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パックご飯の利用拡大、素直に喜べないなあ・・

【気付き】パックご飯の利用拡大、素直に喜べないなあ。

先日、日本農業新聞に、レトルトのパックご飯の消費が拡大しているとの記事を見た。米の消費低迷に悩む農家にとっては、一応、安心材料だろうか。背景には、単身世帯と共働き世帯の増加があるのかも知れない。



人々が米を主食として食べることは、日本の自然環境の保全にもつながるし、食の安全保障の観点からも大事だ。

でも、僕は素直に喜べない。

パックご飯の利用は、手料理をする文化の劣化を象徴しているように感じる。ご飯さえ炊く余裕がない人が、料理をするとは思えない。

それに、パックご飯は、栄養面の劣化という問題も内在させている。ご飯と一口に言っても精米過程で、玄米を何割削るかで栄養価は大きく異なってくる。

パックご飯は、ほとんどが精白米で、玄米を100%削っている。だから、気味が悪いほど白くて栄養がない。

我が家は「4分づき」で精米していて、多分、市場には流通していないくらい玄米に近い。それでも糠臭くて食べられないといったことはない。普通に、美味しい。



パックご飯市場は、恐らくそういう選択肢自体がないはず。だから栄養価の乏しい白米しか口にできないわけ。

もっと効率的に、もっと楽に安く。そうやって、僕らの暮らしは逆説的に貧しくなっていく。

パックご飯の利用は「非常時」に限って、日常はご飯を炊いてはどうだろうと思う。それとて、今は炊飯器のおかげで、米をセットするまで3分とかからないのだから。

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