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週刊わたしの映画メモ『イニシェリン島の精霊』『わたしを離さないで』

先日見た4作品のうち2本だけ感想を書いたところで時間がうまくとれず、投稿できないな〜と思ってたんですけど……別に、すればいいじゃん!?せっかく2本書いたんだから、それだけ出せばいいじゃん?!?!
ということに気がつきました。この夏一番の気付きです。今後見次第書き次第投稿していこうかなと思います。という決意を新たにとりあえずためてた2本です。


『イニシェリン島の精霊』
監督:マーティン・マクドナー

タイトルは知っていたもののチャンスを逃し観ていなかった作品。島みんなが知り合い!な孤島・イニシェリンを舞台にしたお話です。そこで長く親友として交流していたパードリックとコルム。ある日、いつものように飲みに行こうとしたら、コルムが急にそっけない。そっけないどころか、突然絶縁を宣言されてしまう。なんで??!!!というのがあらすじです。

この作品、ゴールデングローブ賞にてミュージカル・コメディ部門で作品賞などをとっています。ミュージカルではないので、じゃあ、コメディ…!確かに、ちょっとクスッときたり、こんなの笑うしかないだろという瞬間は多々あるんですが、私は「悲しい話だな…」という印象を持ちました。作中で「何の戦いだか知らんがせいぜい頑張れ」というセリフが出てきます。私のこの作品に対する気持ちも、まさにそれ。戦いとか争いごとって、もちろん深刻なんだけど離れて見ていると「もっとやり方あるんじゃないの?」という気持ちになることが多い。悲しい。やるせない。笑うしかない。

笑うしかないとは別に、純粋に面白かったシーンは、パードリックさんがお店のおばさんからお金を受け取りたいのにおばさんが別の人とのおしゃべりに夢中になって全然渡してくれなくて、パードリックさんが何度かチョイチョイと手を出して催促するところ。猫がじゃれるみたいなチョイチョイ…がかわいくて、でも全然渡してくれないからかわいそうで、しかも本筋はおしゃべりの方なのでその動きは画面の端で密かに行われているのが健気で面白かったです。コメディだ。

メインのおじさん二人と別に、私の大好きなバリー・コーガンが出演しています。今作でも、強烈な印象を残してくれました。どの作品で見てもそのキャラクターそのものでしかなくて、普段のバリー・コーガンさんはどんな人なんだろう…と不思議です。好きな食べ物とかなんだろう。

『わたしを離さないで』
監督:マーク・ロマネク

ずっと読んでみたいと思っている小説が原作の映画。早く読みなさい…と思いつつ、映画もあると知り観てみました。

とある寄宿学校に暮らすキャシー、トミー、ルース。彼らは“特別なこども”として育てられています。そこで暮らす子どもたちの役割は「提供者になること」。定められた運命に向かって生きながら、友人だった3人の関係は恋愛によって少しずつ壊れていってしまう。というお話。

未見・未読の方はぜひ作品をみてお話の全体像を把握していただきたいのですが、私は危うくカズオ・イシグロのことが嫌いになっちゃうところでした。危ない危ない。辛すぎて。こんなこと、あっちゃいかんでしょ。こんな世界が来てしまっては、いかんのですよ。こんなシステムが生まれてしまう世界になってはいけないのだ、ということをカズオ・イシグロさんは私に教えてくれました。ありがとう。小説も早く読んでみようと思います。私は本を読むのが好きだし、読みたい本もかなりあるのですが、最近ちょっと活字で物語にのめり込む力が弱まっていて、小説が全然読み進められないのです。これは由々しき事態なんです。気になって読みたくて買ってある小説がもう何冊積まれているだろう。そこにこれも積もうと思います。手元にあれば、気分さえ乗れば読めるからね。いいんです。積んでても。

命って、生まれちゃったら、もう、生きるしかない。どんな命でも同じようにものを考えるし、何かを感じる。どんな命でもいつかは“終了”する。どれも同じなのに、この命と、あの命の違いはなんなんだろう。違いなんかあっちゃいけないのに。そういう話です。あと三角関係の話です。きつい。三角関係ってほんとうにきつい。もうやめてほしいそういうの。嫌いになっちゃうところだった…カズオのこと……ちなみにわたしとカズオの関係は、短編集「夜想曲集」を少し前に読み終わり、「クララとお日さま」が読みかけという感じです。ここに今作と「日の名残り」もいつか読みたいと思っています。大好きじゃん。


という2本の感想をまず記録しておきます。今後1本ずつでも複数まとめてでも、なるべく新鮮なうちに出していくようにしてみたいなと思います。あと普通にハマスタいった話とかもしたい。



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