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大久保初夏 (2010) ー All Your Love (Otis Rush, 1959)

大久保初夏というのは日本の女性ブルーズ・ギタリスト。かなりイケてるブルーズ・マン。性別表記に拘るならブルーズ・ウーマン。メンフィスの BB King's Blues Club でも演奏したことがある。筆者自身は 3年前の季節は初夏、2017年6月に、彼女のバンドの演奏を都内のライヴ・ハウスで観た。とにかくカッコよかった。

昔々その昔の1993年、unplugged のツアーでのエリック・クラプトンのライヴを横浜アリーナで観た時、終了後の帰路、後ろから「白人ばかりのメンバーでブルース歌うのはヘンだよねぇ」という声が聞こえてきたが(実際には白人ばかりでなく、ベースはアフロ・アメリカン、黒人のネイザン・イーストだったのだが)、あれは全くの世迷い言。

むろん音楽としてのブルーズは黒人によってこそ見事に表現されてきたという歴史はあるのだが、しかし、ブルーズは黒人でなければダメだ、なんてのはナンセンスだ。まぁ黒人によって始まったブルーズを演奏するミュージシャンは今も黒人が多いし、おそらくはこれからもそうなのかもしれない。筆者個人もバディ・ガイを筆頭に黒人ブルーズ・マンには好きなミュージシャンが多いけれど、しかしクラプトンがやるブルーズだってイイし、死んじまったスティーヴィー・レイ・ヴォーンやポール・バターフィールドのブルーズだって泣かせる。次元はあまりに違うが(月とスッポンどころか、太陽とスッポン以上に違う、笑)、筆者が下手なギターでブルーズの真似事して楽しむことにも、当然ながら、何ら問題はない。真似事だけでなくて、可能なら自分で作ったって構わない。筆者の場合はその才能がないだけ。作った、というだけなら、作ったことあるけれど(笑)。

オーティス・ラッシュ

"All Your Love", またの名を "All Your Love (I Miss Loving)" というけれど、この歌はシカゴ・ブルーズの伝説的ギタリストの一人、オーティス・ラッシュ (Otis Rush, 生まれはミシシッピ州フィラデルフィア, 1934年4月29日 - 2018年9月29日, イリノイ州シカゴにて死す) が 1958年に作曲・録音し、翌1959年にリリースしたブルーズ・スタンダード。

オーティス・ラッシュは、1990年代から2000年代にかけて、当時毎年、初夏(大抵 5月だった)の日比谷野音で開催されていたジャパン・ブルース・カーニバルでのライヴを、3回観た。うち1, 2回は妻子と一緒に観た。妻子と、というのはもちろん筆者の妻と、当時は文字通り「子ども」、小学校に入る前から入った後にかけてぐらいだった頃の息子(とうに大人になって今は音楽ライターをしている)。

因みにオーティス・ラッシュの奥さんは、馴れ初めは知らないけれど、日本人女性。筆者の奥さんも日本人女性。そこは同じ(笑)。

拙者 〜 筆者の実兄はプロ、筆者の妻は上手なピアノ弾き、筆者本人は思い切り下手なギター弾き

あ、そう言えば筆者もギターを弾く。自分のギターは下手くそながら、昔はピアノがとても上手な妻と趣味でバンドをやっていた。でも3年前に、7年ぶり(!)にギターを弾いた後、その後また弾いていない。3年前も弾き始めてしばらくしたら思い出したから、やればまだ大丈夫だとは思うが。

でも所詮、筆者は思い切り下手なギター弾き。アコギ(エレアコ)はオベーション、エレキはフェンダーのエリック・クラプトン ・シグネチャーモデルと持ち物は素晴らしいが、腕前は全くもってそれに見合わない。文字通り、全く、見合わない。要するに、「見合う」度ゼロ。

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 (上手なピアニスト・妻のピアノと下手なギタリスト・筆者の素晴らしいギター)

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(上手なピアニスト・妻のピアノと下手なギタリスト・筆者の素晴らしいギター)

因みに筆者の実兄はプロのミュージシャン、コンポーザー、アレンジャー、ギタリスト。当然ながらギターは上手い。アマチュアの頃は、昔々の若い頃だけれど当時ヤマハが毎年やっていたポプコンのロック版の方のライトミュージック・コンテスト東海大会でバンドが最優秀賞、本人は最優秀ギタリスト、全国大会ではバンドがグランプリ、ご褒美はアメリカに行ってあの TOTO のメンバーと会食だった。どういうご褒美だ(笑)。

世の中には兄弟揃ってプロのミュージシャンなんていう人たちも結構いるのだが、残念ながら我らが兄弟、若い頃「のど自慢荒らし」で米寿になってもステージに立って歌った親父から、その音楽の才を譲り受けたのは兄貴だけ、次男である筆者の方は、音楽が好きであることには変わりないけれど、才能といえば皆無だった。文字通りの皆無。

何だか不公平だね(笑)。いや、若い頃、なんでだぁと感じた時はあるけれど、「不公平」とまでは思ったことない。ま、いいでしょう。シカタナイ(「シカタナイ」と言ってしまってシカタナイね、「人間を幸福にしない日本というシステム」は良書だったけれど、Mr. カレル・ヴァン・ウォルフレン!)。

人間、パンのみで生きるものでもなく、米のみで生きるものでもなく、音楽のみで生きるものでもなく、なんかありゃ生きていけるっしょ。何かはあるんだろうと思う、筆者にも。たぶん(笑)。

大久保 初夏

では、では、晩夏(だけど今日も暑いね)に紹介する初夏、フルネームは大久保初夏。

以下の写真の最初の3枚は、3年前の初夏に、大久保初夏のライヴを観た時に筆者が撮った。数十秒のヴィデオも撮ってあるけれど、note では動画は YouYube などの他のサイトへのリンクでしか載せられない。

とりあえず今日は写真のみ。4枚目と5枚目はネット上で拾ったもの。

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All Your Love (Otis Rush, 1959) ー 大久保初夏 Shoka Okubo (2010)

Bonus track 1 : I Can't Quit You Baby ー 大久保初夏 Shoka Okubo

I Can't Quit You Baby は作曲者はウィリー・ディクソンだけど、この曲を最初に録音したのはやはりオーティス・ラッシュ(1956年)。

それを大久保初夏がカヴァー。

この3人はこの人たち。大久保初夏の他は、ベースは芹田珠奈 Juna Serita, この人もめっちゃ上手い。ドラムスは其原誠元 Makotomo Sonohara, 3年前に大久保初夏のライヴを観た時は彼の都合が合わなかったとかで女性ドラマーだったから(いちいち書くのもナンだけれどもちろん上手い)、其原誠元のドラムスは生で聴いてはいないけれど、まぁ当然、上手いよね。上手い上手いって連発すると、ボキャ貧な言い方になるけれど。

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Bonus track 2 : I Can't Quit You Baby ー Otis Rush

Bonus track 3 : All Your Love ー Otis Rush & Eric Clapton









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