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良い景色って何?🤔

何ら変わりないいつもの帰り道。
ふと周囲から突出したマンションを見つけた。
ただ、マンションといっても5階ほどの高さのものだったが、周囲が拓けていたために高く見えた。
「あそこの最上階から見える景色はどんなものなのだろう」と考えてしまった。
ここでふいに「良い景色とはなんだろう」という疑問が湧いた。

よく住宅では借景など周囲の景観を室内に取り入れたりする。
高層ビルではフロア高さそのものに価値が付き、頂上に近いほどレストランやホテルといった高級志向のものに利用される。
そこには一定の価値風景が存在し、それにより私達は居心地を感じる。

ではこうした良い景色の基準はあるのだろうか。

人それぞれ良いと感じるものは異なるが、夜景が綺麗と思ったり、自然風景を良いと感じるのは共通していると思う。

であるならばそこにはある程度の基準が存在するのではないか。

そこで考えた基準として3つがあがった。
稀少性 清浄度 スケール
この3つの要素によって景色の良し悪しがおおよそ決まるのではないかという結論に至った。

まず稀少性。
これは言わずもがなその景色がどれだけ非日常的であるかの評価である。
都心の夜景のあのきらびやかな光の花畑は日常で見ることはまず無い。
川沿いに咲き乱れる桜の道。近くに住んでいる者にしか知ることのできない絶景だろう。
自身が過ごしている日常からどれだけ離れた風景か。より日常から隔離されたものであればあるほどその景色の良さはあがる。

次に清浄度だ。
これはその景色が持つ綺麗さである。綺麗さとは言っても汚れといった物的な綺麗さである。
例えば先程の川沿いに咲き乱れる桜。しかし、川が青色ではなく緑色であったらどうだろうか。川というものに対して私達が綺麗さを判断する基準としてその色が挙げられるだろう。それが不清潔なものに近いほど、その景色の評価は下がってしまう。

3つ目にスケールである。
景色といってもどこからどこまでかと謂うのは見る側次第でもあるが、一般に展望台などはとても見晴らしが良い様に作られている。ここでは360度景色が見渡せたりする。私達は日々建築物という箱の中から外の姿を観察している。だからこそ、広々とした大きな風景にはある種の魔力を感じる。

きっと、これが最適解ではないだろうが、現状の思う良い景色の基準は大きくこの3つであると思う。
ここから導き出される良い景色の例として山々の大自然や、高層階からの都市夜景などである。しかし、これは住宅を考える上でも役に立つと思う。周囲の土地を読み、綺麗で、日ごろ見かけないものがあり、それがある程度のスケールを持つものであればそれは景色として十分に価値のあるものとなる。

先程言ったようにこれは最適解ではないが、検討する上での基準の1つになり得るかもしれない。

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