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6,980円の就活noteに価値はあるのか

こんにちは。

私は"だいこれ"と言います。

元々は「大学生はこれを見ろ」という情報サイトを運営していたのですが、なんとなくTwitterで質問箱を始めたら毎日大学生からの質問に答え続けるマシーンと化しました。

普段は、大学生からの質問に答える傍ら「就活で失敗しない方法」みたいな有料記事を6,980円で公開して大学生に感謝されたりしています。

これもう分かんねえな。

さて、前述の「6,980円の有料記事」ですが、公開して半年になります。

先日はこんなDMが届きました。

「6,980円の価値はあるのか!?」って質問ですね。

…この質問もそうなんですが、最近ちょっと純粋な大学生が多すぎる。

有料記事を公開してる人間に直接「価値はありますか?」って聞いても返ってくる答えは決まってるじゃないですか。

八百屋で「そのリンゴは200円の価値がありますか?」って聞いて店主が「ないですね」って返ってくる訳がない。



6,980円の"情報"に価値はあるのかって?



ないですね。



コンテンツの価値って何だろう

私の有料記事について話す前に、

「コンテンツ(情報)の価値」

についての話をします。

少し話は逸れますが、あなたは「リアクションペーパー(以下リアぺ)」で苦労したことはありますか?

講義の感想や意見を書いたりする、あれです。
ここ数年はオンライン提出になったりもしてますが「感想」や「意見」は多くの講義で求められます。

リアぺ、大変ですよね。
講義によっては毎週書かされるし、毎週毎週感想なんか思い浮かばねーよ。面倒くせぇよって。

でも、安心してください。
そんな時はGoogle検索に聞いてみましょう。

「リアクションペーパー 書き方」で検索です。

たくさんのページが出てきました。

ところが、驚くべきことに、表示されるページにはどれもほぼ同じことが書いてあるのです。

自由記述なのにどうして書き方がここまで被るのか。
たくさんのページがあっても、同じことを書いてあるのなら意味がありません。


ちなみに、このリアぺの書き方は、私が最初にインターネットで発信しました。


コンテンツは簡単にコピーされる

この年、私はある大学にいたんですが、学生から「リアぺ書くの大変」って相談を受けてたんですね。

当時、Google検索で調べても「思ったことを書きましょう」とか「真面目に聞いていれば思い浮かぶはず」みたいな小学校の教科書的な答えしか載ってなかった。

そこで、3ステップで体系的にまとめたのが上記ツイート。

この書き方自体はアウトプットをする際の基本なので珍しくはありませんが、「リアクションペーパー」や「講義の感想」に絡めた情報は見当たらなかったのです。

ツイートが拡散されたので、Webサイトでも詳しく解説しました。こちらには「桃太郎」を題材にサンプルを載せてね。

めちゃくちゃアクセス集まりましたね。
読者の大学生からもお礼のメッセージがよく届いてて…


その後、すげぇ勢いでパクられたんですね。


Google検索の表示順序は、ざっくり言えば、

ウェブサイトの格×コンテンツの質

これで決まるので、大手が運営する企業サイトにコンテンツをパクられると、個人サイトの「大学生はこれを見ろ」は敵いませんでした。

大手企業がパクる。
それを見た中小個人もパクる。それを見た新規参入者もパクる…を繰り返して今やインターネットで「リアぺの書き方」を調べると、

  1. 要点を絞る

  2. どう考えたかを書く

  3. なぜそう考えたかを書く

この3ステップに準ずるモノが大半を占めます。

私の発信した「珍しくて、価値のある情報」は、時間の経過とともに「どこにでもある、価値の低い情報」に変わっていったのです。

コンテキスト(文脈)の価値が集まる

リアぺの書き方だけではありません。

2016年前後、数え切れないほどのウェブメディアが乱立したあの時。
「大学生はこれを見ろ」のコンテンツは、驚くべき頻度でパクられていきました。

情報に著作権はありません。
私だけでなく、優れた情報コンテンツはあっという間にコピーされインターネットには同じような情報が溢れていったのです。

その時、私は薄々気づいていました。

「情報発信において『コンテンツの質』は武器にならなくなる」

と。
だって、インターネットでは公開した瞬間にパクられて同じものが溢れていく。

私だけが教えていたリアぺの書き方も、簡単おしゃれなメンズファッションも、インターネットで公開した時点で「誰でもすぐに真似できるコンテンツ」になってしまうのです。

だから、ここ数年の私はTwitterで質問箱を使って学生のお悩み相談に乗っていました。

単純な「コンテンツ(情報)」ではなく「コンテキスト(文脈、背景)」を持って発信するためです。

「試験勉強はスタバが良いよね」

読者
「勉強におすすめのカフェありますか?」

大学生はこれを見ろ
「なんだかんだスタバが便利よね」

この2つは同じ情報を発信しているのに、似ているようで違います。

前者はコンテンツ(情報)でしかないのに対して、後者はコンテキスト(文脈)が生まれている。そして、読者の方との「コミュニケーション」や「学生からの相談に乗っている私」はコピーできない。

そう、コンテキストはコピーできない。

それは紛れもなく一つの「価値」なのです。

6,980円の記事に価値はあるのか

さて、ようやく本題です。

私が書いている有料記事に6,980円の価値はあるのか。

その前に、教えてください。
あなたが有料記事に望んでいるものは何でしょうか?

「コンテンツ(情報)だけ」なら、6,980円の価値はないかもしれません。

グーグル検索で「就活の本質」と調べれば良い。本屋に行って「絶対内定」を立ち読みすれば良い。最近流行りのAIに聞いても良い。日本中のいろんな人が数えきれないほどの「就活の本質」を"ゼロ円"で教えてくれます。

ChatGPT(AI)で出力

その中に、私がお伝えする「就活の本質」と同じ内容が1つでもあれば、極論としてコンテンツに6,980円の価値はありません。

では、コンテキストは?

「大学生はこれを見ろ」が『本質』と銘打ったこと。数えきれない情報から1つの事象を抜き出したこと。今まで無料で情報を発信していたのにnoteだけ有料にしたこと。購入した大学生からのお礼DMの数々。

コンテンツを取り囲むコンテキスト。
そこには多くの学生が満足する充分な価値があるのです。

そのコンテキストが届いたとき「知っている情報」だったとしても大きな問題はありません。

私と学生のやりとりを1つ公開します。
学生から届いた有料記事の感想は「自分の考えていたことが当たっていた(≒知っている情報だった)」から始まっています。

有料記事のネタバレは黒塗り
この後に質疑を挟んで…

この学生は有料記事を読んだことで「憶測が確信に変わった」のです。
これから就活で悩むことがあっても「学生の考え+私の考え」を根拠に迷わず進むことが出来る。

同じような感想はいくつか届いています。

冒頭で紹介した浪人した女子大の学生も同じですね。過去にさらっと流していた同級生からのアドバイスを、有料記事を読むことで重要性を再確認しています。

有料記事のネタバレは黒塗り

反対に、「コンテンツ」だけを目的にしていた場合、少数ですが悪い感想が届いていることを否定はしません。

有料記事のネタバレは黒塗り

この学生は有料記事の本質に絡めた具体的な行動を「少し考えれば考えつくアイデア」と酷評しています。

偶然にも、先に紹介した学生と同じ、日東駒専の3年生男子です。
似たような境遇で「知っていた情報」でも、捉え方は大きく異なります。でも、それが当たり前。

「価値は、私ではなく、あなたが決めるもの」なのですから。

まとめ

有料記事に価値はあります。
ただ、その価値の中心は「コンテンツ(情報)」ではなく「コンテキスト(文脈,背景)」です。

あなたが「読みたい」と思う、それが価値です。
私のことを知らない人はゼロ円で公開されても読まない。反対に、5万円出しても読みたいと考える学生もいる。

そして、私はこの記事の内容に自信を持っています。

正直に言うと、大学生に向けた記事を6,980円に設定するとき。
葛藤がなかったと言えば嘘になります。

でも、「就活の本質」を本気で考えると、

【1】知らない学生には刺さる
【2】知ってる学生にも「有料の情報」で重大性を伝える

この2ステップのために一定の価格は必要不可欠でした。6,980円という価格すらコンテキストの一部なんです。

「6,980円で買った」なら絶対に忘れません。
本質さえ忘れなければ、どんな属性の学生にもプラスになります。

今から有料記事を読む学生。
もう既に読んでくれている学生。

好評でも酷評でもどっちでも良い。
ただ、「就活の本質」を忘れないでください。選択に悩んだら、本質に準ずる方を選んでください。

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