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【令和2年度 試験Ⅰ問題7・学習者の誤用】日本語教育能力検定試験まとめ

#日本語教育能力検定試験 #独学合格 #日本語教師 #日本語教育

みなさん、こんにちは。大根です。この記事は、以下の動画の原稿を公開しているものです。(全7890文字)

動画を見ただけじゃ学習が進まない!という方は、以下の原稿をご活用ください。マインドマップの画像も貼っています。

大根クイズ

大根クイ〜ズ!
学習者の誤用の一つ「混同」とは、どういうものでしょうか?
聞いたことないって? 今度の検定試験で問われるかも知れませんよ〜。

今日の研究対象は、「令和2年度試験Ⅰ問題7」です。

以前の動画で、令和になってからの出題傾向が、それより前と変わったように感じると言いました。この動画は令和3年度検定試験の後に製作しているのですが、令和3年度の検定試験の問題を見て「確信」に変わりました。

どう変わったかと言うと、

① 基礎的な知識を尋ねる問題ではなく、知識を応用した具体例を尋ねる問題が増えた
② 試験Ⅰなのに試験Ⅲのようにいくつかの分野にまたがった内容が出題される

ご存じの方も多いと思いますが、令和4年度の試験から出題範囲が変わることになっています。そのことが影響しているのかもしれません。ですが、出題範囲が変わるからといって、対策が変わるわけではありません。検定試験合格への近道は「過去問をしっかり研究すること」。これだけです!
さぁ、検定試験合格を目指して過去問研究に一緒に取り組みましょう!

メインテーマ

今回の問題のメインテーマは、「学習者の誤用」です。
「誤用」つまり「誤り」と聞くと、ネガティブなイメージがしますが、問題本文によれば「学習者は様々な誤用を産出しながら外国語を習得して」いきます。そうです、誤りをしてしまうことは外国語を習得する上で自然なことですし、必要な過程なんですね。

じゃあ学習者は「どんな誤りをするの?」「どうして誤りを起こすの?」ということで、「学習者の誤用」を様々な切り口から考える5つの問題が出題されました。「学習者の誤用」の理解を深めるにはもってこいの問題です。
検定試験対策はもちろん、実際に日本語教師になってからも生きてくる知識が詰まっています!じっくり研究していきましょう。

問1

問1は、「逆行の例として適当なものを選べ」という問題でした。この「逆行」という言葉、漢字から何となく意味を類推できませんか? 

定義は、「誤用が改善された後に、不安や緊張から再び間違えてしまうこと」です。過去には、ある誤用をよくしていた。でも、学習などの成果で誤用をしなくなった。それなのに、また誤用しちゃう。だから、逆行なんですね。
大事なのでもう一度言いますよ。学習などの成果で誤用をしなくなったのに、また誤用しちゃう。これが、逆行です。

この逆行の例を尋ねるのが問1でしたが、ここでみなさんに問1を参考に問題を出します。

次の1〜3のうち、この「逆行」の例として適当なものはどれでしょうか?

1.「きれいでした」と言えていたが、「きれかったです」と言うようになる
2.「僕、ブーブー、好き」のように幼児語や短い文で言う
3.「学校の前」と言うべきところで、「前の学校」と語順が反対になる

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