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【撮影記】霧の中咲く枝垂れ桜

こんにちは、Daishiです。
3月になって全国の桜開花情報のニュースを目にするようになると、「冬」という一つの季節の終わりを感じます。
この冷たい空気が肌を刺激し一面を銀世界に変えてしまう「冬」が終わると、春夏秋冬の頭である「春」に戻り、私たちの生活に新しい風が吹くようにまた新たな1年が始まります。

そんな「春」を写真に残すべく、2023.3.25(土)は今年の春初めの撮影に出かけました。
今回行った場所は、私の住む東京の都心部からでも深夜の高速道路を使えば片道3hかからない程の場所にある知る人は知るまあまあ有名な桜スポットです。
この日撮影した1枚です↓

「霞翁」
威厳を感じる巨大な枝垂れ桜の老樹
霧の中堂々と存在感を示しており、上品で幽玄な雰囲気を纏っていました


夜の22:00頃に出発し、激しい雨が無数の弾丸のようにフロントガラスを打ちつける中、ひたすら車を走らせます。
23:30頃に睡魔に襲われ、広い深夜のサービスエリアで仮眠をとりつつ朝の5:00頃に現地の駐車場に到着しました。
駐車場は約20台程の車が停められますが、自分が到着した時には3台分くらいしか空いておらずギリギリセーフ笑
こんな雨の中の深夜に人が集まる異常性も、風景写真を撮ってると日常になりますね。
到着すると、予想通り豪雨の中、山霧が周囲を漂っておりました。
15分程車内でゆっくりし、夜明けの時間が近づき青白い空気が纏わり付き始める頃に機材を担ぎライトを片手に撮影ポイントへ出発!

そしてまだ暗く、傘の上で幾多の雨粒がゴトゴトと音を奏でる中、最初の被写体となる桜を探して歩き回りました。
最初の撮影ポイントを決めカメラをセットし試し撮りした時のこの日の最初の1枚。

「儚夢」
深い眠りに沈む夜明け前の枝垂れ桜
周りの木に比べると少し細く女性的な姿

濃霧のおかげで、現実世界から隔離された夢の中の世界のような舞台です。
1発目から撮りたかったイメージの桜を撮影できて、眠さや雨の不快感から解放されたかのように心が踊ります。

次の写真は上の写真と同じ桜の木を被写体としていますが、違った視点から桜の表情を撮影しました↓

「霧中遊泳」
一面霧に覆われた空気の中を自由に泳ぐ桜の姿を表現
桜の肉体でもある花びらは生涯を終えるまで桜の木に従属していくが、夢の中では精神が解放され自由奔放に振る舞う

こちらの写真は、撮りたいイメージは頭の中に元々あったので、うまく表現できる被写体と角度を探し回りながら見つけて撮影した1枚です!

そろそろ日の出の時間も近づきますが、ここは霧の帳に覆われて光の届かない世界のため、なんとなく明るくなってきたな~という感覚です。
そんな明るくなり始めてきたタイミングで撮影したのが、今回の撮影記の冒頭に載せた1枚です。
優雅な姿をどストレートに捉えました。

そして次の1枚。
こちらも撮りたいとイメージしていたカットです。
無事撮れてよかったです🫠

「記憶の欠片」
優雅に咲き誇る枝垂れ桜の周りを覆う霧が晴れたりまた濃くなったりの繰り返しで、まるで老樹の中にある記憶の欠片が記憶と忘却の狭間を行き来しているかのように見えました

ある程度撮影して満足した頃に、自分の好きなフォトグラファーの土屋正英さんと現地でばったり遭遇しました!笑
数日前に同じ日に行くからばったり会うかもと話していたのですが、見事にばったり遭遇できてよかったです😊
話は逸れますが、土屋さんの写真集「深淵の森」や同タイトルの写真展も圧巻でした!

さて話は撮影の話に戻ります。
土屋さんとお話したあと、私は5分程歩き撮影ポイントを移しました。
そこで撮影した1枚がこちら↓

「哀艶」
派手さはないが、儚く美しく咲く桜の木々
人知れずひっそりと咲いており、美しさの中に潜む寂しさを感じる被写体だった

周囲に誰もいない撮影ポイントだったため、豪雨の中、心細く寂しい一人での撮影でした。
そんな自分の姿とリンクしている部分があったからこそ、この被写体に惹かれたのかもしれません…

移動した場所での撮影も終え、またいろいろとブラブラしながら撮影をしました。
そんな中でこの日の最後の最後で自分のお気に入り写真を一枚撮影できました。
その一枚がこちら↓

「春の光雫」
老樹の苔生して樹皮が剥がれ落ちている枝の儚さをメインの被写体とし、同じ木から咲く桜の花びらや水滴の輝きを光のシャワーのように活かすことで、一つの生命体の中での栄枯を表現

400mm近い焦点距離で撮影したため、ミリ単位での構図決めや丁寧なピント合わせをしていたため、息をほぼ止めながら撮影していたと思います。笑

このカットを撮り終えて満足したためこれにて撤収!
本当はラストにすぐ側にあるもう一ヶ所の桜スポットへ行こうと思ってたのですが、結局行かずに撤収です。
ちなみにその桜スポットは実は昨年の同じ時期に撮影したことがありますが、こちらも樹齢数百年もの大きな枝垂れ桜の木があります。
去年撮影した1枚はこちら↓

「爛漫」
薄霧に覆われる空間に柔らかな光が拡散し、幻想的な桜の姿を演出してくれた


最後になりますが、久しぶりの桜撮影でしたが今年も去年と同様、満足の行く条件で撮影できたので自分の記録用としても記事を書いてみました。
被写体が非常に多く、まだまだ撮り尽くせていないエリアなので多分また来年も足を運ぶのだろうなーと思います…
最近忙しかったりもあって撮影もちょくちょくしか出られていませんが、狙った場所はしっかりと押さえつつ今後も楽しんでいきたいと思います☺️

ここまで読んでくれた方、ありがとうございました!!

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