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【23枚目】大滝詠一『A LONG VACATION』

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大滝詠一のアルバム『A LONG VACATION』(1981)

お盆休みです『A LONG VACATION』
夏を象徴するような作品。今年は帰省もせず家に籠りっぱなしで『A LONG VACATION』のような楽しい夏休み感は全くありませんでした!コロナが憎い

説明しよう!大滝詠一とは

大滝 詠一(おおたき えいいち、本名:大瀧 榮一、1948年7月28日 - 2013年12月30日)は、日本のミュージシャン。
シンガーソングライター、作曲家、アレンジャー、音楽プロデューサー、レコードレーベルのオーナー、ラジオDJ、レコーディング・エンジニア、マスタリング・エンジニア、著述家、元Oo Records(現在は会社自体がない)取締役など、多くの顔を持つ。

日本音楽界のレジェンド。wikiを見ていると情報量が多すぎて混乱しますね。アメリカのポップス・ロック、イギリスのリバプールサウンド、日本の歌謡曲の知識を活かした色褪せない名曲を生み出した偉人!
※サブスク解禁してほしい

「BREEZEが心の中を通り抜ける」いいキャッチコピーだ。
この作品は批判する点がないというか、批判してはいけないような作品ですよね。今聞くと古い?かもですけど一周回っておしゃれに感じる。時代を超えて愛される作品。あとシティ・ポップのイメージを決定づけているようなジャケット。刷り込みなのかシティ・ポップの音楽を表した色彩ですよね。
聞いていて楽しいです。南国の楽園のような雰囲気に甘酸っぱいラブソングが最高に「夏」を演出している。
※↓のレビューがしっくりきました。これ読んだ後に自分の曲の感想を見ると表現力の違いに恥ずかしくなりますね...

”店頭を彩っていたトロピカルで夏の開放的なイメージと、アルバムが実は内包している醒めた空気感のようなものを、私はいつも感じていた。ブライアン・ウィルソンが書くビーチ・ボーイズの歌がそうであるように。アルバムの大半を占めるラブソングにしても、まるで成就しそうにない恋愛、情念よりも理性を優先してしまう醒めた恋愛、熱くなるなんて恥ずかしい、とでも言いたくなるような恋…等々。クールなラブソングの裏側で、相容れない関係性、不条理な世界を感じたりしていた。あくまで私の勝手な妄想なのだが。”

【収録曲】

1.君は天然色
1曲目から南国の世界に連れていってくれる名曲。ワクワクするポップスですね。恋をして絶頂にいる状態が曲から伝わってきます。イントロからハイテンションで爽やかに駆け抜けてくような感じ。キーボード、ドラムがシャンシャンはじけてて楽しい。ハイカラだろ?

”想い出はモノクローム 色を点けてくれ”

2.Velvet Motel
この曲は少し時代を感じる。オルガン?の音が若干チープな印象、古き良き音楽。(ダサいわけではないですよ)女性ボーカルの掛け合いもあってふらっとダンスしているようなノリ。弦楽器がロマンチック。

3.カナリア諸島にて
気分は南国ですね。ギロの音とかパーカッションが効いているんでしょうか。だらーと幸せを感じる曲。サビのメロディーが開放的で心地いい。
※詩がいいですね。作詞の松本隆はカナリア諸島に行ったことがなく、想像で詞を書いたそう。想像の世界を完璧に曲に落とし込んでいる。

”夏の影が砂浜を急ぎ足に横切ると 生きることも爽やかに
視えてくるから不思議だ”

4.Pap-pi-doo-bi-doo-ba物語
変化球というか面白い音を詰め込みました!って感じ。ドゥーワップ。シンセの変わった音が印象的ですけどベースがベンベン暴れていてそっちに耳がいく。

ドゥーワップの特徴は、メロディー(主旋律)以外は「ドゥーワッ」「シュビ・ドゥワ」「ドゥ・ドゥワ」といった歌唱(スキャット)にあり、それらが「ドゥーワップ」の名の由来となった。

5.我が心のピンボール
ギターのフレーズと音が好きです。歪んでいるけど温かくて懐かしさを感じる音作り。歌い方が少し荒っぽいところがあってロック寄りのポップスという印象。ドラムのタッチも良い。

6.雨のウェンズデイ
しっとりバラード。ピアノの優しい音色が雨がぽつぽつ降っている感じを出しているよう。声が色っぽくて艶がある。2:30~のギターソロがまた優しく沁みる。流石ギター、鈴木茂!

7.スピーチ・バルーン
優しくて切ない!あったけぇ...お気に入りです。ノスタルジックに浸れる。子守歌っぽい。語り掛けるような包み込む温かい歌声がたまらんすね。アウトロの寂寥感。
※スピーチ・バルーンとは漫画のフキダシのこと。

”言いそびれて白抜きの言葉が 波に浮かぶ
想い出のブラス・バンドが 耳元を過ぎる”

8.恋するカレン
ポップですねー、爽やか。底抜けに明るいわけではないですけど。イントロのギターのシャカシャカなってる感じからアルバムの流れが変わる感じ。この曲は歌謡曲っぽい、華やか。

9.FUN×4
愉快でおもしろい。ドゥビドゥビ!とかファンファン!とか詳しいことは考えずに楽しいノリで聴く曲ですかね。リズム隊が活躍している印象。曲名の正式な読み方は存在しないそう。
※元ネタはビーチ・ボーイズの「ファン・ファン・ファン」

10.さらばシベリア鉄道
ベースのノリ、前へ前へずんずん進む感じが鉄道を連想させる。ギターのもの悲しい感じ、シンセのキラキラした音から冬の旅っぽさをビンビンに感じる。イントロ、アウトロの風が吹き抜けるような音とかいろんな「冬」の要素が散りばめられてますね。

”誰でも心に冬を 隠してるというけど 
あなた以上 冷ややかな人はいない”

※夏の名曲って数えきれないほどありますよね。個人的に好きな夏の曲。
・井上陽水「少年時代」
・はっぴぃえんど「夏なんです」
・桑田佳祐「波乗りジョニー」
・The pillows「白い夏と緑の自転車 赤い髪と黒いギター」
・スガシカオ「8月のセレナーデ」
・NONA REEVES「透明ガール」

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