Dinosaur Jr. / Green Mind
1991年はグランジ、オルタナティヴ系の当たり年ではないだろうか。ざっと思い出しても、以下のアルバムがリリースされた年だ。
ニルヴァーナ『Nevermind / ネヴァーマインド』
パール・ジャム『Ten / テン』
サウンドガーデン『バッドモーターフィンガー / Badmotorfinger』
レッド・ホット・チリ・ペッパーズ『Blood Sugar Sex Magik / ブラッド・シュガー・セックス・マジック』
ダイナソーJr.の4作目『Green Mind / グリーン・マインド』はそんな年にリリースされた。
ゴミ廃棄場のような所で、タバコを加えながら、遠くを見つめる不適な表情の少女。
このジャケット写真が醸し出す、荒涼とした雰囲気そのもののサウンドがアルバムには詰まっている。
『Green Mind / グリーン・マインド』には、パンク・ロックやヘヴィメタルの影響を受けた、ざらついた質感の爆音が独特の焦燥感と倦怠感をまき散らすノイジーなナンバーだけではなく、心地よいアコースティック・ナンバーも含まれている。そしてアルバム全体には、ほのかな“哀愁”も微量ながら含まれている。
この底辺に流れる微かな“哀愁”このそが、名曲・名盤には欠かせないものではなかろうか? と思ってしまう。それはロックでも演歌でも。
ギターとヴォーカルを担当するバンドの中核、J・マスシスのメロディーメイカーとしての資質も感じさせる好アルバム。
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