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Jimi Hendrix / Band Of Gypsys

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Band Of Gypsys / 1970

2004年6月10日に他のサイトへ掲載した原稿を加筆修正しました。==================================

ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンス解散後、ウッドストック出演を経て、ジミは Band Of Gypsys / バンド・オブ・ジプシーズを1969年12月に結成する。メンバーはギターのジミとビリー・コックス(bass)、バディ・マイルス(drums)。前バンドと同様のトリオ構成だ。

そのバンド名を冠したこのアルバムはフィルモア・イーストでのニュー・イヤーズ・イヴ・コンサート69-70を収録している。バンド結成直後のライブであり、その当時ジミが志向していた音楽が収録されている。またこのアルバムはジミ生前にリリースされた唯一のライヴ・アルバムでもある。

ジミの頭の中で鳴り響いている混沌とした音の塊がステージ上でのたうちまわる。それはロックという縛りから解放された、ファンクでブラックなテイストがたっぷり詰まったものだ。

映画『ウッドストック』では霊能力者のような風貌と雰囲気で、天から降臨してきた魂をギターから絞り出すようなプイレをしていた。多分このフィルモア・イーストでのライブでも同様だったんだろう。しかしこんな凄いライブをしていると体がもたないだろう。

最初は《Purple Haze》や《Hey Joe》、《Crosstown Traffic》《Voodoo Child (slight return) 》など、分かりやすい曲が好きだった。しかし長生きしていると、このアルバムの凄みがヒシヒシと伝わってくる。ロックだけにとどまらず、これはある意味で、当時のブラック・ミュージックの集大成のような濃いアルバムだ。

当時マイルス・デイビスと共演する話もあったそうだ。しかしそんなとんでもないセッションを実現するだけの時間は残っていなかった。1970年9月18日、ジミは突然逝ってしまった。

And More...

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Are You Experienced
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Axis : Bold As Love
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Electric Ladyland

(注)生前ジミは英国初回盤ヌードジャケットを嫌っていたため、現在はジミの横顔を使った米国初回盤ジャケットで発売されている。

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