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【化粧品に含まれる防腐剤は安全か】現役の化粧品開発者が徹底解説
<本動画の目次>
0:10 こばとも先生のコラボ動画の紹介
0:54 質問読み上げ
1:59 クロルフェネシンという防腐剤
3:54 化粧品が合わなかったとき何を避けるべきか
5:16 防腐剤ではない防腐成分の高配合
皆さんこんにちは。
現役の化粧品開発者の みついだいすけです。
皆さんは化粧品に含まれている防腐剤について、気にしたことはありますか?
また、皆さんは防腐剤にどのようなイメージを持っているでしょうか?
今回は皮膚科医の小林智子先生とのコラボ動画に頂いた、防腐剤についてのコメントを解説します。
この動画では、化粧品で起こる皮膚疾患の代表例、唇の皮むけの原因と対策、ニキビのケア方法、日焼けしたあとの赤く炎症した肌のケア、30代後半からの美容医療などについて対談をしました。
とてもためになるお話を伺うことができたので、ぜひこちらもご覧ください。
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防腐剤について クロルフェネシンとは?
化粧品に含まれる防腐剤の1つであるクロルフェネシンについて、とても詳細なコメントを頂きました。
「防腐剤についてなんですがポジティブリストのクロルフェネシンって日本での採用や安全性ってどんな感じですか。以前、好きで使っていた化粧品シリーズ全般にこの防腐剤が使われてたんですが、その商品を使うとジーンとしみるようなカーッと刺激を感じます。瞬間的ですぐ消えて肌荒れは無いのですが、他の使用者も同じことを言っていました。その商品はパラベンフリーで1,2ヘキサンジオールとクロルフェネシンが防腐剤でした。私は1,2ヘキサンジオールは平気な方です。成分表を見ても苦手なものは無く、唯一クロルフェネシンだけがお初成分というか使用例をあまり見かけず、何かご存じでしたら教えてください。」
<クロルフェネシンという防腐剤>
クロルフェネシンという防腐剤は、防腐剤の中ではメジャーではないけどマイナーでもないというような立ち位置です。
ファンデーションやパウダーアイシャドウ、チークなど、パウダーの製品によく使われている印象で、特に国内の大手メーカーさんが使っているイメージがあります。
防腐剤なのでもちろん刺激があって、ポジティブリストという製品中に何%以上配合してはいけないという配合条件が設けられている成分の1つです。
この防腐成分がどうしても肌に合わない方というのはいらっしゃいます。
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化粧品に含まれる成分の中で特に刺激を感じる成分の代表として、防腐剤、紫外線吸収剤、タール色素(有機系の色素)などがあげられます。
これらは肌への刺激になりやすいので配合条件が決められているような成分です。
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その中でもクロルフェネシンは化粧品の中に0.3%まで配合できる成分です。
良く使われるパラベン類やフェノキシエタノールは配合上限が1%なので、それらに比べてもう少し配合量が絞られている成分です。
肌への刺激の度合いはこのパーセンテージの数値で測れるものではないので、あくまでも参考程度になります。
防腐剤は刺激になる人にはなる、刺激にならない人にはならないといった成分です。
例えばパラベンが刺激になる人は一定数いるのですが、ほとんどの人には大丈夫な成分です。
ただ一方で一部の人には刺激に感じてしまうので、化粧品が肌に合わない方はパラベンを避けてみるというのは1つの選択肢として覚えておかれると良いと思います。
<化粧品が合わなかったとき何を避けるべきか>
化粧品が合わなかったとき何を避けるべきかについては、先ほど述べた刺激に感じる成分の代表例である防腐剤、紫外線吸収剤、タール色素に注目してみると良いと思います。
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クロルフェネシンがどれだけ刺激になるか?ということについては、ここで明確にお答えすることはできません。
実際に使ってみてどうだったか?肌に対して刺激があったか?赤みがでたか?など、複数の観点から見てみてもし刺激になっていたら原因としてその成分が疑わしいと言うことになります。
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1回クロルフェネシンが配合されている化粧品が肌に合わなかったからといって、肌荒れや刺激になる成分の原因がクロルフェネシンであるということを特定できるということではありません。
いくつか使ってみていつも肌が荒れてしまうとか、刺激になってしまう化粧品がクロルフェネシン入りが多いなという事であれば、かなりの確率でその成分が合わなかったんだなと判断して良いと思います。
私の感覚的にはクロルフェネシンが特別肌に合わない方が多いかというと、なんとも言えません。
肌に合わなかった成分として良く聞くものではあるのですが、明確なエビデンスがあるわけではないので、なんとも言えないところではあります。
防腐剤ではない防腐成分の高配合
クロルフェネシンよりよく使われているフェノキシエタノールやパラベンの方が肌に問題なく使えている方は多いのですが、最近これらのフェノキシエタノールやパラベンが嫌われる傾向にあり、配合しない製品や処方が開発されることが多いです。
フェノキシエタノールやパラベンを配合しない成分や処方では、その分クロルフェネシンや防腐剤のカテゴリに属さない成分(防腐剤じゃない防腐力がある成分)を高配合する傾向にあります。
そのような成分の代表例として、BG(ブチレングリコール)、ペンチレングリコール、ヘキシレングリコール、エチルヘキシルグリセリンなどがあります。
これらの成分にも肌に合わない人が結構出ているんじゃないかなと思います。
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まとめ
肌に合わない化粧品があった際にまず疑うべきは防腐剤、紫外線吸収剤、タール色素です。
それに加えて、防腐効果を持った保湿剤などの成分、BG(ブチレングリコール)、ペンチレングリコール、ヘキシレングリコール、エチルヘキシルグリセリンなども疑ってみるといいと思います。
防腐剤のイメージはあまり良くないと思いますが適切な量を配合していないと防腐剤の何倍もの毒性をもった菌や菌の代謝物が増殖し健康被害をもたらします。防腐剤の配合量はせいぜい1%以下。肌に対する悪い影響はそこまで大きくありません。
とはいえ、合わない方にとっては刺激になったりするので自分の肌に合わない防腐成分を見極められるようになると使える化粧品の幅が広がると思います。
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また、他の動画で、生活スタイルやレジャーに応じた日焼け止めの選び方や、日焼け止めの効果的な塗り方、日焼け止めに配合されている紫外線散乱材の1つ「酸化亜鉛」等についても詳しく解説しています。
紫外線や紫外線対策、日焼け止めについての知識をまるっと得ることができるので、
気になった方はそちらもあわせてご覧ください。
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