アカネノネを読んで感じたこと 茜音の異常性と天才性に気持ちが追いつかなかった話

マンガワンというアプリで連載している『アカネノネ』という作品を最近読んだんだけど、魂が震える漫画で、気づけば最新話まで一気に読んでしまった。この漫画は応援せねばと感じ、電子書籍で全巻購入した。
非常に感情が揺さぶられる漫画で、感情がごちゃまぜになったので、思ったことを整理したいと思い、ものすごく久しぶりにnoteを使おうと思う。
ちなみにこれは、読んでねっていうおすすめの文章ではなくガッツリネタバレありの感想。(もちろんもっと多くの人に読んでほしい)

読み終えて思ったのが、主人公の茜音が父親のもとに面会に行ったり、灯と曲を作ってライブのゲストに参加することに対して、「なんで?」と結構もやもやしていたということ。ただ、それが茜音の異常性であり、天才性なんだろうなと考えると納得できるようになった。

音楽に異常に固執しているからこそ、どんなひどい仕打ちをうけても音楽的にめちゃめちゃリスペクトしている父親は100%無下にはできないし、灯の歌声に惹かれているから楽曲制作もしたくなるんだろうなあと。読者としては茜音の立場で感情移入するから、茜音の行動原理が理解できないと思っていた。でも、茜音が感情ではなく音楽を優先しているのであれば筋は通っているように思う。そしてそれが我々一般人には理解できない、茜音の天才性であり、異常な部分なのかもなあと考えると、腹落ちした。先生が評価しているのは茜音のそういう部分なんだろう。

最初にも書いたけど、当初は茜音の2人に対する対応があまりに大人過ぎて共感できないともやもやしていた。でも、大人だからではなく、行動原理の根源に音楽への執着があると思うと、共感できないのも納得できる。

あと、茜音が人間的に成長して2人と仲直りするのではなく、自身の中の音楽への異常な執着に気づいて、2人と音楽的な関係だけを構築するっていう描写もとても良かった。

これから新章が始まるので、今後茜音がどう成長していくのかさらに楽しみ。

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