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【アルビ日記】2023-1:vsC大阪 2-2

「新潟のサッカーはJ1で通用するか」

試合情報

・2/18(土)14:00キックオフ
・@ヨドコウ桜スタジアム
・6年ぶりのJ1復帰を決めた新潟の開幕戦。C大阪は昨季J1で5位

アルビレックス新潟・スタメン

GK小島享介。DF藤原奏哉、舞行龍ジェームズ、千葉和彦、堀米悠斗。MF島田譲、高宇洋、三戸舜介、伊藤涼太郎、小見洋太。FW谷口海斗。
【途中出場】松田詠太郎、鈴木孝司、秋山裕紀、新井直人、トーマス・デン。

試合ダイジェスト

【前半】
22分、先制は新潟。ロングカウンターから伊藤がPAに侵入、右に流したボールを谷口が抑えたシュートでサイドネットに突き刺した。6分後の28分、C大阪に同点弾。逆サイドから流れてきたボールをクルークスが左足で高速クロス、為田が頭で合わせた。1-1で前半終了。

【後半】
61分、香川真司が途中出場。65分にC大阪が勝ち越し弾。左サイド、香川のスルーパスに抜け出した左SBの山中が、GKとDFの間に低い弾道のクロスを送り込み、こぼれ球を奥埜が丁寧に蹴り込んだ。80分、新潟が同点に追いつく。右CK、伊藤のクロスをヨニッチに競り勝った千葉が頭で押し込む。2-2で試合終了。

6年ぶりの舞台

魅力的なスタイルを確立してJ2を制覇。6年ぶりに乗り込むJ1の舞台。
開幕戦はアウェーだが、そんなことはあまり関係なく新潟のサッカーファンは盛りに盛り上がってる。

セレッソ大阪のホーム「ヨドコウ桜スタジアム」には1万8千人弱入ったそう。両サポーターの応援合戦も、そのパワーが画面越しに伝わってくる。オープニングセレモニーもホットで、なかなかJ2でこうはならないよなぁ、と思う。ああ、ステージが上がったのだ。と実感する。

セレッソ大阪は昨季J1で5位の実力派。そしてなんといっても香川真司がJに帰ってきて、さっそくベンチ入りしてる、という話題性。いいね。6年ぶりの舞台、J1の開幕、相手にとって不足なし、役者が揃ってる感じでいい。

アルビ松橋監督は、昨年の継続路線でいった。スタメンに新加入はゼロ。新加入組でベンチに唯一座る新井も、カムバックの元アルビ戦士だ。

新加入のブラジル2選手も、町田のサイドアタッカー太田修介も個としてはおそらく強烈なはず。だけど今のアルビのサッカーにちゃんとフィットするのは時間がかかるんだろう。それくらい思想が強くて約束事が多いサッカーだ。

ともかくヒリヒリ、ワクワクの開幕戦。ピンクとオレンジ(ユニは白だったけど)の眩しいゲームが幕を開けた。

こだわりのビルドアップ

序盤はセレッソのハイプレスに苦しめられた。アルビは相手によってやり方を変えることはなく、やりたいことはもうみんなにバレている。それでもアルビ流を貫いてここまで来た。果てしてJ1で通用するのか。

セレッソはやはり前から激しく奪いに来た。4-4-2のツートップと両サイドが、アルビDF陣に襲いかかる。その背後は機動力のあるセンターハーフ(奥埜と原川)が前後左右に守備網を広げており、かつ両サイドも左右を圧縮する。バランス良くコンパクトにする陣形で、ほぼスペースを消され、アルビのビルドアップは苦しい。そしてボールを奪われると強力なショートカウンターが来る。特に右SHのクルークス、左に持ち替えてゴール方向に巻いてくる高速クロスは驚異。(そしてこれに1本やられた)

セレッソは、守備のコンパクトさとショートカウンターの迫力がさすがだったが、これに真っ向から立ち向かったアルビは頼もしかった。どれだけ前からゴリゴリ迫られても、蹴って逃げない。あくまで近距離でパスをつなぐ。

アバウトなクリアという概念は、アルビにはない。まるでボールを蹴ったら負け、のゲームみたい。味方につないで打開を試みる。リズムを作ってテンポをあげにいく。

セレッソも途中からハイプレスを止め、中盤付近で守備ブロックをセットするようになった。消耗が激しいハイプレスを90分続けることはほとんどないので、ゲームプランとして「ここまで」というのはあったのかもしれないが、セレッソの前プレを引かせたのは嬉しかった。アルビのこだわりのビルドアップをJ1の強豪に認めさせたみたいで。

セレッソの攻撃の鋭さはさすがで、2点とも唸ったけど、アルビの2点には歓喜した。

谷口のJ1初ゴールは、右足に覇気が込められていた。伊藤の柔らかいパスからの強シュートは、柔と剛のコントラスト。ゴール前のスピード感の中でゆるいテンポを作り出せる伊藤涼太郎はやっぱりファンタジスタの系譜だ。

その伊藤の右CKを、マテイ・ヨニッチに競り勝って叩き込んだ、千葉和彦のヘディングシュート。執念の同点弾。最高。若い頃の在籍時から、ベテランになるまで新潟の魂を持っていてくれて、ありがとうございます。

最後、堀米に替わりトーマス・デンが出場、センターでなく右SBに入った。おそらくセットプレーでの高さを足した感じ。このオプションは去年はなかった。継続路線といいつつ、こういう新たな試み、アップデートは随所にあるはず。新シーズンの醍醐味である。

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