コストが低く、リソースを割かれない
出典: https://www.soico.jp/what-is-trust-stockoption/

SOを付与される側にとって一番大きなメリットは「いつ受け取ってもキャピタルゲインが変わらない」という点ではないでしょうか。
「創業当初からいたメンバーと上場直前で入社したメンバーでは、後者の方が優秀なのにキャピタルゲインが少ない」といった話は枚挙に暇がありませんが、信託型SOではSOの代わりにSOポイントを付与して然るべきタイミングでSOと交換するため、結果として付与も減少も消滅もコントロールすることができます。モチベーションが下がったままの社員を優秀な社員が引っ張り続けるのは平等ではありませんからね。
唯一のデメリットというか難点は、委託者(=創業者等の株主)がSOの時価相当の現金を発行会社に払込ことですが、幸いにもアスタリストは外部資本を入れずすべて自己資本で事業を行ってきたこともあって、この金額が一般的な額に比べると極めて安価ですみました。大型調達を行っているスタートアップの創業者の方は、このSOの時価相当の現金を用意するために金融機関から借り入れをすると聞きますからタイミングは重要ですね。。

ちなみに信託したSOの割合は全株式の(最大)15%です。これは直近で上場したメルカリさんやツクルバさんに次いで多い割合で、アスタリストがいかにストックオプションを付与したい会社であるかをご理解いただけるかと思います。

SO比率

出典: https://www.businesslawyers.jp/articles/708

社内では「キャッシュで家が建てられるだけのSOを付与する」と言っている手前、中途半端な時価総額でも付与割合でもIPOができなくなってしまいましたが、2~3桁億円といわずユニコーンを目指して邁進いたします!

さいごに

ここまでお読みいただきありがとうございます。
アスタリスト株式会社ではiPaaS「ActRecipe」を中心に、楽しみながら事業や会社を大きくしてくれる仲間を募集中です!


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