![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/118344534/rectangle_large_type_2_108a208ca9b590517a1494f6b918f524.png?width=800)
チェロ 一退する
3週間ぶりのチェロ。
薬の副作用だったり、仕事に色々していたり、いろいろがいろいろで、楽譜を全く開けることなく時が経ってしまった。
慌てて、当日楽譜を見直した。
苦手な練習曲。
30分程家で必死に練習した。
授業の時間もギリギリに慌てて向かうと、小学生ぐらいの女の子がお母さんと一緒に教室から出てきた。
チェロの体験授業だったようだ。
私もあのぐらいの年齢の時にやってみたいと母親に言ったら、鮮やかにスルーされたなとその女の子をうらやましく思いながら、今自力で習えている自分は幸せだと思いなおす。
先生は小学生の子の体験授業の名残か、前半は超親切だった。
ところが練習曲の途中から、私が音符を読めなくなっていることが露呈し始めた。
以前に自分でステップアップの課題として音符の読み方を書くことを少しずつ減らしていた。
それがしばし教本を開かなかったために、その書いていない音符が全部読めなくなってる!
もう音符は模様にしか見えなかった。
親切な先生は、音符を読むコツを教えてくれた。
後半からは、先生が素を出し始める。
課題曲では前回習ったハーフポジション。
習う前は意味が分からなかったので、指番号をそのままのポジションで振っていた。
そのため、『1』で押さえるところを『2』と書いたままだった。
「なんでここ『2』って書いてるの⁉間違えてるよ!」
と先生にプチ切れ気味に指摘される。
なんで?って、知らんがな
分かってたら弾けてるよって思ったけど、言えるわけがなく
「分からない」
と答える。
ハーフポジションはよく見ると、教本がすでに時々指番号を振ってくれていた。けれどあまり意味が分かっていなかった。
先生から
「ほらここに『1』って書いてあるじゃん。だから書いてないところも『1』でしょ。」
と言われる。
そだね。
もう心の中で応えるしかなかった。
その後もなんか先生が色々言っていたけれど、理解するのに私は時間がかかるので流した。
もはや私にとって楽譜は音楽を奏でるためではなく、指運動するためになっているけれど、ハーフポジション以外はうまくなっているなと機嫌よく帰路についた。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?