やわらかいドット絵を描く主婦~『作業着』さん~
まえがき
ドット絵というものがある。堅苦しく言えば以下のようになる。
主としてコンピュータ上における画像の表現方法・作成方法の一形態であり、表層的には通常の目視でピクセルが判別できる程度に解像度が低いビットマップ画像である。
うーむ。分かりにくいですね。
筆者はゲームボーイ版のポケモン赤緑青にハマった世代なのですが、まさにあの感じです。
ドット絵は、主に黎明期から1980年代にかけてのパソコンもしくはコンシューマー向けゲーム機で、もっともよく用いられた表現形態。
当時は、画面の解像度および発色数・メモリ容量・CPU速度などのハードウェア的な制約、およびそれを受けたソフトウェア的な制約から、ベクトル画像や大規模なビットマップ画像を使用できなかったため、やむなく限られた解像度・色数などでグラフィックを表現する必要性があった。その中で、いかに美しさや視認性の良さを追求するかが、当時のグラフィック作成における肝であった。
イメージできない方は1980年代~2000年前後くらいの携帯ゲームを思い浮かべて頂ければ幸いです。
はい。では、今日はここまで。
(文責 デイリーチャンネル編集部)
あれ?
今、素敵なイラストが出ませんでした?
気のせいかな。
はい。では今日はここまで。
(文責 デイリーチャンネル)
出とるがな。
ドット絵の記事を適当に済まそうとすると、出てくるんだもんなあ。(出ません)
さて、この素敵なイラストを描いているのは、主婦・作業着さん。今日の特集の取材対象者です。
作業着さんの作品~ドット絵なのにやわらかい~
素敵ですよね。
青森県を代表する絵本作家・馬場のぼるさんの『11匹のねこ』に…
『なんかいい』猫。ふっくら。
作業着さんは猫のドット絵専門の方ではありません。ほかにも…
ぽたぽた焼のおばあちゃん(亀田製菓)、うまい棒(リスカ(製造元); やおきん(販売元))等、素敵なドット絵を作られています。
イラストの中にある「ぽたぽた焼食べたい」が、おばあちゃんの台詞なのか作業着さんの心の声なのかは分かりませんが、とにかくかわいらしいドット絵を描かれています。
ドット絵はカクカクしているのですが、作業着さんの描かれるドット絵は『やわらかく』見えるのだから不思議です。
何故ドット絵を?
ーードット絵を描いたきっかけは?
作業着さん「3月に会社を退職して専業主婦となり、何か趣味を始めてみたいなーと思い描き始めました。」
「もともとイラストに興味があったのですが、本格的なイラストに取り組むだけの根性もお金も無かったので、スマホ1つで画材もいらず、気軽に短時間で取り組める粗めのドット絵に落ち着きました。」
気軽とは仰るものの、上の金田一耕助のイラストなどはすごく細かく施されているようにも見える。
ーー何かコツなどはあるんですか?
「自分の絵に関しては、特にないです…。ドット絵は、限られたマス(ピクセル)、限られた色数の中で描かれることが多いのですが、それでも描くイラストレーターさんによって画風にかなり個性が出ます」
「陰影の入れ方や色使い、アンチエイリアスなどのコツや技術をしっかり学ばれている方もいれば、自由に色や線を置いていくスタイルの方もいて。どちらも素敵な個性が出ているので、好きなように描いたら良いんじゃないかなぁと個人的には思っています。」
アンチエイリアス…サンプリングやダウンサンプリングでエイリアシングが起きないようにするための処理。要するに、画像に対して行なうと、ジャギー(ピクセルのギザギザ)が目立たなくなる。
こちらの白いお腹をさすりたくなるペンギンも作業着さんの作品。上のペンギンからは「参ったなあ」という声が聴こえてきそうだ。
ドット絵から「エール」を
筆者もTwitterでつい『いいね』をしてしまったのが上のコアラである。連休が待っていると意気込むコアラに、連休が終わり落ち込むコアラ。見れば分かるがネクタイをしている。
実は、作業着さんの作品は柔らかいのだが、現代社会を投影したものもチラホラ見受けられる。
思い入れのある作品をメッセージで訪ねてみると。
このペンギンのヒナ達らしい。
何故なのだろうか。
作業着さん「確か日曜の真夜中くらいに「今週も月曜戦争が始まる…」みたいなつぶやきを添えて投稿した絵です。」
「退職した今だからこそ、会社で働いている方にも、家庭の中で働いている方にも、エールになるような絵を描きたいなぁと思い立って描いた記憶があります。」
※実際のツイート
自身は現在は主婦ではあるが、かつては働いていたとのこと。労働者の気持ちがわかるからこその作品もあるのかもしれない。
最後に、作業着という名前と思いについて答えてもらった。
ーー『作業着』というお名前も意味があるんですか?
「作業着という名前は、実は深い意味はなくて…。すみません。自分はずっと事務方で働いていたのですが、現場で働く方に尊敬と憧れがあり、なんとなくこの名前にしました。」
「仕事の場に限らずですけど、色んな方に支えられて生きていく中で、その現場・その人のそばに足を運んで寄り添える人間でありたいと思っています。」
(文責 デイリーチャンネル編集部)
作業着さんのTwitterアカウントhttps://mobile.twitter.com/sagyougi123
グッズは次のURLから購入できますhttps://suzuri.jp/sagyougi123/omoide
ご覧になって頂き、ありがとうございました。
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