![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/124009355/rectangle_large_type_2_6b559a3d5e69dae9c64eb151d6e54530.png?width=1200)
【毛穴に詰まる?日焼け止めの酸化亜鉛てそんなに肌に悪いのか】
みなさん、こんにちはこんばんは。
化粧品開発者のみついだいすけです。
これからYouTubeの発信を色々とやっていくんですけど、ただの化粧品に関する解説だけではなく、皆さんから質問を集めて、それにお答えしていくコーナーもやろうと思ってます。
フォロワーさんからの質問回答コーナー
今日は第1回目です。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/121480542/picture_pc_493b0f0b236fc7a1a4da631d4678f040.png?width=1200)
日焼け止めで困ったこと、困ったエピソードをInstagramの方で教えてください。
と募集したところ、ありがたいことに50件以上の質問を頂きました。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/121480549/picture_pc_360ff14e63364bb624ea41a6b5b24fab.png?width=1200)
今日はその質問の中からいくつかピックアップして、お答えしていこうかなと思います。
ちょっとあんまり堅苦しい雰囲気でお話するのもアレなんで、
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/121480573/picture_pc_b7aca2597661c79f2961e4aba3e8ca39.png?width=1200)
飲みながらいこうかなと思います。今日のお酒はスーパードライ。いただきます。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/121480582/picture_pc_c3758eab62414f6524d6740cf756e123.png?width=1200)
それではInstagramで頂いた質問にお答えしていきます。まず最初の質問です。
・日焼け止めが目に入って沁みてしまう
ついギリギリまで塗りたくって、たまに目に入ります。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/121480600/picture_pc_82182d74bfe7bb351b6ac0761f8841e2.png?width=1200)
多分この質問者さん、目に日焼け止めが入った時に沁みるなぁ〜という経験をしたんだと思うんですね。
これ、いまだに…目に染みない日焼け止めに僕は出会ったことがないんですよね。
実際、紫外線吸収剤が目に沁みる可能性がある。けっこう分子量が小さいので、分子量が小さい成分っていうのは浸透もしやすいですし。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/121480859/picture_pc_1dacdf8b3903231218986ee037e1ba42.png?width=1200)
ノンケミカル(紫外線吸収剤フリー)の日焼け止めを塗ったこともあるんですけど、その時汗をかいたときとか、つい目を擦ってしまったときに沁みてしまう。
これ、吸収剤が入っていなければ大丈夫と思いきや
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/121480898/picture_pc_0530b9d72e68d583c3d3efc8482a7b40.png?width=1200)
これいまだに化粧品の処方開発やっていて、沁みる・沁みないのところをコントロールできたことはないんですよね。
けっこう日焼け止めの沁みる・沁みない問題は難しくて、今後の課題になってくるんじゃないかと個人的には思ってます。
別の視点でいうと
・日焼け止めを目の際まで塗った方がいいのか
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/121480939/picture_pc_cd0634dafcf59437c11cd7ea8a85ec5f.png?width=1200)
日焼け止めは目の際まで塗った方がいいか?というと、本当に際の際は塗らなくていいと思ってるんです。
なぜかというと、そこももちろんダメージを受けるので
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/121481013/picture_pc_789f2e60ac16ad8a9b516cfa70af7b7f.png?width=1200)
ただ、割と黒とかブラウンのアイラインには隠蔽力があって、黒に見える理由っていうのは可視光領域。黒に見える光の領域ですね。
光の波長の領域を吸収してるから黒に見えるんですけども、実は紫外線領域も吸収する性質があって、充分この黒いアイラインの隠蔽力で紫外線から守られているんです。
あともう一個、日焼け止めを目の際まで塗らなないことによって目の上に油分が足されないので
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/121481053/picture_pc_f89d8f7b29e2ecccf50e1bee324eee52.png?width=1200)
けっこうアイライナーを使っていてクチコミではめちゃくちゃ「滲まない」「ロングラスティング」だというふうに評判のアイラインでも
「自分がいざ買って使ってみたら滲んでしまう」っていう経験をした方はけっこういらっしゃると思うんですよね。
これがもしかしたら、日焼け止めを目の際まで塗ったことによって、日焼け止めの油分が目の際に乗ることで、アイライナーは本来、塗ったあと膜がピタッと固着するんですね。
揮発性分が飛んで固着するんですけど、その固着する能力を弱めてしまう効果があるので、目の際まで塗らなくてもいいと僕は思います。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/121481120/picture_pc_339823206d163fad5be92f4a058dc7eb.png?width=1200)
というのが僕の見解です。
では、次
・酸化亜鉛フリーって何がいいの?
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/121749011/picture_pc_1325e9a5a4cde5d83f42a95af9982135.png?width=1200)
これに関しては、酸化亜鉛フリーって何だ?
YouTubeをご覧の方に多いんじゃないかなと思うんですが、Twitterや Instagramでは、もう【酸化亜鉛フリーの日焼け止めの選び方】っていうのが発信されてるぐらい、酸化亜鉛は肌に良くないみたいな言われ方をしているんですけども、僕の見解としてはそこまでの(悪い)成分ではない。
確かに、金属アレルギーのリスクも酸化亜鉛については、イオンを溶出する溶出量が多めの金属ではあるので、あり得ることもありますが、そもそも亜鉛のアレルギーの患者さんって、
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/121749614/picture_pc_802d3b0a6ab31ad59580b3c7172ec519.png?width=1200)
というので、リスクはそこまで大きくないと思っています。
もう一つ、酸化亜鉛が避けられる理由として
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/121749754/picture_pc_3ccfd5d18c19ef54f4cf37d04c768858.png?width=1200)
これ実際、僕はTwitterでよく【肌がテカらないために使った方がいい成分として酸化亜鉛があります。
酸化亜鉛は皮脂と結合して吸着する能力があるので、テカリとか化粧持ちを上げるためには酸化亜鉛が配合された下地とかファンデーションを使うといいですよ】って発信したことがあります。
その一方で、皮脂と結びつき結合することによって
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/121750029/picture_pc_88ecd504e1d489a0e71fcf015d723111.png?width=1200)
そういった懸念もあるといえばある。
その説が1番皆さんが避けてる理由かなと思うんですけど、これは酸化亜鉛に限った話ではないんです。
なぜかというと、皮脂と結びついた時にガチガチに固くなるような結合の仕方をするわけではない。
・酸化亜鉛と皮脂はガチガチに固まらない
どういうことが起きてるかというと、皮脂はどろどろの液状で亜鉛は粉末。これが合わさると
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/121750364/picture_pc_9c79d94d1f2b7c7bc2de3683d0c45702.png?width=1200)
というペースト状になるんですけど、皆さんが想像されてるような、ガチガチの固い物質に変わって毛穴に居続ける。そういうことではないんです。実際そんなに固くないです!
なので、皮脂を吸着するから毛穴に詰まるということは、僕はそのメカニズムはちょっと違うんじゃないかと思ってます。
・酸化亜鉛が肌に合わない本当の理由
では何が起きてるかというと、恐らくですね
紫外線散乱剤である酸化亜鉛は
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/121750732/picture_pc_78254df2afd68d9a6e7b418661e25ef3.png?width=1200)
日焼け止めに配合されてるような酸化亜鉛はシリコン処理ですとか、撥水成分がコーティングされていて、
・汗に強い日焼け止めを作る
・酸化亜鉛が製剤に分散しやすくなる
加工技術なんですが、それによってめちゃくちゃ落としにくい。
・日焼け止めの落とし方
石鹸なんかじゃまず落ちないですし、クレンジングでも物によっては落ちない。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/121751066/picture_pc_d7e55008aafe75619d956b0c45140471.png?width=1200)
だから、水性のクレンジングではなくて油性のクレンジング。クレンジングオイルとかバームクレンジングとかでか必ず落としてくださいと言っています。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/121751125/picture_pc_60e5991f4c6110c274c03d15fcb4336d.png?width=1200)
オイル成分が基材になったクレンジングを使いましょうと言ってる訳です。
ベビーオイル洗顔という手法でも落とせます。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/121751228/picture_pc_cb327adfc34bc42d0d0ca3304eaeb87d.png?width=1200)
泡洗顔のみで酸化亜鉛が入った日焼け止めを落とすことはなかなか難しいと思います。
もっと言うと、今は酸化亜鉛に絞って話しましたけども、実は酸化チタンも同じなんです。
酸化チタンも同じように撥水処理されていて、同様に汗に強く泡洗顔では落ちにくいので、油性のクレンジングで落としましょうと、いつも僕は発信してるわけです。
要はですね
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/121751652/picture_pc_c369772064f0162cc692f451e03f8ea1.png?width=1200)
酸化亜鉛で肌が荒れる人っていうのは、
①金属アレルギーの方が極一部
②皮脂の吸着 (僕は懐疑的)
③落とし切れてない
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/121751842/picture_pc_4f7fd121a5b1a0e2b07d929d28e33216.png?width=1200)
それが本当の真相なんじゃないかなと化粧品開発者として個人的には思います。
そのくらい日焼け止めを落とし切ることは重要だと思っています。
敏感肌の方でも紫外線散乱剤が肌に合わない人はたくさんいらっしゃる。もちろん金属アレルギーの方も。
やっぱり落とし切れてないことによって肌が荒れてる方は非常に多いと思ってます。
今までノンケミカルタイプ(紫外線吸収剤が入ってない散乱剤だけの日焼け止め)を使っている方で肌に合わなかったな…と言う方は
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/121752293/picture_pc_b65595ae0568d1270525beeb7557fe77.png?width=1200)
肌の上に日焼け止めが残らない状態まで持っていって肌に合うかどうかを試してみていただきたい。
次の質問
・SPF50を使うべきか?肌に負担かかる?
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/121752538/picture_pc_45cabcf981e8941c4bc3c62fbf04c14f.png?width=1200)
結論からいうと、かかります。
SPFが高い方が紫外線防御剤がめちゃくちゃ入ってるんで、その分負担はかかります。
紫外線吸収剤というのはポジティブリスト(何%以上配合してはいけないという規制がされてる成分)
安全性の面から考えられた規制量なんですね。ということは
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/121752841/picture_pc_02815ef5a9b58d3a064efec927c1f60a.png?width=1200)
なので、できるだけ少ない方がいいに越したことはないんですけども、肌に合わない人にとってはそうなんですけど、肌に合う人は過剰に避ける必要はなくて、
むしろ、紫外線による肌のダメージの方がデメリットが大きいので、どんどん使った方がいいと思っています。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/122107950/picture_pc_d420dcd66e153382471e22f34406cb78.png?width=1200)
・落とし切るにはクレンジングの量も大切
紫外線散乱剤(酸化亜鉛・酸化チタン)は高配合すると撥水性の膜がすごい出来やすく、落としにくくなるので注意が必要です。
肌に残りやすいという意味で良くない。というのが僕の見解です。
この撥水性の膜を落とすのって結構大変で。
油性のクレンジングするといいよって言ったんですけど、
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/122108211/picture_pc_86c2fb17ed4d81c9f6391144890b806d.png?width=1200)
撥水性の膜を凌駕するだけのオイルの量がないといけないんです。
ケチってクレンジングを少量使って馴染ませて落とそうとしても撥水性の方が勝ってしまって、その後の水とか泡洗顔によって日焼け止めが、どうしても落ちにくくなっている。
落とし切れるところまでクレンジングが勝っていない。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/122108396/picture_pc_de479a8642dbd423b0cea945d2193484.png?width=1200)
なので、クレンジングの量はケチらないで!
Instagramで発信してるのもぜひ見てください。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/122108691/picture_pc_e7f2460cf9cefc40478bda7a5cdb2d20.png?width=1200)
ちょっと長くなってしまったのでこの辺で。
これから色々と質問をInstagramのストーリーの方でして、それに回答していくスタイルの企画は続けていくので、いろんな側面から化粧品について語ることができればいいかなと思ってます。
今日はここまでです。ありがとうございました。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
この記事の内容は、YouTube動画でもご覧いただくことができます。
また、他の動画で、日焼け止めの選び方、日焼け止めの落とし方、日焼けしてしまった後のケア方法、毛穴と角栓についてのお話等についても詳しく解説していますのでぜひ見てみてください。
<みついだいすけのYouTubeチャンネル>
https://www.youtube.com/channel/UCTxW4aIZ5iZo5wOI_z6tSug
最後まで読んでいただきありがとうございました。
日焼け止めを探したい方はこちらから↓
https://amzn.to/3XEMMxd
今日の記事を動画でご覧になりたい方はこちらから↓
みついだいすけの全SNSはこちらから
X(Twitter) ⇒ https://twitter.com/gni_dream
Instagram ⇒ http://instagram.com/mitsui_daisuke3
TikTok ⇒ https://www.tiktok.com/@mitsui_daisuke
YouTube ⇒ https://www.youtube.com/@mitsui_daisukee3
今後もコスメ選びが楽しくなるような解説記事を皆様にお届けします。よかったらサポートいただけると嬉しいです!