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建築学生から見た遊園地

ほぼほぼ卒業設計も終わったので久々の投稿。

今回は遊園地について考えたことをまとめておこうと思う。
一年ほど前から血界戦線という漫画原作のアニメにはまっているのだけれども
この世界ではテーマとして「異常が日常」というものが掲げられている。
この「異常が日常」のテーマの象徴としてシーズン1では遊園地が魅力的に表現されている。

私たちの日々の生活から考えると遊ぶという行為に特化した煌びやかな遊園地は確かに日常という枠からはかけ離れている。
私たちが常日頃利用する建築物は住居や仕事場、経済活動の場として使われている。

これらは自然界においても相当する空間が存在する。しかし、自然界の生物たちは遊園地に相当するような遊びの空間を有さない。

この遊園地とはヒトのみが有する特異な空間構成であり、そこに生まれるものは私たちの心的幸福感に繋がっている。まさに楽しいという感情のための空間である。

弱肉強食、毎日が生きるので大変な自然界と比較するとこの遊園地とはまさに自然界から最もかけ離れた存在であるといえる。
この遊園地、さらには「異常が日常」という考え、これらをうまく建築に反映することができれば面白い建築が生まれそうな気がする。

ただ、昨今のコロナにも言えるように

「異常が日常化すればそれは正常化する」

異常を頻繁に感じるとそれが当たり前として人に取り込まれてしまう。
遊園地も毎日行けばそこで感じる楽しさはおそらく関数的に減少していくだろう。
一年間ディズニーで暮らすとなれば最初は楽しいだろうが、おそらく最後には最初感じていた魅力は感じられなくなるだろう。
異常というものはその頻度が少なく、より日常からかけ離れているからこそ異常たり得るのだろう。
そういった面では遊園地はより非現実的な世界観を追求していくことが大事だと思う。
まさにユニバーサルスタジオなどはそれを追求している遊園地だと思う。

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