Crosby, Stills & Nash / Crosby, Stills & Nash
2004年5月10日に他のサイトへ掲載した原稿を加筆修正しました。==================================
ハード・ロックには疲れているが、かといってフォーク系では少し物足りないロック・ファンに支持されていたのが クロスビー・スティルス&ナッシュ(以下、CS&N)とクロスビー・スティルス・ナッシュ&ヤング(以下、CSN&Y)だ。
彼らの一連のアルバムでは良質のウエストコースト・サウンドが楽しめるが、その中でもこの最初のアルバムが一番みずみずしい。
スティーヴン・スティルスがジュディー・コリンズに捧げた名曲《Suite: Judy Blue Eyes》、グラハム・ナッシュの軽いポップ・ナンバー《Marrakesh Express》、デヴィッド・クロスビーのメランコリックな《Guinnevere》など、各人の個性も良く出ていて聴き飽きない構成だ。
欠かせない隠し味的存在のクロスビー、抜群の演奏力と音楽センスを持つスティルス、ハモらせれば右に出る者がいないナッシュ。いやはやこんな名手たちが揃った事自体が凄い。またこんな三人がバランスを保ちながら共存出来ることも凄い。
気の合う仲間がリラックスした雰囲気の中で奏でる音楽はあの時代、ラブ&ピースの時代、を経て生まれたものだ。バーズとバッファロー・スプリングフィールドから生まれ、CS&Nがほぼ完成させたこのフォーク・ロックのスタイルは喧騒の60年代の後、疲れきった70年代を癒す音楽として定着する。
その後、このグループにもう一人の曲者、ニール・ヤングが参加する。CS&N は CSN&Y となり、名作『Deja Vu / デジャ・ヴ』をリリースする。
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