最近考えている住宅

日本はかなり珍しい文化・伝統などを持っていると思う。
これは誇るべきものであり、これからも大事にするべきものである。

しかし、昨今の住宅は、日本らしさが欠けていると感じてしまう。
それはなぜか。
古来日本では木材を使った建築が主流であり、書院造から長屋など低いながらもそこには日常を楽しみ、快適にするための親自然的な手法が内在していた。
しかし、戦後住宅供給の面から欧米的な51C型が提案されたり、異国の文化が流入してきて、それらが取り込まれていった。しかもその取り込まれ方はもはや日本の原文化を押しつぶす勢いであった。
今の住宅を見ればわかるが、昔ながらの日本的住宅というより、アメリカなどのthe 先進国的な住宅形態に近しい。
確かにエアコンなどを全く使わず、打ち水などをやっていた時代から見れば今のような機械による安定化を図った住宅はさぞ快適で魅力的に見えるだろう。
だが、この快適性を追求すればするほどその見た目は他国と大差がない凡庸なものになってしまうだろう。
どこまで原文化を取り込むか、どこまで欧米の文化を取り込むか。そこの境界を見定めることで、日本らしい住宅が構築されていくのではないかと考える。

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