見出し画像

吉田美奈子「愛は思うまま」 【ゲイに刺さるシティポップについて考えてみる】

シティポップを語る上で、かかせない、吉田美奈子。

カッコいいっすよね〜。どんな人なんだろ。

代表曲に「夢で会えたら」などがあるけど
今回選ぶのは、この曲。

愛は思うまま

こちらのディスコサウンド🕺✨
初めて聴いた時ぶっ飛びました。
もともと岩崎宏美とかのちょっとディスコっぽいサウンドは好きなんだけど
このクオリティは本物じゃん!と思ったら、
制作陣はアメリカだったんですね。どおりで!
ストリングス(弦楽器)もブラス(管楽器)も超豪華なアレンジ。
ハープやティンパニなんかも使われてて、映画音楽のような豪華ディスコチューン。

歌詞も素敵。
ラブ&ピースで、壮大なディスコサウンドにぴったり!
恋の始まりの恍惚感と躍動感のマリアージュ、とでもいうべき世界観。

身体の全細胞が活性化し始めてる!
世界中・いや神様までもワタシの味方だわ!

みたいな感覚かなw 素敵。

なんか今こういうご時世だから、余計くるってのもある。

動き出せ すべてのもの
さあこの恋に賭けて
あなたから受けた息吹で
胸ははじけそうよ


当時のディスコミックスでよくあった間奏の長い
10分くらい12インチミックスとかがあったらぜひ聞いてみたい。
USでリリースとかしてないのかな?


本作『愛は思うまま』はジーン & ビリー・ペイジのプロデュースのもと、ハリウッドにあるフィルムウェイズ・ハイダー・スタジオでレコーディングされた。
前作『TWILIGHT ZONE』でより明確に打ち出された、自身の音楽を自らの手でコントロールするというスタンスから再び離れた印象がある作品となった背景には、当時社長だった村井邦彦がロサンゼルスでジーン・ページと契約し、“契約したからこういうアルバムを作ってくれ”と言われたことに起因しているという。

吉田は
「また社長が迷っちゃったんですね。あちらとの契約が済んでしまっていたのでしょうがないな、ロサンゼルスか、いやだなあ、と思ったけれど。
契約って、お互いの義務とか保証とかで成り立っているんで、今何をするべきかってことを考えると、別に親切にはなりたくないけれど、お互いに歩み寄らないと意味がないじゃないですか。
だから、やりますけど…、“…”の部分が私に任せてくださいと。
ハリウッド・サウンドにならないようにと、ガッチリとヘッド・アレンジしたものを日本でセッションしていたミュージシャンたちを呼んで録って、そのテープを向こうに送ったの。
できあがったレコードは“なんだ、デモ・テープに弦とホーンが入っているだけじゃない!”とポンタが言ったような感じのものでした」という。

結果としてソングライターとヴォーカリストとの配分が明瞭になり、独自の作風は維持しつつも、歌そのものに焦点が絞られた作品となった。


…ということらしんだけど、この曲に限ってはの直球のハリウッドサウンドですよね。
むしろ吉田美奈子作品の中では異色と言えるくらい。

プロデューサーのGene Pageは
the Supremes, the Four Tops, Barbra Streisand, Cher, Barry White, the Love Unlimited Orchestra, Dionne Warwick, Aretha Franklin, Whitney Houston, George Benson, the Jackson 5, Roberta Flack, Elton John ("Philadelphia Freedom"), Marvin Gaye, the Temptations and Lionel Richie などなどを手がけている。
個人的にはJefferson StarshipとかJose Fellicianoとかまでやってたのが驚いた。80年代のブラコンでもストリングスがスウィートなトラックを得意としていて、Jarmaine JacksonやLeon Wareなんかも手掛けてます。



1978の年間チャートを見てみると
Chicの一連の曲、や
Gloria Gayner / I Will Survive
Sylvester / You Make Me Feel
Boogie Oogie Oogie / Taste of Honey
Evelyn ‘Champagne’ King / Shame
Barry Manilow / Copacabana
など、ポップチャートにディスコソングが席巻してた時代。
The Rolling StonesでさえMiss Youというディスコシングルをドロップして世間を驚かした時代。

吉田美奈子自身は出来に不満があったのかな?後に別のアルバムで、リアレンジしてレコーディングし直して、歌い方もファルセットと実声を使い分けてます。俺はこっちの歌い方の方が好き。
こっちは結構80年代AORっぽい。

最近もてはやされているシティポップの定義では、
こちらの80年代バージョンがウケるのかもしれないけど
ゲイクラブでは、断然、オリジナルのディスコバージョンかな❤️

みなさんはどっちがお好きですかね!?


あと、かけた時の、曲の問い合わせも多かったな〜。

吉田美奈子といえば「TOWN」や「時よ」も大好きだし
ユーミンの「チャイニーズスープ」のカバーのちょっといっちゃってる感じもサイコー。

聞くところによると、松本隆主催のライブで歌った
松田聖子の「ガラスの林檎」が鬼気迫ってたらしいんだけど、
それもいつか見てみたい。
映像化してないのかな。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?