「想い出はモノクローム, 色を点けてくれ」(大滝詠一) 〜 「ナイコン(ニコン) と コダクローム で?」(ポール・サイモン)
時は 1982年, 日本人ミュージシャン 大滝 詠一 による アメリカン・ポップス* へのオマージュ "A LONG VACATION" (1981年3月21日リリース) の オープニング・トラック 「君は天然色」を聴いた ポール・サイモンが, アメリカ の ポピュラー・ミュージック の 至宝 "There Goes Rhymin' Simon" (1973年5月22日リリース) の オープニング・トラック "Kodachrome" を 全編(!)歌って,
「天然色の君を残したいんなら, カメラ は ナイコン, ああ, ナイコンの母国 日本, ニホン では ニコン だね, とにかく カメラ は ナイコン, フィルムは勿論, コダクローム に限るよ」
前年 1981年からその年にかけて一時的に復活した サイモン&ガーファンクル 日本公演のために来日した際(1982年5月), ポール が わざわざ 大滝 に電話して, そう言った「らしいっす」(「らしいっす」は 知る人ぞ知る, 分かる人には分かる, "モヤモヤさまぁ〜ず" のナレーションにおいては 本当のことを指して言っていますが, 本 note の上の文脈においては ウソ「らしいっす」)。
*因みに「ポップス」は 和製カタカナ英語です。英語ではあくまで "popular music", もしくはニュアンスは異なるが "pop music" となる「らしいっす」(この「らしいっす」は "モヤモヤさまぁ〜ず" の中の「らしいっす」です, 笑)。
想い出はモノクローム, 色を点けてくれ 🎶 〜 「君は天然色」 (大滝詠一)
名曲ですなぁ。アルバム収録曲の全てが名曲・佳曲揃いだったけれど, とりわけ この曲は, 日本人ミュージシャンによる "ポップス"(本 note の前説に書いた通り, "ポップス" は 和製カタカナ英語)の 頂点みたいな曲。
さぁ皆さん, 合唱しましょう, そして 大滝詠一(1948年7月28日 - 2013年12月30日)師匠には合掌。
I got a Nikon camera, I love to take a photograph, So mama don't take my Kodachrome away 🎶 〜 ポール・サイモン "Kodachrome" 歌詞和訳
1973年にリリースされた "There Goes Rhymin' Simon", これはほんと, ポピュラー・ミュージック史に永遠に残されるべき至宝。1975年リリースの次作 "Still Crazy After All These Years" も素晴らしいし, あれはグラミー賞の最優秀アルバムを受賞したわけだけれど, でも個人的には, 要するにどっちか選べと無理な(笑)こと言われれば, "There Goes Rhymin' Simon" を選ぶと思います。
以下は 解説込みの歌詞和訳 note, その下にあらためて音源と拙訳(「拙い訳」という意味ではなく, 単に「拙者による訳」という意味, 和訳の中身は拙くないのですが, 本 note の筆者自身は「拙い者」なのです, 笑)を 掲載。
Kodachrome 〜 from Paul Simon's 1973 album "There Goes Rhymin' Simon" 🎶
アメリカのお姉さんたち出演ヴァージョン
アジア系のお姉さんたち出演ヴァージョン
ではでは, 歌詞の和訳を。
*lyrics https://genius.com/Paul-simon-kodachrome-lyrics
高校で習ったガラクタの全てを思い起こしてたんだけど
驚きだね、僕はいま何だってじっくり考えられるんだから
まぁそもそも学校の勉強なんか出来なくたって困ったことないし
ほら、壁の落書きだって読めるんだぜ
コダクローム
イカした明るい色をくれるし
夏の緑だって分けてくれる
世界中が青空だって思わせてくれるほどさ、だろ?
それにナイコン(ニコン)のカメラだって手に入れたんだ
だったら写真撮るのは楽しくてたまらなくなるよね
だからママお願いだよ、僕のコダクロームを取り上げないで(*a)
独身時代に知り合った女の子みんなの写真を撮っていて(*b)
一晩のうちにまとめて持ってきたとするよ
でもそれって僕の甘美な想像にはかないっこないんだよ
白黒写真じゃ全てがつまらなく見えてしまうんだから
コダクローム
イカした明るい色をくれるし
夏の緑だって分けてくれる
世界中が青空だって思わせてくれるほどさ、だろ?
それにナイコン(ニコン)のカメラだって手に入れたんだ
だったら写真撮るのは楽しくてたまらなくなるよね
だからママお願いだよ、僕のコダクロームを取り上げないで
コダクロームを取り上げないで
コダクロームを取り上げないで
コダクロームを取り上げないで
コダクロームを取らないで
コダクロームを取らないで
コダクロームを取り上げないで
コダクロームを取らないで
僕を放っておいて
コダクロームを取り上げないで
コダクロームを取らないで
コダクロームを取り上げないで
................................................................
*a "mama" は普通に「母さん」の意味の「ママ」なんだろうか。それがちょっと分からない感じも。筆者は自身の母親を「ママ」と呼ぶことなどなく日本語で「母さん」とか「お袋」としか呼ばないが、それはともかく、アメリカでも夫婦の子どもが小さいうちは子どもの前では夫が妻を「ママ」と呼ぶ時もあるにはあるわけで。やっぱ、「母さん」の「ママ」なのかな。しかし歌詞の中で "If you took all the girls I knew when I was single .." なんてくだりもあるもんだから、この歌の中の "mama" って何なんだろうという気がしないでもない。
*b "If you took all the girls I knew when I was single" の "girls I knew" は「知り合った女の子」にしたけれど、「つき合った女の子」という日本語にした方が面白い、もしくは楽しい感じはする。英語の "knew" でもそこまで含みが持たされる場合があるのではと思うんだけど、実際のところどうなのかな。
付録 1 〜 大滝詠一は, こういう暗めの曲調の曲を作って, それを暗い歌声で歌ってた時だってある, 人生いろいろ, 歌もいろいろ 〜 はっぴいえんど 「かくれんぼ」
というわけで, 4年近く前の note を持ち出すのであった。
付録 2 〜 ポール・サイモン, 22曲 歌詞和訳 note リンク集 と 3作 アルバム・レヴュー
というわけで, 3年近く前の note を持ち出すのであった。
付録 3 〜 カメラはナイコン(ニコン!)じゃなくて コニカ だったけれど, フィルムは 「コダクローム」 持参して「世界」を撮影した 〜 1983-84年のユーラシア大陸「ほぼ」一周の旅 note リンク集
というわけで, またまた自分の note を宣伝, 本日はこれにて!
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